理工チャレンジ 女子中高生・女子学生の理工系分野への選択

先輩からのメッセージ

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T.M.さんプロフィール写真

自己紹介

私は、北見工業大学大学院の情報通信工学プログラムの1年生です。情報フォトニクス研究室に所属しており、厳冬期の光学現象についての研究をしています。
大学に入学してから、雪のある冬を初めて過ごした時、朝日が昇って雪面がキラキラしている景色に感激して、冬の光学現象を研究できる研究室を選択しました。

工学系分野を選択した時期・理由

高校1年生の物理基礎で、先生が実験を交えながら授業を進めてくださり、物理っておもしろいかも、と感じたのが理系に興味を持ったきっかけでした。物理を好きになったことで工学部も楽しそうだなと思い、思い切って今まで住んだことのない北海道にある北見工業大学への進学を決めました。大学院進学についてはあまり深く考えて決めたわけではありませんでしたが、この選択は現在の研究や充実した日々へと繋がっています。

現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ

北見工業大学が位置する北海道のオホーツク地域では、冬は-20℃近くまで気温が下がる厳しい寒さになりますが、私の地元(兵庫県)では経験したことのない冬の現象や、厳しい寒さならではの研究に魅力を感じています。
 例えば、阿寒摩周国立公園にあるオンネトーへ現地観測に行き、凍った湖の上に立って、湖の底から発生するガスが湖面の氷の中に気泡として閉じ込められる「アイスバブル」というものを観測したり、学会に行った先では「蜃気楼」という大気中の密度差によって光が屈折し、離れた景色が伸びたり縮んだりして見える現象の観測などをしています。
 また、研究テーマとして、蜃気楼を人工的に再現するために使用される教材が、砂糖水と水で作製されていたことに着目し、美味しく食べながら学べる「人工蜃気楼ゼリー」の作製をしています。オホーツク地域の観光資源である「流氷」をモチーフにした蜃気楼ゼリーを作ることで、地域振興に繋げることも目標の一つです。

女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ

私は幸いなことに、理系の道に進むことも、大学院への進学も誰にも反対されることなく今日まで過ごしてきました。高校生の頃も、理系を選択する女子は少なく、大学に入学してからも女子学生は多くはありません。ですが、特別扱いをされることもなく、個人の能力や適性に応じて好きなことをのびのびと研究できる環境に身を置いています。高校生の時、工学部ってかっこいいな、数学・理科って面白いな、と感じて工学部を選んだことは私にとって正解だったなと思っています。皆さんも、もし理工系に興味があるなら、また数学・理科が好きという気持ちが少しでもあるなら、理工系への進学も選択肢に入れてみてほしいと思います。

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