先輩からのメッセージ

- 宇治澤 知代さん
- 甲南大学大学院 自然科学研究科 生命・機能科学専攻 博士後期課程1年
- 研究内容:動物が環境温度の変化に適応できる仕組みを研究しています。
理学系分野を選択した時期・理由
理系を選択したのは、中学3年生の時でした。小学生の頃から理科の授業は大好きで、身近な植物や動物の中では、色々なメカニズムが起こっているということが面白く、もっと知りたいと思い理系を選択しました。分野選択にはとても悩みましたが、生命現象のメカニズムを詳しく学ぶことができるのは、理工系の生物学だと思いこの分野を選択しました。
現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ
動物園には、色々な地域に生息している動物がいます。なぜ環境の異なる地域に移っても生存できるのかというと、動物の生体内に温度環境の異なる地域に適応できる仕組みがあるからです。私は、その仕組みを線虫という体長1mmの小さな虫を用いて研究しています。線虫は、この小さな体の中にヒトと同程度の数の遺伝子を持っていて、同じ働きをしている遺伝子も多く持っています。つまり、線虫で仕組みがわかると、私たちヒトでも同じことが起きている可能性が考えられるのです。また、得られた結果が他の分野に繋がったり、その分野の方々と協力して研究を進めたりすることもあります。研究は解明されるまでの道のりは長いですが、色々な結果の可能性を秘めていて、その過程が面白くてわくわくします。
女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ
研究の世界では性別を問わず、男女が対等でいられます。結婚や出産といったライフイベントを考えている女性にも研究者となれるチャンスはいくらでもあります。何かを明らかにしたいという夢があるなら、勇気を持って研究の道に進んでみてください。