配偶者からの暴力被害者支援情報

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ドメスティック・バイオレンス(DV)とは ドメスティック・バイオレンスについての概要を説明

暴力の事例

身体的なものの事例

事例1

私の髪の毛を引っ張ってひきずり回したり、け飛ばしたり。
それで、私はもう動けなくなって、警察を呼ぶこともできなくて。外にもひきずり出されたりして。
「このまま死ぬような事をされて、それで死ぬんだ」と思いました。
それが一番怖かったことです。(30代)

事例2

手を出し始めたと思ったら、今度は私の髪の毛を引っ張って、引き回して。
そうするうちに首を絞めてきたんです。私が首に巻いたスカーフでギュウッと絞められて・・・。
もうその時、私も「終わった」と思ったんです。
相手が手を外した途端に、ウーッと息を吹き返した事に、自分で気がついたんですよ。(60代)

事例3

あたしが、何かいろいろ言った時、締めていたベルトを引っ張って抜いて、そのまま叩かれました。
それでベルトのバックルに当たって、頭の上が切れて、3針ぐらい縫いました。(30代)

事例4

カーッとしてくると、私の胸ぐらをつかむんですよ。
そして何かわめきながら、壁とかにガンガンぶつけるんです。
座ってる時だと、いきなり押し倒されて同じようにやられるんです。
そんな時は、「あ、殺されるかもしれないな」っていう恐怖が、やっぱりあるんですよ。(50代)

事例5

最初に受けた暴力の頃から、だんだんにひどくなっていって、最終的には刃物を持って脅されるという状況でした。この先は「命の危険」が考えられましたし、「子どもを連れて飛び降りたら、ラクになる」というような、そういう状況まで追いつめられてました。(40代)


資料出所:内閣府「配偶者等からの暴力に関する事例調査」(平成13年)

精神的なものの事例

事例1

毎日のように、「能なし」というようなことを、「お前は何をしても稼げないんだ。偉そうなことを言うな」というようなことを言うんです。何かトラブルがあったら、「お前はアホなんだから」というふうに。けっこう自信をなくしましたね。(20代)

事例2

一切、外と連絡をとれないようにされていました。
自分が出掛けている間は、私に携帯電話を持たせて、「今どこにいるんだ」と四六時中監視する。
約束した時間に家に戻らないと、「浮気していたんじゃないか」「誰と会って、どういう話をしたんだ」と疑う。そういうことが、もう毎日で。子どものことで学校に行ったり、子どもを公園に連れて行きたいというのも一切だめですね。とにかく動きを全部、封じられるということが、ずっと続きました。(30代)

事例3

うちの場合は、何よりもこの「言葉の暴力」がひどかったのです。
私の成育歴や家族のこと、私の実家の仕事のことなどを悪く言ったり、私の欠点について延々と説教するとか・・・。自分が疲れ切って何を言ってるのかわからなくなるまで、子どもも含めて、何時間でも人を拘束して、ひどい言葉を言い続けるということが、しょっちゅうありました。(50代)

事例4

新聞の勧誘が来て話しただけでも、その人が帰った後、「やつと昼間、何かあっただろう」と言われたり、よそから電話が来ると、外線を聞いて「誰からの電話だ」と、言われたり・・・。ちょっとごみ出しに行っても、「子どもを連れて行け」って言うんですよ。 私が1人でごみを置きに行くと、また確かめに行くんです。(40代)

事例5

「拳銃だって何だって買えるんだぞ」というようなことを言って、脅かすんです。1度「怖い」と思うと、何をやられても怖くなっちゃうんですよね。監視しているから、逃げ出すこともできないし、子どももいたし。(30代)

事例6

私の実家に「火をつけて、車で突っ込むぞ」「めちゃめちゃにしてやる」ということは、暴力のたびに怒鳴っていました。(50代)

事例7

生活費として、光熱費分ぴったりのお金はくれるんですけど、食費やそのほかのお金はくれない。光熱費の領収書とぴったりのお金しか、くれない。食費は、自分が独身の時に貯めていた貯金で、まかなっていました。(20代)

事例8

1ヶ月数千円しかもらえなくて、「居候だ」と言われました。「私が働いて、そのお金全部渡してるでしょ」と言っても、「家の中では何もしないから、居候だ」と言われました。(40代)

事例9

全部管理されていて、お金も一切持たせてもらえなければ、着るものについてもまったく自由がない。相手の都合のいい時だけ、私に「何か好きなものでも買え」と言ってお金をくれるけれども、私の自由になるお金は何もない。(20代)


資料出所:内閣府「配偶者等からの暴力に関する事例調査」(平成13年)

性的なものの事例

事例1

いやな時も強要されて、辛かった。避妊をしてくれないので、ピルを内緒でもらって飲むようにしていました。それでも妊娠して、私が「産みたい」と言った時に、私のお腹をたたいて「堕ろせ」と言われて・・・。その時に、「もうだめだ」と思いました。そして、子どもを堕ろしてすぐに、セックスを強要してきました。(20代)

事例2

疲れていた時に、無理やりやられた時に、いやがっているというのが相手に伝わってしまい、その後、かなり「素っ裸のまま殴る、ける」をされたことがありました。(30代)

事例3

性的なものの頻度がとても高くて、時を構わず言ってきました。そうすると私は何か自己評価が下がってしまうんです。拒絶するとまた暴力が起こるし、暴力を振るわれるのはいやだから、「自分はいやでもそれに従わなくちゃいけない」というのが、それはもう辛くて。(50代)

事例4

避妊具をつけることをすごくいやがったんですね。ですからアブノーマルっていうんですか、そういうことを強要する。「肛門のほうに入れれば、妊娠しないだろう」というようなことを、すごく強要しました。(30代)

事例5

「性的な行為というのは、男の思い通りだ」と。「男の言うことを、妻は聞くもんだ」という概念が、こびりついている人ですから。自分がいやな避妊の用具は使わない。(60代)


資料出所:内閣府「配偶者等からの暴力に関する事例調査」(平成13年)