平成24年版男女共同参画白書

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第1節 男性にとっての男女共同参画

1 男性にとっての男女共同参画の意義についての理解の促進 

内閣府では,男性の意識改革への基盤醸成のため,男性の地域や家庭への参画等につながる身近なテーマに基づく「男性にとっての男女共同シンポジウム」を,全国3か所で実施した。また,普及啓発活動を強化するため,内閣府男女共同参画局ホームページ上に,基礎的な知識やコラム,シンポジウムの報告等を掲載する「男性にとっての男女共同参画」のページを新設した。さらに,固定的性別役割分担意識の実態やそれらが男性の日常生活における意識・活動にもたらす影響等,男性に関する総合的な調査研究を実施した。

2 男性の家庭・地域への参画を可能にする職場環境の改善

政府では,平成22年5月に「新たな情報通信技術戦略」を策定し,関係各省が連携して,テレワークの一層の普及拡大に向けた環境整備,普及啓発等を推進している。

総務省,厚生労働省,経済産業省,国土交通省のテレワーク関係4省は,平成17年度に設立した「テレワーク推進フォーラム」において,課題解決のための調査研究や普及活動を展開している。

国土交通省では,テレワークによる働き方の実態やテレワーク人口の定量的な把握,社会実験の実施等による立地促進方策等の検討,普及・推進を図るためのセミナーの開催等の取組を行った(第6章第1節3参照)。

3 男性の家庭・地域への参画を可能にする地域等の取組支援

内閣府では,地域社会でいきいきと活躍する男性の事例について幅広く収集し,事例集として取りまとめた。

厚生労働省では,身近な場所に子育て親子が気軽に集まって相談や交流ができるよう,「地域子育て支援拠点事業」を促進しており,子育て親子の交流の場の提供と交流の促進,子育て等に関する相談・援助の実施,地域の子育て関連情報の提供,子育て及び子育て支援に関する講習を基本事業として取り組んでいる。具体的には,公共施設の空きスペースや商店街の空き店舗等において実施する「ひろば型」,保育所等において実施する「センター型」,民営児童館において実施する「児童館型」の3つの類型により事業展開を図っており,それぞれ特色をいかした取組を行っている。特に「ひろば型」においては,基本事業に加えて地域の子育て力を高めることを目的に,父親サークルの育成等父親の子育てに関するグループづくりの促進等に取り組んでいる。

4 男女間における暴力の予防啓発の充実

内閣府では,女性に対する暴力の根絶のための基盤づくりや予防啓発研修を実施している(第10章第1節1参照)。

5 食育の推進

内閣府では,男性の生活・自活能力を高め,健全な食生活を実現するために,「第2次食育推進基本計画」(平成23年3月食育推進会議決定)に基づき,日々の生活において食育に関する取組を実践できるように,「食育ガイド」を作成し,公表した。