理工チャレンジ 女子中高生・女子学生の理工系分野への選択

先輩からのメッセージ

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Y.R プロフィール写真

大学では、工学部建築学科で意匠デザインから力学まで幅広い内容を学びました。大学の研究室では、人が快適に感じる建築環境、特に仕事がはかどりやすい光環境について研究していました。大学院の時には、自分で執筆した論文を学会論文集に載せて頂くことができました。

現在は空調・衛生設備を施工する会社の研究開発職として、主に地域冷暖房の省エネルギーに関する仕事を行っています。地域冷暖房とは、ビルの空調に使うための熱を、ビル数棟分まとめて製造する大きな施設です。私の仕事は、実際にしばらく運用されている地域冷暖房のデータを分析し、シミュレーションを行って、「この部分をこう変えれば、年間でいくら節約できますよ。」という結果を算出することです。営業や技術の社員が追加工事の提案をする時に、提案に説得力が出るように、データを示してお手伝いをします。研究開発職といっても、このように他の技術職の補佐をする仕事もあります。

理工系分野を選択した時期・理由

幼い頃から法則性のある問題を解くのが得意で、家族の影響もあり、小学生の頃から自然と理系に進もうと考えていました。高校生の頃は、数学や物理の法則を使って、自分の力で様々なことを説明できる点を面白く感じていました。
また、理数系と同じくらい、絵画や彫刻などの芸術分野も好きだったので、理数系でも芸術系でもある建築分野で大学に進学することを決めました。この選択をするのにはとても悩み、すごく時間がかかりました。

大学に入学した後は、建築の様々な分野を学んで興味のある分野が広がり、より自分に合っていて、社会に強く必要とされていると感じたため、建築の中でも「建築環境工学」という分野へ進みました。

現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ

研究開発職は、最先端の技術に関わることができること、未来をより良くするために自分の力が役立つところに、やりがいを感じています。

最先端の技術を扱うということは、常に沢山のことを勉強する必要があるということでもあり、大変な面もあります。しかし、だからこそ学んできたことが繋がった時の面白さも大きく、どんどん楽しくなっていくのではないでしょうか。

また、私は人に頼るよりも人に頼られる方が好きな性格なので、この仕事の技術を使って多くの人を助けることができるところは、大変魅力的です。現在はまだ一人前の研究者にはなれていないのですが、先輩や上司からの教えをどんどん吸収したり、自分自身で勉強を進めたりして能力を磨き、頼りになる技術のエキスパートになりたいと考えています。

女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ

私の大学の建築学科は学生の3~4割ほどが女性でした。建設業界全体での技術職の女性の割合は大体1割ほどと言われています。しかし、若い世代では女性の数はかなり増えてきており、中でも当社の私と同じ年に入社した理工系の約60人の中では約3割が女性です。

建設業界では、近年女性の活躍が本格化し始めている状況で、他の業界と比べると少し遅れていますが、結婚や育児に関係する制度も整いつつあります。当社は業界の中でも女性の働きやすさに力を入れている企業です。みなさんが社会人になる頃にはもっと人数が増えて、もっと働きやすくなっていっていると思います。

みなさんは、性別を理由に考えを縛りつけることなく、自分の興味があることを広く探して、見つけたらどんどん追求していってください。その結果、自分に向いていることを仕事にできると一番良いのではないでしょうか。

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