「共同参画」2016年12月号

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言賛同者の取組

一昨年「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言が公表され、現在130名を超える男性リーダーが本宣言に賛同しています。今月は3名の賛同者の取組を紹介します。

「変革」と「行動」で女性活躍推進を実現

KDDIは、社員一人ひとりの持つべき考え方、価値観、行動規範である「KDDIフィロソフィ」の一項目に、当社の目指す姿として「ダイバーシティが基本」と明記するとともに、中期経営計画に「社員力向上」を掲げ、経営戦略の一つとしてダイバーシティを推進しています。

また、少子高齢化が加速し、生産労働人口が減少していく中、誰もが「個」を生かした働き方ができる環境を提供することが企業の責務であると考えており、性別、障がいの有無、国籍、性的指向など多種多様な価値観を持つ人財がお互いを理解し、尊重しながら活躍できる企業となることを目指しています。

当社では、まずは女性活躍推進に注力し、2011年度に「2015年度末に女性ライン長(部下を持つ組織のリーダー)90名登用」を目標に掲げ、女性社員の意識醸成やスキル向上の研修、職場での育成強化を実施して参りました。現在では100名以上の女性ライン長が誕生し、各部署で活躍しています。

今年度からは新たに「2020年度に女性ライン長200名登用」という目標を掲げ、一層の女性活躍推進の拡充を図ります。そのためには、男性リーダーは、女性が活躍しやすい環境整備と女性育成に対する意識向上を図り、女性は自らの能力を発揮、高める「行動」を起こすことが重要です。男性女性を問わず社員一人ひとりが「変革」することにより、女性活躍推進がさらに加速し、より豊かで明るい社会に成長していくことと確信しています。


田中 孝司
KDDI株式会社
代表取締役社長


女性社員向け各種研修、セミナーの様子

「女性が輝く会社を目指して」

当社グループでは、女性活躍支援は企業の持続的成長のために必要不可欠と考え、様々な取組を行ってきました。

女性活躍支援において大切なことは、男女を問わず能力を公平に評価し、責任のある職務を与えることと、各種支援制度を利用しやすい環境を整備することだと考えています。併せて、男性の意識改革や働き方改革も重要だと考えており、男性社員の育児・家庭参画についても積極的に促進しています。

近年では女性活躍を更に後押しするために、管理職手前の女性社員向けにキャリア支援研修(Daiwa Woman’s Forum)を開催しています。これまでに約500名が参加し、ネットワークの構築にも寄与しています。また、社員のご家族にも会社や仕事について理解を深めてもらうため、「家族の職場訪問」を全国の部室店で開催しており、今年度は約6,300名のご家族が参加しました。制度の利用状況の把握を目的として、毎年実施している両立支援アンケートでは、毎回6,000名を超える社員が回答しており、全ての社員が働きやすい環境の整備に繋がっています。

当社グループは、2005年度より女性活躍推進に取り組んでおりますが、昨年から2020年度までの目標として、「女性管理職比率」「男性の育児休職取得率」「スキル研修受講者に占める女性比率」等、5つの項目を明確に設定しました。

私は、女性活躍は“Key Driver for Sustainable Growth”だと考えています。今後も引き続き、日本の金融界を牽引する女性リーダーの輩出に向けて、取組を加速させていきたいと考えています。


日比野 隆司
株式会社大和証券グループ本社
代表執行役社長 最高経営責任者(CEO)


職場訪問にて社員のご家族と名刺交換


「Daiwa Woman’s Forum」の様子

企業経営のシフトを実現することで、女性の活躍を促進

少子高齢化を背景とした成熟化の進展と、グローバル・ボーダレス化による多様性を認め合うことの大切さが急激に高まっていく社会において、これからの企業に求められるのは、共創型の価値創造になると考えています。複数に開かれたコミュニケーションの中からお互いの気づきを引き出し、感性のスイッチを入れ、新しい成長への可能性を広げていくことが、創業から87年以上、一貫してお客様一人ひとりに向き合い、美しさを提供してきた私たちポーラにも求められてくるのです。こうした時代には、社会や仲間とのつながりを大事にし、お客様の気持ちに寄り添う感性にあふれた女性ならではのリーダーシップが欠かせないものになってきます。

では、女性ならではのリーダーシップを最大限に引き出すためにはどうすればいいのか?そのためには、様々な制度的な整備・支援も必要ですが、それ以上に、企業経営のスタイル・価値観を、より社会的で、より文化的で、より共創的なものにシフトしなければなりません。当社では、すでに全国で5万人のビジネスパートナーであるビューティーディレクターが共創型マネジメントを実践し、活躍しています。

こうした企業経営のシフトを実現することで、女性の活躍をさらに促進し、そのビューティーディレクターたちを目指すべきロールモデルとして、新たな女性リーダーを育て、社会に輩出していくことも、当社の社会的使命に他ならないと確信しています。


横手 喜一
株式会社ポーラ
代表取締役社長


女性リーダーと共に


中長期ビジョン発表会の様子

【御案内】「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言賛同者の取組を紹介する報告書を作成します!

「共同参画」では、毎月「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言の賛同者の皆様に、所属団体における活動内容を紹介していただいています。

平成28年11月末には賛同者数は130名を超え、幅広い業界の組織トップの方々による、多様な取組が展開されています。

昨年8月に作成した、賛同者の皆様の好事例を取り纏めた報告書に続き、本年も賛同者の皆様の女性活躍推進に対する今後の抱負や目標、また、様々な女性の意欲を高め、その持てる能力を最大限発揮できるようにするための独自の取組や施策を紹介する報告書を作成する予定です。特集ページでは、「女性活躍を推進する上での鍵は?」「他組織とどのように連携しているか?」もご紹介します。

以下のサイトからダウンロードできますので、ぜひご一読ください!(12月中旬掲載予定)

http://www.gender.go.jp/policy/sokushin/male_leaders_sandousya.html


「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言ロゴ