「共同参画」2015年 3・4月号

「共同参画」2015年 3・4月号

特集2

「女性のチャレンジ応援プラン」について
男女共同参画局

男女共同参画局は、1月16日(金)、「女性のチャレンジ応援プラン」をとりまとめました。
このプランは、現在ご家庭にいる女性の皆さんが、普段の生活から一歩踏み出してチャレンジしてみたいという希望を実現できるよう、平成27年度予算の成立を受けて、政府が実施する支援策をまとめたものです。

(1) 「女性のチャレンジ応援プラン」とは

ご家庭で、家事や子育て、家族の介護などをしている女性のみなさんは、人々の安心や未来を支えるとても重要な役割を果たしていらっしゃいます。同時に、もう少し地域や社会で活動してみたいと思っている方もいるのではないでしょうか。

そこで、これから就職や地域貢献、起業にチャレンジしてみたいと思っている女性を応援するために、今回「女性のチャレンジ応援プラン」として、平成27年度に実施する支援策をまとめました。

「女性の力」は、我が国最大の潜在力です。このプランを通じ、女性のみなさんが希望に合った身近なチャレンジを実現できるようにして、「すべての女性が輝く社会」をいっそう確かなものにしていくことを目指します。

また、このプランの支援策の具体的な内容は、「女性応援ポータルサイト」(仮称)で一元的に情報を入手できるようにします。

(2) 「女性のチャレンジ応援プラン」の具体的な支援策(抜粋)

1 家事や子育てと両立可能な就職・再就職支援

○子育てをしながら就職を希望する方への支援拠点を拡大します。(厚生労働省)

全国のマザーズハローワークやマザーズコーナー(全国180か所)で、子育てと両立しやすい仕事の情報を中心に提供します。

就職相談は担当者制で、キッズコーナーを整備するなど、子供連れでも相談しやすい環境としています。

仕事だけでなく、地域の保育園の情報なども入手できます。

平成27年度は、マザーズハローワークやマザーズコーナーを184か所に増やします。また、出張セミナー・出張相談や、求人情報のメール配信なども充実させ、就職件数の増加を目指します(就職件数 約7万2千件(平成25年度実績))。

○託児付き再就職支援セミナーの充実を図ります。(厚生労働省)

再就職するかどうか迷っている場合や、仕事の探し方が分からない場合に、無料セミナーに参加して不安を解消することができます。

セミナーでは、講演やワークショップのほか、再就職経験者からのアドバイスや他の参加者を含めた交流会も企画しています。

無料の託児付きなので、子供連れで気軽に参加できます。

平成26年度は6都府県で計18回実施しました。平成27年度は、再就職者のビデオメッセージを作成するなど、提供する情報を充実させます。

2 専門資格等を生かした再就職支援

○ハローワークで、介護・看護・保育分野の就職支援を強化します。(厚生労働省)

介護・看護・保育の分野で就職を希望される方のために、全国の主要なハローワークに「福祉人材コーナー」(64か所)を設置し、担当者制によるきめ細かな職業相談・職業紹介やセミナー、事業所見学会や面接会等を行います。

平成27年度は、介護関係の仕事で働きたい方のため、新たに、求人者等のニーズを踏まえた詳細な事業所情報を集めた情報誌の作成・提供や、現地面接会を行います。

また、看護師等で働きたい方のために、全国の福祉人材コーナーに、ナースセンター職員が巡回し、相談できるようにします。

さらに、保育士として働きたい方のために、新たに職場体験講習会を実施します。

これらを通じて、事業の充実を図り、就職件数の増加を目指します。(就職件数 約3万2千件(平成25年度実績))

3 ひとり親家庭の方への就職支援

○学び直して、よりよい条件で就職したい方を支援します。(厚生労働省)

ひとり親家庭の方が、就職に結びつく教育訓練講座を受けた場合、受講費用の2割を支援します。

看護師、介護福祉士、保育士などの資格を目指す場合は、修業期間中、月額最大10万円(上限2年)の給付金を受けることができます。

年間約3,300人(平成25年度実績)がこれらを利用して就職しており、平成27年度も資格取得による就職を支援していきます。

平成27年度は、正規雇用への就職などステップアップを希望する方のために、高卒程度認定試験のための講座の受講費用の最大6割を支給します。

4 経験を活かした地域貢献等の支援

○子育て経験等を活かした仕事ができるようになります。(厚生労働省)

子育て経験豊かな方々が地域で活躍できるよう、平成27年度から、都道府県や市町村等で「子育て支援員」の研修制度を創設し、保育や子育て支援の分野ごとのコースや分類に応じた研修カリキュラムを設定します。子育て支援員の研修修了者は、全国の小規模保育や家庭的保育などで保育にかかわる仕事ができるようになります。

さらに、子育て支援員の研修修了者が保育士や家庭的保育者などを目指しやすくなる仕組みを今後検討します。

5 女性のアイディアで地域を元気づける起業支援

○起業の知識を習得できる「創業スクール」を開催します。(経済産業省)

これから起業したい方のために、全国各地で創業スクールを開催し、経営、マーケティング、会計、税務などの必要な知識の習得や、ビジネスプランの策定ができるようにします。

「ベーシックコース」、「第二創業・再チャレンジコース」、「女性起業家コース」を開催します。平成27年度は、創業スクールを全国175か所で開講する予定です。

○資金面で女性の起業を支援します。(財務省、厚生労働省、経済産業省)

日本政策金融公庫では、女性の起業者向けに、「女性、若者/シニア起業家支援資金」によって、貸付利率を0.4%引き下げて融資(上限あり)を行います。年間約5千件(平成25年度実績)の融資がされています。

今後、女性がさらに起業しやすくするよう、新規開業前や開業後1年以内の場合は、貸付利率をさらに0.3%引き下げます。そのほか、融資額300万円以内であれば、雇用の創出や経験を問わず、原則として無担保・無保証融資の対象とします。

○創業に必要な費用を補助します。(経済産業省)

新たに起業にチャレンジしたい女性や若者などへ、店舗借入費や設備費等の2/3(上限あり)を補助します。

補助対象事業の3割(平成25年度補正予算事業の実績)は女性にご利用いただきました。平成27年度も新たなビジネスがより多く生まれるように支援していきます。

詳しくは、内閣府ホームページを御覧ください。

http://www.gender.go.jp/policy/sokushin/sokushin.html

女性のチャレンジ応援プラン