理工チャレンジ 女子中高生・女子学生の理工系分野への選択

先輩からのメッセージ

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先輩に質問!
坂本 彩プロフィール写真

東京都の農業生産現場で問題となっている植物の病気について,試験研究に取り組んでいます。

農学系分野を選択した時期・理由

幼い頃から理科や生物に興味があり,高校生になる頃には大学で理系分野を学びたいと考えるようになりました。そんな中,ある日書籍を通して「植物も人間と同じように病気になる」ということを初めて知り,驚くとともに強い興味を持ちました。そして大学では植物の病気,とりわけ熱帯・亜熱帯地域の作物におけるウイルス病について学びたいと考え,東京農業大学国際食料情報学部へ進学しました。入学時,農業に関する知識は全くありませんでしたが,大学で一から農業を学んだ学生時代は大変楽しく充実したものでした。またその中で,農業の重要性や奥深さ,その魅力を知り,大学卒業後には農業を支える仕事に携わりたいと考えるようになりました。

現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ

農業生産現場において,植物の病気や害虫がもたらす影響は極めて大きいものです。丹精込めて育てた圃場一面の作物が,ある日病害虫によって全て枯れてしまう…ということも,決して珍しい話ではありません。私が所属するチームでは,こういった農業生産上で問題となる病害虫について,その原因や対策を調べることを主な業務としています。植物の病気の原因を調べ,対策を講じるまでには長い試行錯誤が必要ですが,病原菌の正体がわかったとき,その病原菌に対する有効な対策方法がわかったときなど,明確な試験成果が得られた時には大変な達成感があります。また,こうして得られた試験成果を通して,東京都の農業生産を支える一助となれることが,この仕事の一番の魅力だと感じています。

女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ

近年,農業分野において,女性の割合は増加傾向にあると思います。かつては少なかったと聞いていますが,私が大学に入学した頃にはおおよそ学年の4割ほどが女性で,男性と変わらず農作業実習や海外実習などにも取り組んでいました。現在の私の職場も女性が多く在籍しており,男女間の違いを意識する機会はほとんどありません。もしも,理系分野・農業分野に興味があるけれど,女性だから悩んでいるという方がいるなら,是非挑戦していただきたいと思います。