平成24年版男女共同参画白書

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第2節 子どもの頃からの男女共同参画の理解の促進と将来を見通した自己形成

1 教育による男女共同参画の理解の促進

文部科学省では,初等中等教育において,児童生徒の発達段階に応じ,学校教育全体を通じて,人権の尊重や男女の平等,男女が相互に協力して家族の一員としての役割を果たし家庭を築くことなどの重要性についての指導を行っている。

また,中央教育審議会答申「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」(平成23年1月)の中で,キャリア教育において重視すべき教育内容として,「男女共同参画の意義,仕事と生活の調和の重要性について理解の促進」を挙げており,文部科学省としては,その記述に基づき,各都道府県教育委員会等や学校に対し周知を図っている。

さらに,学校における性に関する指導について,学習指導要領にのっとり,児童生徒の発達段階を踏まえるとともに,保護者や地域の理解を得ながら学校全体で共通理解を図って行うよう,学校関係者等に対し周知徹底を図った(第11章第2節4参照)。

2 子どもの健康の管理・保持増進の推進

警察では,薬物を乱用している少年の早期発見,補導及び検挙に努めているほか,薬物乱用防止教室の開催や薬物の危険性・有害性に関する広報啓発活動の実施等,少年の薬物乱用防止対策を推進している。

文部科学省では,学校において,健康診断や体育・保健体育の教科を中心とした,健康教育を実施するとともに,学校と地域保健が連携し,児童生徒の心身の健康相談や健康教育を行う事業を実施した。

また,性感染症等の問題について総合的に解説した健康啓発教材を作成し,中高生に対し配布するなど,引き続き学校教育におけるエイズ教育等の充実を図った。

さらに,薬物乱用防止教育の充実を図るため,大学生等を対象にしたパンフレット・ポスターの作成・配布,薬物乱用防止教室の指導者に対する講習会やシンポジウムの開催,薬物乱用の問題について総合的に解説した啓発教材の作成・配布を行うとともに,新たに,薬物乱用防止教室の取組優良事例集の作成,高校生用教育教材(DVD)の作成を行った。

そのほか,喫煙,飲酒,薬物乱用の問題について,総合的に解説した啓発教材(小中高校生用)の作成・配布等を行った。

厚生労働省では,薬物乱用防止対策として,若年層が覚醒剤・大麻等の害悪に関する正しい知識や,薬物の誘惑に打ち勝つスキルを身に付けられるよう,啓発資材を作成・配布している。