「共同参画」2016年12月号

三重県

三重県県章

WIT2016を開催して

5月に開催された伊勢志摩サミットでは、「女性の活躍推進は、G7の共通のゴールである」と首脳宣言がまとめられました。これを受け、9月23,24日に、F1開催などで知られるモータースポーツの聖地「鈴鹿サーキット」において、「あらゆる分野の女性活躍」をテーマにした「Women in Innovation Summit 2016(以下WIT2016)」を開催しました。

オープニング

いにしえより伊勢神宮と縁があり、古代のキャリアウーマンであった「斎王」の登場とともに、WIT2016 はスタートしました。「チャンスは貯金できない。」主催者挨拶で鈴木知事はヘンリー・キッシンジャー氏の言葉を引用し、「チャンスが訪れたら躊躇せず、一歩前へ踏み出してほしい」と、あらゆる分野の女性に対するメッセージを伝えました。また「女性がチャンスに躊躇せざるを得ない社会環境を、この三重の地から変えていこう」と力強く呼びかけました。また来賓の豊田俊郎内閣府大臣政務官からは、「女性の活躍推進を加速させるため、より一層多様な働き方が可能となる社会を目指す」とのお言葉を頂戴しました。

セッション

カルビー株式会社や株式会社ローソンなどダイバーシティ経営に積極的に取り組む企業の経営者や、カーレーサー井原慶子さんをはじめ科学・技術系分野で成果を上げる「リケジョ」など、第一線で活躍されているパネラーの皆様をお招きし、テーマ別のセッションを開催しました。今求められているのは、「画一的な組織」ではなく「多様性を認め合う組織」。企業や組織の成長の源泉である「イノベーション」には、「ダイバーシティ」が欠かせない。またそのために経営トップの強いコミットメントが有効であるという話は、大変説得力がありました。

また、これから科学・技術系分野で女性が活躍するためは、教育現場から、理系は就職先が少ないというイメージを打破し、選択肢の多さを伝える必要性があること、技術を生み出すことだけに目が向きがちな女性技術者に、マネジメント層に上がることのやりがいを伝えていくべきなどのアイデアが出されました。


STEM分野で活躍する「リケジョ」の皆さんによるセッション

プロジェクトアワード「STAR SHOW」

WIT2016の目玉企画として、これからの時代に求められる女性の新しい働き方のモデルを競うアワード「STAR SHOW」を開催し、事前審査を通過した10名が「ファイナリスト」として登壇しました。女性の視点を生かした農福連携や新たな切り口での子育て支援など、三重らしいアイデアが沢山発表されました。


「STAR SHOW」ファイナリストの皆さん

最後に

WIT2016を一過性のものとせず、発信されたさまざまなメッセージやアイデアを各々の立場で行動につなげるため、参加者一同による「共同宣言」を発出しました。今後は、「STAR SHOW」のファイナリストを本県の女性活躍のロールモデルとして広く発信し、次に続く女性の掘り起こしにもつなげていきます。地方から生まれたこのWITの芽が、今後日本各地で開花し、女性活躍推進の大きなムーブメントにつながることを願っています。


参加者一同による「WIT2016共同宣言」

「WIT2016」の開催概要は特設サイトからご覧いただけます。

http://women-it.jp/ WIT2016検索

平成28年5月に開催された伊勢志摩サミットでは、心のふるさと伊勢神宮やリアス式海岸などの自然、忍者や海女といった文化に加え、伊勢海老・松阪牛・日本酒などの三重の「食」に世界の注目が集まり、今なお多くの反響をいただいています。
現在、三重県では「みえ食旅パスポート」キャンペーンを展開中。県内の650を超える「おもてなし施設」でさまざまな特典が受けられます。「美食大国・三重」の旅を是非おトクに楽しんでください。