先輩からのメッセージ
工学系分野を選択した時期・理由
小学校以来、明確な答えが一つ存在するという点から算数が一番好きだったのですが、中学、高校へと進学するにつれ、動く物をはじめとして物理全般に興味を抱くようになりました。自分の興味を人の役に立てられないかと考えるうち、医療工学という分野にたどり着き、機械工学科を選択した理由も医療機器の開発に携わりたかったためです。
現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ
自身の開発した製品を使って撮影したCT画像を見て、病院からの感謝の声が届いたときには人の役に立てたことを実感できます。また、今まで見落とされていた病原の早期発見、早期治療が可能になれば、世界中の人々の延命に繋がるだろうことを思い浮かべると、今後の更なるCTの性能向上に向けた開発意欲がわきます。
女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ
私が現在携わっている医療機器はもちろん、家電や自動車など、工学が生活に身近になってきているのを日々実感します。それらの製品の利用者数に男女差が見られないのに対し、一般的にその開発部隊は依然男性が大多数を占めることに違和感を覚えます。女性ならではの視点を製品開発に取り入れることで、工学の更なる発展の可能性が広がると思います。また、理工系分野は人と接することなく物とばかり向き合う冷淡なイメージを抱かれがちですが、研究、開発の対象物の向こう側に、必ずその成果を喜んでくれる人がいるはずです。そうした方々の存在が、開発の仕事に携わる喜びでもあります。