第2節 男女共同参画の視点を取り込んだ政策の企画立案及び実施等の推進

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第2節 男女共同参画の視点を取り込んだ政策の企画立案及び実施等の推進

○ 男女共同参画会議の下に新たに2つの専門調査会(「計画実行・監視専門調査会」及び「女性に対する暴力に関する専門調査会」)を設置し、令和3(2021)年4月から6月にかけて、「女性活躍・男女共同参画の重点方針2021」に関する調査審議を行った。さらに、同年9月以降、第5次男女共同参画基本計画の実行状況の監視や、女性の経済的自立、女性の視点も踏まえた税制や社会保障制度等、各分野における女性活躍の推進などの「女性活躍・男女共同参画の重点方針」策定に向けて集中的に議論すべき課題、女性に対する暴力の防止や被害者支援などについて、各府省の局長・審議官出席の下、計13回調査審議を行った。同年11月29日、岸田内閣発足後初の開催となる男女共同参画会議において、令和4(2022)年度の「女性活躍・男女共同参画の重点方針」(女性版骨太の方針)の策定に向けて、基本となる4つの柱立て(1女性の経済的な自立、2女性が尊厳と誇りを持って生きられる社会の実現、3男性の家庭・地域社会における活躍、4女性の登用目標達成)を決定した。【内閣府(男女共同参画局)、関係府省】

○ 男女共同参画会議及びその下に置かれた計画実行・監視専門調査会の意見を踏まえ、令和3(2021)年6月16日、すべての女性が輝く社会づくり本部(第11回)・男女共同参画推進本部(第21回)合同会議において、「女性活躍・男女共同参画の重点方針2021」を決定し、各府省の概算要求に反映させた。【内閣官房、内閣府(男女共同参画局)、全府省】

○ 男女共同参画会議において、第5次男女共同参画基本計画の進捗状況を毎年度の予算編成等を通じて検証するため、各府省の男女共同参画関係予算の取りまとめを行った。その際、これまで男女共同参画関係予算として計上されていた、男女共同参画の推進に間接的な効果を及ぼす施策・事業に関連する予算を除外して集計を行うこととし、実態に即した予算を把握するための抜本的な見直しを行った。【内閣府(男女共同参画局)】

○ 男女の置かれている状況を客観的に把握するための統計(ジェンダー統計)の充実の観点から、令和4(2022)年度における統計リソースの重点的な配分に関する建議(令和3年6月30日統計委員会建議)にジェンダー統計の充実が盛り込まれたことを踏まえ、関連する予算及び人員が拡大されることとなった。また、ジェンダー統計の充実、活用に向けた課題を把握するため、研究者、大学教員等を対象に、ジェンダー統計に関するニーズ調査を実施した。さらに、ジェンダー統計における多様な性への配慮について、現状を把握し、課題を検討するための調査を開始した。業務統計を含む各種調査の実施に当たり、可能な限り男女別データを把握し、年齢別・都道府県別にも把握・分析できるように努めている。また、男女共同参画に関する重要な統計情報は、国民に分かりやすい形で公開するとともに、統計法(平成19年法律第53号)に基づく二次的利用を推進している。【全府省】

○ 指導的地位に占める女性の割合の上昇に向けて、モニタリングを行っている。【内閣府(男女共同参画局)】

○ 令和2(2020)年9月から「コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会」を開催し、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が女性の性別によって雇用や生活等に与えている影響について、男女別データを活用した調査・分析を行うとともに、議論を進めた。令和2(2020)年11月に同研究会から緊急提言が行われ、令和3(2021)年4月に「コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会報告書 ~誰一人取り残さないポストコロナの社会へ~」の取りまとめを行った。緊急提言や報告書については、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(新型コロナウイルス感染症対策本部決定)に盛り込まれるとともに、政府の補正予算や経済対策等に反映された。【内閣府(男女共同参画局)、関係府省】

○ 令和3(2021)年5月から「人生100年時代の結婚と家族に関する研究会」を開催し、近年、我が国の結婚と家族にどのような変化が生じているか、データを用いて多面的に明らかにするとともに、それに伴う課題を整理するため、議論を行った。研究会は、令和4(2022)年4月末までに計11回開催し、女性の人生と家族形態の変化・多様化などについて様々な角度から議論を行った。【内閣府(男女共同参画局)】

○ 「性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査」を実施し、結果を公表するとともに、「人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査」を実施した。【内閣府(男女共同参画局)】

○ 国民の意識、男女の家事・育児・介護等の時間の把握や、男女別データの利活用の促進等を含め、男女共同参画社会の形成に関する調査・研究を進めている。【内閣府(男女共同参画局)、総務省】

○ 政府が後援する行事等においては、登壇者や発言者等の性別に偏りがないよう努めることとするよう、全府省に対し働きかけ、令和3(2021)年10月までに、全府省において、後援等名義に関する規程等に必要な改正を行い、施行した。また、令和4(2022)年1月に、地方公共団体に対して、主催・後援する行事等において、登壇者や発言者等の性別に偏りがないよう努めることを要請した。【内閣府(男女共同参画局)、関係府省】

○ 男女共同参画施策の情報発信・広報活動

内閣府では、ホームページ・月刊総合情報誌「共同参画」・SNS等を活用し情報発信・広報活動を実施しており、更なる強化を目的として、以下の改善等を実施した。

1ホームページの抜本的な改善

  • 内閣府男女共同参画局のホームページについて、ユーザビリティを考慮し、重要な施策や情報をトップページの「主な政策」のバナーを増やすとともに、整理をすることで情報を探しやすくなるよう抜本的な改善をした。また、ホームページ上のリンクが切れている箇所を適切なリンク先に設定し直した。
  • これまでホームページ内に点在していた「動画」や「パンフレット・リーフレット類」を集約した。
  • 男女共同参画に関する幅広いデータと現状の取組をまとめた「女性活躍・男女共同参画の現状と課題」をホームページに掲載し、毎月更新を行っている。
  • 令和3(2021)年度から、毎週「男女共同参画に関するデータ」を選定し掲載している。

2Twitterの開設

  • SNSの情報発信では、従来からFacebookや内閣府のTwitterを活用していたところ、令和3(2021)年度においては、更なる情報発信の強化を図るため、内閣府男女共同参画局Twitterを開設した。これにより、Twitter上における男女共同参画局の情報が集約され、局が発信した情報について簡単にアクセスすることができるようになった。
  • 配信については、FacebookとTwitterそれぞれの特性を考慮したものとしている。

3メールマガジンの刷新

  • メールマガジンについて、これまでメール本文のみで発信していたところ、ユーザビリティを考慮し、当該方式を改めた。Wordファイルにおいて文章を簡潔に記載するとともに、色文字、画像などを使い、より親しみやすいよう工夫した。
  • 配信においては、PDFデータに変換したものをホームページに掲載し、リンクをメールに貼り、メール本文の記載については、メールマガジンの掲載情報の一覧性を考慮し、簡潔に内容を記載することとした。

4広報戦略会議の実施

  • 内閣府男女共同参画局では、令和3(2021)年度から、隔週で広報戦略会議を開催することとし、2週間のホームページのアクセス数、SNS分析などについて局内で共有することで、より効果的な広報活動にいかしている。

○ 国の各府省や関係機関が実施している男女共同参画に関わる情報を集約・整理した上で、国民、企業、地方公共団体、民間団体等に分かりやすく提供することで、各主体による情報の活用を促進している。【内閣府(男女共同参画局)】