先輩からのメッセージ

- 大﨑 理乃さん
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鳥取大学大学院工学研究科
機械宇宙工学専攻・特命助教 - ※鳥取大学工学部 ものづくり教育実践センター 兼任
大学卒業後、民間企業で車載機器(カーナビやカーオーディオ、カメラシステムなど)の生産技術エンジニアとして働きながら大学院で学び、2012年より大学教員として働いています。今は、非理工系を含めた全ての学生を対象とした「ものづくり教育プログラム」の開発のほか、協調学習や加工を支援するシステム、スターリングエンジンの研究を行っています。
鳥取大学工学部ものづくり教育実践センター
工学系分野を選択した時期・理由
「中はどうなっているんだろう?」「分解したい!」それが私の原動力でした。
小さな頃から、親に怒られないないようにこっそりと時計やラジカセを分解し、自分が好きなものは理科や科学と呼ばれる分野のものだと知りながら、徐々に理工系への道を歩んできました。
はっきりと工学系への進路を意識したのは、高校進学の時です。理科と分解は得意でも、数学と製作が苦手だったので、「ものをつくれる人になるために」と、数学と実習の時間が多い工業高校へ進学を決めました。その後も、「つくる」ための知識と技能を学ぶことが、進路選択の規準となりました。
まだまだ研鑽の途中ですが、思い起こしてみると、やりたいことにこだわってきたら理工系だったという気がします。
現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ
「新しいものをつくる」ことと、そのための方法を教えることが、今の主な仕事になります。そして、ものをつくることは、知的好奇心が刺激され、ワクワクとドキドキ、そして責任を感じる仕事です。
ものをつくるって、星の数ほどの失敗を重ね、上手く行かないことの方が多い作業かもしれません。でも、実験や様々な人との議論をくり返す中で、成功しない理由を解き明かし、少しずつ完成に近付けるのは、とても楽しいものです。そして、ユーザーとの交流から学ぶことも沢山あります。
ものをつくるための方法もどんどん進化しています。そういった最先端に触れながら、ものづくりに携わることができる喜びを日々噛み締めています。
女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ
疑問を大切に、問題解決の手段は必ずある。
目の前にある「なぜだろう」を大切にしてください。これは男女関係なく、世界が楽しくなる言葉だと思います。そして、性別や国籍に関係なく、その「なぜだろう」について議論し、協力しながら解決策を作っていく社会が広がり始めています。
もしあなたが「女性が少ないから」と理工系へ進むことを諦めようとしているのであれば、その問題を協力して解決してしまいましょう。諦めないでください。私たちはあなたを応援します。