平成24年版男女共同参画白書

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コラム11

地方公共団体における男女共同参画の視点からの防災対応


財団法人とよなか男女共同参画推進財団(大阪府豊中市)では,内閣府「地域における男女共同参画連携支援事業」により,行政,民間団体,市民等が連携して「とよなか女性防災プロジェクト」を立ち上げ,女性の視点による防災対策を検討した。「女性の視点を入れた避難所は,すべての人にやさしい避難所へとつながる」として,女性に配慮した避難所作りのヒントを「とよなか女性防災ノート」に掲載し,また,平時からの避難・備蓄用品の準備の必要性を世帯ごとに取りまとめた「とよなか女性防災キット」を提案した。

また,内閣府の同事業を活用し,沖縄県西原町では,町内にある大型ショッピングセンターにおいて,住民約850人が参加して,津波を想定した初めての避難訓練を行った。自治会及び女性団体等が連携して開催した検討会では,避難訓練の教訓として,車いすで避難する際は,上りのスロープでは下から押すとともに,上からも引くことが必要との指摘や,女性と高齢者で対応しなければならないことが多い昼間の避難では,要介助者を迅速・安全に避難させることが難しいといった課題が挙げられた。

とよなか女性防災ノート(豊中市)

老若男女が参加した避難訓練(西原町)