先輩からのメッセージ

- 佐野 優佳さん
- 株式会社アビスト
- 第二東京支店
- 拓殖大学工学部機械システム工学科卒。
入社研修後、自動車用部品やそれらを取り付けるパーツなどの設計を一貫して行なっています。今までスペアタイヤキャリア、バッテリーキャリア、ステップなどの設計開発をしました。特に印象に残っているプロジェクトはステップ開発の中で、乗りやすさ向上のために固定するボルトから新たに開発したことです。2018年、2023年と2回の出産、育休を経て今は時短勤務ながら必要時には残業もこなし、サイドガード、キャビネットの設計開発を続けています。
理工系分野を選択した時期・理由
高校進学の時に普通校ではつまらない、何か違ったことができる高校がいいと思い、工業高校を選びました。子供の頃から父が趣味のラジコンを組み立て走らせていることがとても面白そうで、機械の分解にも興味がありました。親も「好きなことをやりなさい」と工業の道へ進むことを応援してくれ、心強く感じました。授業は実習の時間が多く、旋盤、溶接、鋳造、プログラミングなどさまざまな経験を積みました。高校では女子がクラスに3人だけでしたが、とても気が合い、楽しく充実した高校生活を送ることができました。大学では3D-CADを使って身の回りの物の形状作成や材料力学や流体力学、機械設計など、高校で学んだ内容よりも深く学びました。
現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ
設計をするにも一発でできた!とはならず、強度や組付性、コストなどさまざまな要件を満たさなければ生産部品は出来上がりません。その過程は細かい作業や試行錯誤が必要ですが、悩み、工夫し、作業を重ねて検証した時間に比例して、部品が出来上がった時の達成感や喜びは大きくなります。私は特に強度解析において解析モデルを作成する作業が好きです。そして解析結果から応力値を測定し、実車との値と比較して合わせ込みを行います。これは細かい地道な作業ですが、設計には欠かせない大切な仕事です。
女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ
工業高校はクラスに女子が3人という環境でしたが、考え方や趣味が合う一生の友達をつくることができ、とても充実した楽しい時間を過ごすことができました。
就職後も、働きにくいとは感じたことはなく、ロッカーや空調など女性を大切に気遣ってもらっていると感じる場面が多くあります。周りの人にどう思われるかより、何かやってみたいと思うことがあれば、ぜひ挑戦してみてください。自分の人生なので自分がやりたいことを思いきりやって楽しんでください。