先輩からのメッセージ

- 原田 慶恵 さん
- 大阪大学
- 蛋白質研究所 蛋白質ナノ科学研究室
- 教授
- 専門分野 生物物理学
- 内容 顕微鏡を使って個々のタンパク質分子が働く様子を観察し、その仕組みを解明する
- 所属学会 日本生物物理学会、日本細胞生物学会、Biophysical Society
- 主な論文 Nature 326, 805-808 (1987), Nature 374, 555-559 (1995), Nature 409, 113-115 (2001), J. Neurosci. 25, 2181-2191(2005), Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 103 (31), 11544-11548 (2006)
- 顕彰 平成 3年2月 井上研究奨励賞受賞
- 平成11年5月 第1回大学婦人協会守田科学研究奨励賞受賞
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大阪大学 原田研究室
理学系分野を選択した時期・理由
子供の時から理科が好きでした。高校で理科の中でも「生物」が好きになり、大学は理学部生物学科に進学しました。しかし、研究者になることは全く考えていませんでした。大学4年生の時、実験が楽しく、もう少し研究を続けたいと思い、修士課程に進学しました。修士修了後就職するつもりでしたが、就職活動に失敗し途方に暮れていたところ、縁あって大阪大学基礎工学部の博士課程に進学することになりました。博士課程の途中で研究に行き詰まり、研究室を変わることになりましたが、その後、思いがけず良い研究成果を挙げることができました。博士号取得後、日本学術振興会の特別研究員に採択されたとき、研究者として研究を続けていくことを決心しました。
現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ
我々の身体の中ではタンパク質分子が一生懸命働いています。生命を知るためにはタンパク質分子の働く仕組みを知る必要があります。そこで私は1個1個のタンパク質分子が実際に働く様子を顕微鏡で観察し、その機能を調べています。タンパク質分子がDNAをぐるぐるねじりながら情報を読み取る様子を見ると、思わず「がんばれ、がんばれ!」と応援してしまいます。タンパク質分子が、がんばって働いているところを見るのは感動です。
女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ
これからの時代、あらゆる職業に性別は関係なくなると思います。自分の興味や好奇心の赴くままに、様々なことにどんどん挑戦して欲しいです。