先輩からのメッセージ

理工系分野を選択した時期・理由
高校2年の時、理系と文系に分かれる際に、理系に進みました。特に理系の成績がよかったわけではなく、理数系の科目が好きだったので選択しました。
現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ
パワー半導体デバイスの開発は、シミュレーションでデバイス内部の物理現象を解析することから始まります。謎を解くように一つ一つ解析し、よりよい特性を実現できる構造を決めた後、それをどうやって作製するか、またシミュレーションを使って検討します。パワー半導体は、CPUやメモリほど微細なデバイスではありませんが、そうは言っても数100nmのスケールの世界です。実際に作製できるか事前実験を繰り返し、やっと試作に入ります。検討開始から試作品が完成するまで半年以上かかることもあります。そうしてやっと完成した試作品を測定し、設計通りの結果が得られた時の喜びは本当に大きいです。
また、半年以上かかる開発は、もちろん一人ではありません。フェーズごとに社内だけではなく、お客様や材料メーカーの方などたくさんの人たちと議論し、協力しながら進めていくので、自然に多くを学べることも魅力です。
女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ
社会では、言うまでもなく、理工系だけでなく文系の知識も必要です。例えば、理工系の仕事でも、文章を書く機会はとても多いです。逆に考えると、文系が得意でも理工系に興味があれば、文系の能力を活かして理工系の仕事をやっていけると私は思います。継続は力なり、です。少々苦手でも、ずっと続けていれば、必ず力になります。ぜひ、理工系分野にチャレンジしてください。
将来、育児休職を取ったりすることをディスアドバンテージかもしれないと不安に思われるかもしれませんが、社会人生活は長いので、会社にいるときに一生懸命仕事をすればよいのです。心配せずに、理工系の職場に飛び込んできてください。