理工チャレンジ 女子中高生・女子学生の理工系分野への選択

先輩からのメッセージ

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伊藤桃代仮イメージ
  • 伊藤 桃代 さん
  • 徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部
  • 情報ソリューション部門 助教
  • 専門分野:知的画像処理(医用画像を対象とした領域抽出や診断支援情報の提供に関する研究、ドライバの運転支援を目的とした人間の動き情報の解析)

工学系分野を選択した時期・理由

高校時代は美術系の大学に行きたいと考えていた時期もありましたが、情報工学を学べば、将来的に美術、音楽、医学など、工学以外の様々な分野に携われる可能性があると思いましたので、大学では情報工学を学ぶことにしました。大学入学当初から修士課程に進学することは決めていましたが、博士課程への進学は考えていませんでした。その後、研究のクリエイティブな側面に魅力を感じ、研究活動を職業にしたいと考え、博士課程への進学を決意し、現在に至ります。

現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ

個人的には、大学教員の役目は"研究を通じた教育"だと考えています。(もちろん、講義による教育や、学問とは離れた場面での教育、その他の社会貢献活動もあると思います。)私の専門である工学系の研究は、未解決の問題を明らかにすることから始まり、問題解決のための新しく有効な手段を考え、構築し、その効果を実験により確かめ、結果を考察することで新たな問題の発見をしたり、さらなる改良につなげたりするといったことが必要になります。さらに、研究の仲間たちとたくさんの議論をすることも重要です。このような研究のプロセスは、論理的思考能力や問題発見・解決能力、さらにはコミュニケーション能力を養うための最も良い方法だと思います。一緒に研究をしていく学生には、この能力を身につけてもらえればいいな、と思うと共に、"オリジナルのアイデアで、まだ誰も解決していない問題に挑戦して、解決策や新たな情報を明らかにする"といった研究の面白さを伝えたい、と思っています。これから未来を築く若者と一緒に、自分自身のやりたいこと(研究活動)をできる点が、私にとっての"やりがい"だと感じています。

女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ

普段の生活の中にも、理工系分野の技術や考え方がたくさん潜んでいます。まずは、自分のカバンの中身から、「これはどうやってできているのかな?」「私が買うまでにどうやってお店に並んだのだろう?」「これはどうしてこんな動きができるのかな?」など、そんなちょっとしたことを考えてみるのも面白いのではないでしょうか。小さなカバンでも、そこにはたくさんの技術が詰まっていると思います。もしかしたら、10年後にはあなたの携わった製品や技術が、別の小さなカバンに入っているかもしれませんね。
 理工系の大学に入学したら、チャンスがあればぜひ大学院に進学して、より深くじっくり研究をし、さらにチャンスがあれば、世界に対してその成果を発表して下さい。研究者になる・ならないは関係ありません。一生のうちで一番自由な時間が多く、勉強ができるのは大学~大学院時代だと思います。理工系の醍醐味は研究室での研究だと思いますので、志望大学・学部という大きい単位で見るのと同時に、具体的な研究内容(研究室)という単位でも自分の興味の対象を分析してみてください。  性別は個性です。女性も男性も、目標を持って進むことの意味や価値は変わりません。皆さんの興味と熱い意志があればどんな分野でも進んで行けると思います。私自身も、自分の目標に向かって進んで行きたいと思います。

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