男女共同参画会議基本問題専門調査会

  • 日時: 平成21年12月4日(金) 15:00~17:30
  • 場所: 内閣府本府講堂

(開催要領)

  • 出席者

    <基本問題・計画専門調査会>

    会長
    羽入 佐和子 お茶の水女子大学学長
    会長代理
    鹿嶋 敬 実践女子大学教授(監視・影響調査専門調査会会長)
    委員
    石川 哲也 神戸大学大学院教授
    伊藤 公雄 京都大学大学院文学研究科教授
    大隅 典子 東北大学大学院教授
    岡本 直美 日本労働組合総連合会会長代行(監視・影響調査専門調査会委員)
    帯野 久美子 株式会社インターアクト・ジャパン代表取締役
    勝間 和代 経済評論家・公認会計士
    河野 真理子 株式会社キャリアネットワーク代表取締役会長
    坂本 純子 特定非営利活動法人新座子育てネットワーク代表理事
    佐藤 博樹 東京大学教授
    辻村 みよ子 東北大学大学院教授
    林 陽子 弁護士

    <監視・影響調査専門調査会>

    委員
    勝又 幸子 国立社会保障・人口問題研究所部長
    神田 道子 独立行政法人国立女性教育会館理事長
    潮谷 義子 長崎国際大学学長
    住田 裕子 弁護士
    袖井 孝子 お茶の水女子大学名誉教授、東京家政学院大学客員教授
    山谷 清志 同志社大学教授

(議事次第)

  1. 男女共同参画会議(第32回)に関する報告
  2. 基本計画(第2次)及び監視・影響調査報告書フォローアップ
    • 関係府省ヒアリング
    • 基本計画6分野 高齢者等が安心して暮らせる条件の整備
    • 基本計画10分野 男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする教育学習の充実
    • 監視・影響調査報告書 多様な選択を可能にする能力開発・生涯学習施策について
    • 監視・影響調査報告書 高齢者の自立した生活に対する支援について

(配布資料)

資料1 様式1
「6.高齢者等が安心して暮らせる条件の整備」 [PDF形式:259KB]別ウインドウで開きます
資料2 様式2
「男女共同参画基本計画に関する施策の評価等について」
2-(1)
内閣府作成資料 [PDF形式:152KB]別ウインドウで開きます 参考資料 [PDF形式:329KB]別ウインドウで開きます
2-(2)
厚生労働省作成資料 [PDF形式:95KB] 別ウインドウで開きます
資料3 様式1
「10.男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする教育・学習の充実」 [PDF形式:197KB] 別ウインドウで開きます
資料4 様式2
「男女共同参画基本計画に関する施策の評価等について」
4-(1)
文部科学省作成資料 [PDF形式:248KB]別ウインドウで開きます
資料5 様式1
「監視・影響調査報告書 多様な選択を可能にする能力開発・生涯学習施策について」 [PDF形式:209KB] 別ウインドウで開きます
資料6 様式2
「男女共同参画基本計画に関する施策の評価等について」
6-(1)
内閣府作成資料 [PDF形式:185KB]別ウインドウで開きます
6-(2)
文部科学省作成資料 [PDF形式:138KB]別ウインドウで開きます
6-(3)
厚生労働省作成資料 [PDF形式:138KB]別ウインドウで開きます
資料7
「監視・影響調査報告書 高齢者の自立した生活に対する支援について」 [PDF形式:313KB] 別ウインドウで開きます
資料8 様式2
「男女共同参画基本計画に関する施策の評価等について」
8-(1)
内閣府作成資料 [PDF形式:371KB]別ウインドウで開きます
8-(2)
総務省作成資料 [PDF形式:104KB]別ウインドウで開きます
8-(3)
財務省作成資料 [PDF形式:143KB]別ウインドウで開きます
8-(4)
厚生労働省作成資料 [PDF形式:115KB]別ウインドウで開きます
資料9
平成21年11月26日 男女共同参画会議(第32回)資料 [PDF形式:987KB]別ウインドウで開きます

(議事の概要)

11月26日に開催された第32回男女共同参画会議の概要について鹿嶋会長代理(参画会議議員)より報告があった。
 現行の男女共同参画基本計画(第2次)に関する取組状況の把握のため、基本計画の第6分野(高齢者等が安心して暮らせる条件の整備)、第10分野(男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする教育学習の充実)、監視・影響調査専門調査会報告書の『多様な選択を可能にする能力開発・生涯学習施策について』、『高齢者の自立した生活に対する支援について』について関係府省よりヒアリングを行った。事前に受け付けた委員からの質問への回答を含め、取組の現状についての各府省からの発表後、質疑及び意見交換を行った。

○質疑・意見交換の概要

(1)高齢者等が安心して暮らせる条件の整備、『高齢者の自立した生活に対する支援』について

  • 介護休業は育児休業のように取得率を増やせばよいというものではなく、取る必要のある人が取れるということが重要。
  • 介護のために退職する人が多いという問題を解決すべき。また、非婚化、単身化という社会の流れの中で介護休業を取れる家族の範囲を議論することが必要ではないか。
  • 介護を含め様々な課題があるが、実効性のある施策が行えているかどうかが重要。国で地域の成功事例を集約して情報交換することなどが必要ではないか。
  • 女性が男性よりも長寿であること、高齢女性はキャリアがなかなか形成できていないといったことから、女性は男性よりも生活が困難な状況に陥る可能性が高いという現実をきちんと受け止めることが必要。
  • 社会福祉人材の養成について、社会福祉士及び介護福祉士法の改正も行われているが、高校の進路指導の段階から仕事のやりがい、報酬のことも含めて考えていくべき。
  • シルバー人材センターの女性就労拡大推進員や会員の女性比率の拡大について、早急に数値目標を掲げて取組を進めてほしい。

(2)男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする教育・学習の充実、『多様な選択を可能にする能力開発・生涯学習施策について』について

  • 大学における女性研究者の参画推進について、私立大学協会や国立大学協会の自主性に任せるだけではなく、国から直接何か働きかけができないのか。
  • 女性の教育の問題は、女性研究者の拡大にも関わる重要な課題。OECD諸国の平均では、大学型高等教育進学率は女性の方が男性よりも10ポイント程度高いが、日本では男性の方が女性より10ポイント以上高くなっている。こうした状況について深刻に考えるべきであり、その際にデータとなるジェンダー統計はきちんと整備してほしい。
  • 学校教育現場の関係者への、男女共同参画やジェンダーの視点へ理解を促す周知徹底を行うことが必要。
  • 男女共同参画にとって人権教育という視点は欠かせないが、人権からさらに踏み込んで各教科の中に男女共同参画の視点なども入れていく必要があるのではないか。

(3)全体を通しての意見

  • 男女共同参画会議の場で有識者議員の方々には男女共同参画の重要性、予算の裏付けの必要性をしっかりとアピールしてほしい。
  • NGOからも計画の策定に関連して具体的な提案が出ているので、検討してほしい。また、様々な団体から出されている要望書についても、委員が実際に見られるような形で情報提供してほしい。
  • 経済不況の中で若い女性たちの間で保守的な傾向が進行している。また、2次計画の策定の際には、反対という意見もあってジェンダーという言葉やその解釈について修正を余儀なくされた。3次計画では毅然とした態度で男女共同参画を前進させていく必要がある。

(以上)