NEWSLETTER(第2号)

2 国連婦人の地位委員会(CSW)とは

国連婦人の地位委員会(United Nations Commission on the Status of Women:CSW)は、国連が女性の地位向上に取り組むうえで中核的な役割を果たしてきた委員会です。ここでは来年の特別総会「女性2000年会議」の準備委員会としても機能している同委員会について、その沿革や機能・構成も含めて、活動状況をご報告したいと思います。


【設立根拠・機能等】

委員会は、1946年、15カ国の委員をもって発足しましたが、現在45カ国の委員国で構成されています。参加国が地域的片寄りを持たないよう、世界の5つの地域(アジア、アフリカ、ラテンアメリカ、東欧、西欧・その他)毎に割り当てられた国の数だけ選出されることとなっており、日本が属するアジア地域からは11カ国が参加しています。 1987年以前は会期は隔年もしくはそれ以上の間隔で開催されていましたが、1988年からは毎年開催され、45カ国の委員国以外にも、多数の国連加盟国や非加盟国、NGOが参加し、一部の採択議案を除き、主要な懸案への討議に実質的に参加しています。開催場所は1995年までは女性の地位向上を担当する国連部局が置かれていたウィーンでしたが、1996年からは部局の移転に伴い、ニューヨークの国連本部となっています。

【我が国の参加】

日本は国連加盟前は非公式オブザーバーとして、1952年からは正式オブザーバーとして参加しました。国連加盟後の1957年、委員国に初当選し、1958年以降は1965年、1976年を除き委員国となっています。現在の任期は1997年から4年間、2000年までとなっています。1998年の第42回会議からは、それまでの有馬真喜子(財)横浜市女性協会理事長に代り、目黒依子上智大学教授が日本代表を務めています。

【活動内容】

CSWはこれまで女性の参政権に関する条約、女子差別撤廃条約の起草など、男女の法律上の平等実現を目的とした活動を行ってきたほか、世界女性会議の準備、及びこれら会議で採択された「ナイロビ将来戦略」(1985)や「北京行動綱領」(1995)の実施のフォローアップに重要な役割を果たしてきました。

【最近の動向】

直近の第43回CSW(1999年3月1~19日)においては、北京行動綱領のフォローアップとして「女性と健康」「女性の地位向上のための制度的仕組」について合意結論が採択されたほか、特別総会「女性2000年会議」の議題、参加資格等の検討が行われました。来年の44回CSW(2000年2月28日~3月17日:予定)では特別総会「女性2000年会議」の最終の詰めが行われる予定です。

* 国連婦人の地位委員会についての詳細は国連婦人の地位向上部(DAW)のホームページ(http://www.un.org/womenwatch/daw/csw/)でもご覧になれます。また、同委員会で採択された合意結論の仮訳がこのホームページの「国連婦人の地位委員会合意結論等」(http://www.gender.go.jp/international/int_kaigi/int_csw/goui40-43.html)に掲載されていますので、併せてご覧下さい。

内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)
法人番号:2000012010019