理工チャレンジ 女子中高生・女子学生の理工系分野への選択

先輩からのメッセージ

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先輩に質問!
リコちゃんイメージ
  • 臼井 菜乃美 さん
  • 東京農業大学
  • 公益財団法人 山の暮らし再生機構
    長岡地域復興支援センター 支援員

東京農業大学国際食料情報学部国際農業開発学科を卒業。
現在は、公益財団法人山の暮らし再生機構に勤務。2004年に発生した中越地震で被災した中山間地域の暮らしが持続可能なものになるよう、地域の方と一緒に地域の魅力を掘り起こし、伝える活動を行っています。

農学系分野を選択した時期・理由

中学3年生の時に祖父が病気になったことで、日常の食事を楽しめることが当たり前でないと気づき、管理栄養士という職業に興味を持ちました。せっかくなら、食に対して様々なアプローチをしているところで学びたいと考えて東京農業大学のオープンキャンパスを訪ねると、先輩方が面白そうに色々なことを教えてくださるので、大学はここに行こう!と決めました。座学が得意ではなかったので、実学主義というスローガンに惹かれた部分もあります。

高校生になってからは、生きるための食に困る人達のために何か出来ないかと考えるようになりました。人が生きるのに不可欠な「食」を取り巻く環境について専門的に学び、ゆくゆくは青年海外協力隊として人々の暮らしを良くしていく活動をしたいと思い、東京農業大学の国際農業開発学科、中でも社会科学系の研究室に所属することにしました。

現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ

中越での震災復興の取り組みは、コミュニティーの再建と持続可能な山の暮らしの獲得に重点が置かれ、現場に寄り添う人的支援として地域復興支援員が配置されました。私は震災から11年目の年に着任し、現在は地域の魅力発信のための家庭料理の体験教室運営、山の暮らしの価値観を伝える広報誌作りをしています。

活動フィールドのある新潟県中越地方は全国有数の地すべり・豪雪地帯で、災害に悩まされてきた土地です。そして、自然と寄り添う山の暮らしには、そのリスクと付き合っていくための知恵や技が健在です。大きな災害が多発している時だからこそ、自然と暮らすというのはどういうことなのか、地域の方の生き方から学べる意義深い仕事だと思います。また、地域の方と関わる中で、「業としての農」ではなく「暮らしにつながる農」の価値を知り、農のある暮らしの魅力を多くの方に伝える役割を担えるということに喜びを感じています。

女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ

地域の方とやりたい企画がある時、なるべく女性に関わってもらうようにしています。家の中のこと、暮らしを仕切っているのは多くが女性なので、地域の暮らしぶりが伝わりやすいのです。挑戦しないと始まらない!と企画を応援してくださる彼女たちの、何でも楽しむ気概に日々助けられています。

色々な工夫と気配りで、家族の暮らし・地域コミュニティーを縁の下で支えている女性たちを見ていると、男女で出来ることに差があるのではなく、アプローチの仕方、担う役割に違いがあるだけなのかなあと感じます。なので、臆せずに何にでもチャレンジしてみて下さい。

農学は暮らしに深く関わる分野なので、職業として選択しなくても、自分の生活の中で学んだことを実践出来る場面が沢山あります。迷ったら選択肢の一つに入れてもらいたいなと思います。

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