理工チャレンジ 女子中高生・女子学生の理工系分野への選択

先輩からのメッセージ

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先輩に質問!
相馬顕子プロフィール写真
  • 研究分野・授業:流体力学,学生実験
  • 所属学会:日本機械学会,日本伝熱学会,スキンメカニクスの計測と評価研究会
  • 論文:相馬顕子ら,円管内脈動乱流の摩擦抵抗低減効果に与える圧力勾配波形の実験的解析,日本機械学会論文集B編(2012年)など
  • 顕彰:Akiko Souma et. al., The fourth international forum on multidisciplinary education and research for energy science, Best collaboration award(2011年)

工学系分野を選択した時期・理由

ちゃんと理工系に進もうと決めたのは,高校受験の出願の時だったと思います.小さな頃から読書や数学の方程式,理科の法則などの,実際には見えないけど,想像することで理解ができる物に興味がありました.読書と理系科目は一見全く共通点が無いように思えますが,見えない物を好きなように想像するという事は,小説や漫画の主人公になって自分好みの話を想像する事と良く似ていると思います.理工系の仕事とはそういったように,目に見えない物を数字や式で表現したり,反対にそういった物を現実に形にしたり,実際に役立つ物として利用する事だと思っています.

もしもこんな面白い事が一生続けられるのであれば,それはとても楽しい事だし,自分の人生をかけても良いと思ったので,理工系の大学に進学しました.

現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ

自分の今の仕事は大まかに(1)熱と流体の研究と,(2)学生の指導の2つになります.

まだこの仕事を始めて2年目ですが,やっていて楽しいと思える仕事であることは,とても大事な事だなと思います.ストレスがかかり,凄く疲れる仕事もありますが,新しい研究のテーマを考えたり,今やっている研究を深めるために実験をしたり,授業のテキストを改良したり,自分にとってドキドキしたり,楽しいと思える仕事があるから,続けていけるものだと思います.

また,今年の分の授業が終わっても,来年も同じ名前の授業をやる事になります.論文を出したとしても,まだまだ考察が足りないかもしれません.私の職業では,授業にしても,研究にしても,「ここが悪かった」と思った点を改善する機会が必ず巡ってきます.沢山の時間がかかるかもしれませんが,一歩一歩,納得のいく形に近づけていく事で,最終的に素晴らしい物ができあがるのではないかと楽しみにしています.私自身の能力は,他の人に比べてけっして高いものでは無いと思いますが,少しずつ仕事を積み重ねていく事で,誰も見た事の無い新しいものを作り出せるのでは,考えています.

仕事とは直接的には関係が無いかもしれませんが,学会や勉強会等を通して違う学校の先生や学生,まったく異なる仕事を職業にしている方,違う地域や国で活動している研究者などに出会える事も魅力の一つです.自分とは違う環境で生きている人の話を聞くことは,一冊の本を読んでいるような楽しさがあります.

女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ

どんな大人になりたいですか?自分の一生をかけて成し遂げたいことってなんですか?そうなるための方法は何ですか?障害はなんですか?もしも「理工系は女性が少ない」と悩んでいるのなら,飛び込んでみてください.むしろ,女性である事がプラスに作用することもあります.男性ばかりの社会に元気な女性を増やそうと,沢山の人が支え合える環境を作っている所ですよ.

女子学生と話をしていると,テストの点やレポートの成績が良い子はもちろんですが,成績は振るわなくとも凄いアイディアを出したり,努力家だったり,「やるな」と思う学生がいます.ですが,全体的にちょっと大人しいなと感じることがあります.できるだけ元気良く,積極的に学校生活を楽しんで,長所を伸ばし,できる事をどんどん増やしていってください.

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