理工チャレンジ 女子中高生・女子学生の理工系分野への選択

先輩からのメッセージ

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伊藤 愛イメージ

私は、日本IBMの東京基礎研究所で研究員をしています。大学で情報系の修士に進んだため、せっかくなら経験を活かして研究の仕事がしてみたいと思い、当研究所に入社しました。入社以来、ソフトウェアの性能分析や高速化を行うプロジェクトをいくつか経験しました。現在はゲノム分析ツールの高速化について研究しています。

理工系分野を選択した時期・理由

中学・高校の頃から数学の問題が解けた瞬間や、理科の実験が好きで、文系より理系の方が合っているかなと感じていました。大学進学を考える時期になって、理系といっても多種多様な学部があることを知って戸惑い、どこへ行くべきか悩みましたが、どちらかというと理論を追求する理学系よりも、どうやって技術を応用していくかを考える工学系の方が面白そうだと考えました。工学系の中にもいろいろな学部があってまた悩むわけですが、プログラミングって面白そうと思って情報系の学部を選びました。高校生の時に当時の文科省主催のサイエンスキャンプに参加し、初めてのプログラミングでFPGAで遊んだ経験も一つのきっかけです。

現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ

入社以来、ソフトウェアの性能分析や高速化について研究しています。現在の研究プロジェクトはゲノム分析ツールの高速化です。技術の進歩によりゲノム情報を活用して治療に役立てる試みが活発になってきていますが、解決すべき課題はまだたくさんあります。ゲノムの分析速度はその一つで、現在では一人の人間のゲノムを分析して有用な情報を得るために数10時間、あるいは数日かかってしまっています。より多くの患者さんの治療に役立て、また徐々に変化する病状にすぐ対応するためには、分析速度の高速化は欠かせません。このために私とプロジェクトメンバー、そしてIBMの持つ技術を活用して研究を行っています。単にITの技術を追求するだけではなく、ゲノムや医療に役立てるというところに大きな魅力を感じて研究しています。
IBMのユニークな点として、様々な分野のエキスパートが世界中で活躍していることが挙げられます。
現在のプロジェクトも日本とアメリカのメンバーで構成されています。当然自分たちだけでは分からないことや解決できないこともありますが、社内のどこかには詳しい人が必ずいて、気軽に連絡を取ることができます。送ったメールがいろんな人を巻き込んでいって、気付いたら世界中のあちこちで議論が行われていることもあります。私も自分の分野ではエキスパートとして頼られる存在になれるように頑張っています。

女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ

理工系、特に情報系では何故か女性が比較的少なめですが、女性だからといって苦労した経験は大学でも会社でも全くないので、ぜひ自分の興味に従って進んでいって欲しいと思います。周りには,子供を育てながら研究者としても活躍されている方も何人もいます。私のいる情報系はパソコン1台あればできることも多く、自分の努力で男女関係なく活躍できる分野だと思いますので、仲間が増えるのを期待しています。

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