先輩からのメッセージ

- 藤本 あゆみさん
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アマゾンデータサービスジャパン合同会社
インフラストラクチャ―オペレーションズ部門
データセンターエンジニア
大学では建築学を専攻し、地球環境に興味があったことから、解体後のコンクリートを材料として作る再生コンクリートの研究を行っている建築材料研究室に所属していました。
卒業後は金融、官公庁を中心とした大規模システム構築を行っているシステムインテグレータに入社し、様々なシステムを動かす、サーバーなどのIT機器を設置・収容している『データセンター』という施設を対象に、システムが安定して運用できるような設備設計や運用計画を行いました。
現在は、AWSのクラウドサービスを運用しているデータセンターにおいて、建築や電気の知識を活かしながら、より安定したクラウドサービスの運用ができるよう創意工夫する仕事に携わっています。
理工系分野を選択した時期・理由
小中学生のころから理系科目が得意で、高校2年生の文理選択の際に理系を選択しました。その際、インテリアに関する授業が非常に楽しかったため建築学に興味を持ち、物理・化学を選択して入学に至りました。
大学に入学してからは、物理が若干苦手だったので苦労することもありましたが、意匠・環境・構造という幅広い分野と、都市計画等を含む設計から施工まで多岐にわたるフェーズを併せ持つ建築学を学ぶことができ、現在の糧になる充実した学生生活を送ることができたと感じています。
現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ
現在の仕事は、大学で学んだ建築学の知識を活かしつつ、日本に居ながらにして国際色豊かな環境で仕事ができるところがとても魅力です。データセンターはセキュリティが厳重に管理されていることから、あまり身近に感じない方が多いかと思いますが、実は普段利用しているアプリやシステムを動かしているサーバーのほとんどはデータセンターで運用されています。
私たちがそのようなアプリやシステム使うほど、そのサーバーが処理するデータ量が増えており、近年、急激に電気を消費するようになってきました。しかし、電気を消費すると発熱をするため、サーバーが安定して運用できるような空調システムを準備することが求められます。具体的には、データセンターでは空調システムが少し止まっただけでも室内の温度が急激に上昇してしまうため、空調機がメンテナンスや故障で1台停止しても運用できるような冗長性を検討したり、熱負荷に対してどのようなエアフローが適切かを検討したりします。このような検討をする際に、大学で学んだ空気調和の知識を活かし、自分の強みにすることができます。
女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ
これから就職をされる学生の皆さんは、将来に対する期待や不安でいっぱいなのではないでしょうか。世の中には数えきれないほどのたくさんの会社があり、あまりにも多い選択肢に迷ってしまうこともあると思います。私は社会人になって10年ほど経ちますが、今でも自分の興味があることや勉強してきたことが、思いがけないところで使われている場面に出会うことがあります。自分が将来どのような仕事をして社会にインパクトを与えたいのか、また、どのような会社や組織でそれが達成できるのか等、自分自身で大切にする軸をもって就職先を探していれば、きっと素敵な場所が見つかると思います。ぜひ、一度しかない宝探しのような時間を楽しんでみてください。