先輩からのメッセージ

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先輩に質問!
富永依里子プロフィール写真
  • 富永 依里子 さん
  • 広島大学・先端物質科学研究所 量子物質科学専攻 量子工学物質性研究室助教
  • 所属学会:応用物理学会,日本結晶成長学会,日本材料学会,電子情報通信学会
  • 研究者への軌跡:広島大学 別ウインドウで開きます
  • 研究室HP:広島大学 別ウインドウで開きます

理工系分野を選択した時期・理由

小学生の頃は、エジプトのピラミッドに興味を持ち、考古学者になりたいと思っていました。ただ、小さい頃から文章を書いたり読んだりするのが好きで、中学2年生の頃には将来は編集者になりたいと思っていました。そんな夢を抱いたまま、読書好きだった私は、宇宙飛行士の向井千秋さんのご主人、向井万起男さんが書かれた著書:『君について行こう』を中学校の図書館で偶然手に取りました。万起男さんの魅力的な文章と宇宙飛行士という職業の素晴らしさに感銘を受けた私は、あっという間に「宇宙飛行士になりたい。そのためにはとにかく理系に進まなくては!」と一気に方向転換しました。高校2年生の時に共通科目の化学に加え、物理と生物のどちらかを履修選択する必要があったのですが、『宇宙』が私の頭の片隅に常にあったため、迷わず物理を選びました。その時の物理の先生が力学、光学、エネルギーに関する色々な実験を授業中にしてくださり、それらの現象が物理では全てシンプルな数式で書き表せることに感動しました。また、その先生が半導体や超伝導体といった電子材料について触れられ、「室温超伝導体が実現すれば、砂漠に敷き詰めた太陽電池で発電した電気を地球の裏側まで損失無しで運ぶことができるという夢のような話がある」ことを教えてくださいました。そのお話を聞き、「電子材料を研究開発する仕事に就きたい。その仕事で地球温暖化の防止に貢献したい。宇宙空間で電子材料の作製に取り組めば、重力の影響を受けずに均一な材料を作ることができるのではないだろうか。」と漠然と思うようになりました。そのため、工学部の電気電子系の学部に進学することを決意しました。

現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ

この仕事の魅力は、やはり何と言っても、「世界の中で誰も見たことのない景色をみることができる」という点です。「昨日まで誰も知らなかったことを、今、自分の目の前のデータが実証している」瞬間は一度味わったらやみつきになります。また、「どうせこういう結果になるのだろう」と予想していた事柄と違う結果が出た時も「なぜこのような結果が出たのか?」とパズルを解くようで興奮します。自分の夢や願いを自分自身の手で現実のものにしていける可能性を大いに秘めている点がこの仕事の最大の魅力だと思います。

女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ

このメッセージを書いているちょうど一週間前、アメリカのオハイオ州立大学で開催された国際会議で成果発表をしてきました。私の発表が終わるや否や、テキサス大学オースティン校のアメリカ人の准教授の先生が握手を求めて駆け寄ってきてくださり、「すみません、あなた、7年前にこの会議で○○○という電子材料に関する結果を発表していた人ではありませんか?」と声をかけてくださいました。「僕は、あなたのあの時の発表に感銘を受け、あなたの名前でずっと論文を検索し、あなたの研究成果を追っていたのですよ。」と言っていただきました。研究者冥利に尽きると思い、感激しました。私が皆さんの年齢や学年の時、まさか自分が遠い異国の地で自分の研究成果を発表するような仕事に就いているとは思ってもいませんでした。でも今は、世界の人達と研究を通して繋がっていられるこの仕事に出会えて本当に良かったと思います。自分のこれまでの進路選択を振り返ると、その時その時で自分の心に響いたものを選び取ってきたことに気が付きます。そしてその度に、たくさんの先生方や先輩方、両親にアドバイスをもらって助けていただいてきました。皆さんも、理系・文系にかかわらず、少しでも自分の心に響くものに気付いたなら、色んな人に教えを乞いながら、それに精一杯体当たりして道を切り開いていってほしいです。そうすれば、その先にはきっと全く予想もしなかった世界が広がっていることと思います。

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