先輩からのメッセージ

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先輩に質問!
永澤 美保仮イメージ
  • 永澤 美保さん
  • 麻布大学・自治医科大学医学部生理学講座神経脳生理学部門ポスト・ドクター
    麻布大学共同研究員
  • 菊水 健史, 永澤 美保. 犬のココロを読む-伴侶動物学からわかること. 岩波書店,2012.11.
  • 永澤 美保他 共著. 犬の繁殖と育児がわかる. 誠文社, 2010.9.
  • 研究分野:動物行動学
  • 所属学会:日本動物心理学会、日本畜産学会
  • 今のお仕事内容など:「ヒトとイヌの関係構築を支えるイヌの社会性」の解明を目指しています。具体的には(1)ヒトに類似したイヌの社会的認知能力の進化基盤、(2)イヌ-ヒト間の絆形成を調整する神経メカニズム、(3)イヌの社会性の行動内分泌学的発達過程の解明の3つのテーマで研究を進めています。

理工系分野を選択した時期・理由

私はもともと文系で、早稲田大学第一文学部史学科日本史専修を卒業しました。その後玩具会社に就職し、おもちゃの企画・マーケティングを担当していました。その際に、ペットロボットを利用して小児麻痺のお子さんのリハビリに協力する機会があり、その縁で動物介在療法の存在を知りました。もともと動物好きで、子どものころからイヌを飼っていたこともあり、やはりペットロボットではなく生きた動物とのふれあいに魅力を感じたことと、本当に動物介在療法に効果がみられるのかを確かめたくなったことから、会社をやめて麻布大学獣医学部動物応用科学科2年に編入、その後大学院へ進みました。

現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ

現在はヒトとイヌの関係を、イヌの社会性という観点から研究しています。正直な話をすると、イヌの社会性研究はすぐに何かの役に立つものではありません。イヌはヒトにとって身近すぎて、長い間研究の対象として扱われてきませんでした。あるいは、トレーニングの効率化や、攻撃性の強い個体の特性やそれをどのようにコントロールするか、ストレスを感じているかどうか等、家畜管理や福祉の観点からの研究が中心でした。しかし、現在では、むしろイヌがヒトにとって身近な存在であること、すなわち「なぜイヌがこれほどまでにヒト社会に適応できたのか」ということが科学的な関心を集めるようになってきました。イヌほどヒトと円滑にコミュニケーションを図れる動物は他にはないといっても過言ではありません。進化の過程でイヌがオオカミとどのように分かれ、どのように特異的な社会性を身につけたかを知ることは、実はヒトがどのように進化し、現在のような協力社会を構築したかを知る手掛かりになるともいわれています。

イヌの社会性研究は「競争」の原理で語られてきた進化を、「協力」という新しい観点で考えるヒントを与えてくれるのではないかと考えています。

女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ

私の経歴はかなり特殊で、高校生のみなさんの参考になるかどうかわかりません。しかし、歴史学と生物学はまったく正反対のように見えて、実は仮説を立てて小さな事実を積み重ねることで真実に近づくという点については同じ「科学」だと考えています(もちろん、歴史学では実証研究は不可能ですが…)。大学では、何を学ぶかということよりも、どのように考えるかを身に付けることのほうが重要なのかもしれません。

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