第1節 男性にとっての男女共同参画

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第4章 男性,子供にとっての男女共同参画

第1節 男性にとっての男女共同参画

1 男性にとっての男女共同参画の意義についての理解の促進

内閣府では,男性にとっての男女共同参画や男性の家事・育児等への参画に向けた理解を促進するため,平成26年6月,「男性にとっての男女共同参画シンポジウム」を実施した。また,家事・育児参画や働き方の見直しを地域や職場で普及啓発する男性キーパーソンを育成した。さらに,男女共同参画を男性の視点から捉えるための基礎的な知識や調査結果,シンポジウムの報告等を掲載している内閣府ホームページ内の「男性にとっての男女共同参画ポータルサイト」を充実した。

文部科学省では,働き方の見直しや子育てへの参画等について多様な選択を学ぶ機会を提供することを目的に,学生を対象とした男女が共に学ぶワークショップを実施した。

2 企業の男性経営者・管理職等の意識啓発

内閣府では,関係団体と連携し,企業の男性経営者・管理職等を対象としたセミナーを開催し,仕事と生活の調和の実現やダイバーシティ経営の推進に向けた意識啓発を行った。

3 男性の家庭・地域への参画を可能にする職場環境の改善

政府では,テレワークが様々な働き方を希望する者の就業機会の創出及び地域の活性化等に資するものとして,関係各省が連携し,テレワークの一層の普及拡大に向けた環境整備,普及啓発等を推進している(第5章第5節2参照)。

4 男性の家庭・地域への参画を可能にする地域等の取組支援

厚生労働省では,身近な場所に子育て親子が気軽に集まって相談や交流ができるよう,「地域子育て支援拠点事業」を促進しており,子育て親子の交流の場の提供と交流の促進,子育て等に関する相談・援助の実施,地域の子育て関連情報の提供,子育て及び子育て支援に関する講習を基本事業として取り組んでいる。平成26年度においては,(ア)保育所,公共施設の空きスペース,商店街の空き店舗,公民館等において実施する「一般型」,(イ)児童福祉施設等において子育て中の当事者等をスタッフに交えて実施する「連携型」の二つの類型により,子ども・子育て支援新制度への円滑な施行に向けた事業展開を図った。

このほか,男性が育児をより積極的に楽しみ,かつ,育児休業を取得しやすい社会の実現を目指し,「イクメンプロジェクト」を実施している(第6章第1節1参照)。

5 男女間における暴力の予防啓発の充実

内閣府では,女性に対する暴力の根絶のための基盤づくりや若年層を対象とした予防啓発を推進するための取組を実施している(第10章第1節1参照)。

6 食育の推進

内閣府では,男性の生活・自活能力を高め,健全な食生活を実現するために,「第2次食育推進基本計画」(平成23年3月食育推進会議決定)に基づき,男性が日々の生活において食育に関する取組を実践できるよう平成24年5月に作成した「食育ガイド」を用いて普及啓発に努めた。

7 男性に対する相談体制の確立や心身の健康維持等

内閣府では,地方公共団体による男性向けの相談窓口事業を支援するため,相談窓口設置・運営や相談員の確保育成を進める上での留意点,必要な情報,実践事例を整理したマニュアルの内容を一部改訂した。また,このマニュアルを活用して,地方公共団体の実務担当者を対象とした研修を実施した。