(開催要領)
- 日時: 平成13年4月27日(金) 10:00~12:00
- 場所: 合同庁舎第4号館特別会議室
(出席者)
- 会長
- 樋口 恵子 東京家政大学教授
- 会長代理
- 島田 晴雄 慶應義塾大学教授
- 委員
- 河野 真理子 (株)キャリアネットワーク代表取締役社長
- 同
- 櫻井 るゑ子 (財)日本私学教育研究所専任研究員
- 同
- 佐々木 かをり (株)イー・ウーマン代表取締役社長
- 同
- 田尻 研治 エクソンモービルマーケティング(有)社員
(議事次第)
- 開会
- 検討状況報告に関するヒアリングについて
- (1)厚生労働省
- (2)文部科学省
- その他
- 閉会
(配布資料)
- 資料1-1
-
厚生労働省資料(厚生労働省) [PDF形式:621KB]
- 資料1-2
-
文部科学省における主な仕事と子育ての両立支援策について(文部科学省) [PDF形式:886KB]
- 資料2
- 第2回男女共同参画会議における意見の整理
- 資料3
- 仕事と子育ての両立支援策に関する専門調査会最終報告のイメージ
- 資料4
- 仕事と子育ての両立支援策に関する専門調査会検討状況報告(抄)
- 資料5
- 第4回男女共同参画会議仕事と子育ての両立支援策に関する専門調査会議事録(案)
(概要)
○検討状況報告に関するヒアリングについて
厚生労働省及び文部科学省から説明が行われ、その後、質疑応答が行われた。
- (島田会長代理)
- 最終報告で数値目標を定め、予算措置にまで踏み込んだ提案をする上で、既存の公的施設の活用や公設民営の推進が必要だが、これに伴い情報開示が必要。現在の開示では不十分で、もっと使う側から有用な情報を開示すべき。情報開示については一度まとめて議論したい。また、最終報告の実行を担保する措置についてよく考えてもらいたい。
- (河野委員)
- 今あるものに工夫と知恵を加えることでお金をあまりかけずに活用できるものが幾つもある。多少不便な保育所でも幼稚園で使われているような送迎バスを使ったり、そばに駐車場を設けるなどして使いやすいようにする工夫が必要。産休の制度などは知られていないので、社則に書かせるなど周知が必要。放課後児童対策はどのくらい活用されるかが未知数であるので、まず最低限から始めて、市場調査のような形で徐々に拡大していくといいのでは。
- (櫻井委員)
- 子育て学習の全国展開については、交通安全教育などと合わせて一層の実施を期待したい。
- (樋口会長)
- 公立中心とすべきかについてはこの場で完全な結論が出ていない。指標化と達成目標は入れたい。
- (佐々木委員)
- 当事者である子供が直接声をあげられないことを考えれば、すべての情報は開示を原則にすべき。各省庁で持ち合っている資源を有効に活用すべき。放課後児童対策については柔軟に対応できるようにして欲しい。
- (田尻委員)
- 女性の働き方を抑制しているとも言える配偶者控除は廃止して、その予算を子育て支援に向ける議論をする方が男女共同参画社会の実現に資する。保育は既存の公的施設のより一層の活用をはかり、むしろ質に予算を配分する方向で考えるべき。パパクォータ制については、現時点での男性の育児休暇取得促進に有効と考える。また、企業の経営者等の教育を進めるべき。非正規雇用者の育児休業については、通達で出せるのならば、法律を変える方向で検討すべきではないか。
- (樋口会長)
- 今までの施策がうまくいかない原因の一つに、非正規雇用者に施策が適用されていないことがある。最終報告では、今までの施策が実際に日本の女性のどのくらいをカバーしているのかについて図示し、それに応じた施策をまとめていくのもいい。 ヒアリングについての感想だが、予算をかけずに施策を進める方法を考えて欲しい。また、育児休暇の制度があっても詳しい内容を知らない人が大多数であり、あえて日数を出して宣伝するのは必要なことと思う。 様々な施策を進めるに当たり、ぜひ仕事を持つ親も参加できるような配慮をしてほしい。また、共働きの家庭における育児に関する研究も進めていただきたい。
- (島田会長代理)
- この専門調査会でいくつもいい考えが出ているのだから、役所側も工夫をして、協力して施策を進めていただきたい。
○最終報告に向けた検討について
事務局から男女共同参画会議で出された意見について説明があり、その後議論が行われた。
本日の議論を踏まえ、次回までに会長と会長代理で相談して最終報告のたたき台をつくり、これを基に更に検討を進めることとなった。
- (樋口会長)
- 一番印象に残ったのは、全国的な施策も考えるべきだという意見であり、無視できない。
- (島田会長代理)
- 地方では地域の特性を生かせるように工夫することが重要なのではないか。
- (田尻委員)
- 都市部では問題が非常に明確だが、農村部の問題についてはイメージが湧きにくい。
- (佐々木委員)
- 地方では働き方や保育についての認知度が低く、そこを変えることで解消する面もあるのでは。都市部に対する緊急な対応と地方に対する長期的な対応という形で書くことはできないか。
- (河野委員)
- 地方で出てくるのは、住まい方や3世代住居の作り方などであり、保育所を設置することまで話を発展させなくても済むことが多い。情報提供で補えるところもあると思う。
- (樋口会長)
- 地方の問題については、一度御存知の方にまとめて説明していただくことを考えたい。 最終報告については、検討状況報告を基にして膨らませるほか、委員の皆さんの思いをメッセージとして書いていただきたい。
○事務局から、第4回専門調査会の議事録(案)が提示され、了承された。
(以上)