第1節 男性,子どもにとっての男女共同参画

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第4章 男性,子どもにとっての男女共同参画

第1節 男性にとっての男女共同参画

1 男性にとっての男女共同参画の意義についての理解の促進

内閣府では,男性の意識改革への気運醸成のため,男性の地域や家庭への参画等につながる身近なテーマに基づく「男性にとっての男女共同参画シンポジウム」を実施した。また,普及啓発活動を強化するため,男女共同参画を男性の視点から捉えるための基礎的な知識やコラム,シンポジウムの報告等を掲載している内閣府のホームページの「男性にとっての男女共同参画」のページを充実させた。

文部科学省では,働き方の見直しや子育てへの参画等について多様な選択を学ぶ機会を提供することを目的に,学生を対象とした男女が共に学ぶワークショップを実施した。

2 企業における男性管理職等の意識啓発

内閣府では,関係団体と連携し,社会全体の機運を醸成するためのシンポジウム等を通じ,企業の男性管理職等に対して,仕事と生活の調和の実現やダイバーシティ経営の推進に向けた意識啓発を行った。

3 男性の家庭・地域への参画を可能にする職場環境の改善

政府では,テレワークが様々な働き方を希望する者の就業機会の創出及び地域の活性化等に資するものとして,関係各省が連携し,テレワークの一層の普及拡大に向けた環境整備,普及啓発等を推進している(第5章第5節2参照)。

4 男性の家庭・地域への参画を可能にする地域等の取組支援

厚生労働省では,身近な場所に子育て親子が気軽に集まって相談や交流ができるよう,「地域子育て支援拠点事業」を促進しており,子育て親子の交流の場の提供と交流の促進,子育て等に関する相談・援助の実施,地域の子育て関連情報の提供,子育て及び子育て支援に関する講習を基本事業として取り組んでいる。平成25年度(平成24年度補正予算)においては,(ア)保育所,公共施設の空きスペース,商店街の空き店舗,公民館等において実施する「一般型」,(イ)「一般型」の事業に加えて子育て家庭が子育て支援に関する給付・事業の中から適切な選択ができるよう,地域の身近な立場から情報の集約,提供を行う利用者支援や,親子の育ちを支援する世代間交流や訪問支援,地域ボランティアとの協働による支援等の地域支援を実施する「地域機能強化型」,(ウ)児童福祉施設等において子育て中の当事者等をスタッフに交えて実施する「連携型」の3つの類型により,子ども・子育て支援新制度への円滑な施行に向けた事業展開を図っている。

このほか,育児を積極的に行う男性「イクメン」及び「イクメン企業」を広めるため,「イクメンプロジェクト」を実施しており,参加型の公式サイト4の運営やハンドブックの配布,男性の育児参加を積極的に促進しつつ,業務改善を図る企業の表彰等により,男性が育児をより積極的に楽しみ,かつ,育児休業を取得しやすい社会の実現を目指している(第6章第1節1参照)。

4厚生労働省委託事業 イクメンプロジェクト http://ikumen-project.jp/index.html

5 男女間における暴力の予防啓発の充実

内閣府では,女性に対する暴力の根絶のための基盤づくりや若年層を対象とした予防啓発を推進するための取組を実施している(第10章第1節1参照)。

6 食育の推進

内閣府では,男性の生活・自活能力を高め,健全な食生活を実現するために,「第2次食育推進基本計画」(平成23年3月食育推進会議決定)に基づき,日々の生活において食育に関する取組を実践できるように,平成24年5月に「食育ガイド」を作成し,普及啓発を図るとともに,25年6月に広島県広島市において第8回食育推進全国大会を開催するなど,食育に関する国民の理解の促進に努めた。

7 男性に対する相談体制の確立や心身の健康維持等

内閣府では,精神面で孤立しやすいと言われる男性に対する相談体制の確立に向けて,地方自治体等による男性向けの相談事業を支援するため,相談窓口設置・運営や相談員の確保育成を進める上での心構え,必要な情報や実践事例を整理したマニュアルを作成し,これに基づいて,地方公共団体の担当者を対象として,地域における男性相談体制を推進するキーマンを育成するための勉強会を開催した。