「共同参画」2024年3・4月号

特集3

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」
地域シンポジウム・滋賀県開催

内閣府男女共同参画局総務課

「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」(以下「男性リーダーの会」)は、現在約320名の企業の社長や地方自治体の首長等にご参加いただき、女性活躍推進に関して取組の共有や意見交換を行っています。令和2年度より各地域企業の男性リーダーへと本会のネットワークを拡げることを目的に、地域シンポジウムを開催しており、この度、滋賀県で7回目を開催しました。当日は、企業の代表をはじめ多くの方にご参加いただきました。

地域シンポジウム・滋賀県開催概要

●日時:令和6年1月11日(木)13:30~15:00

●場所:滋賀県庁新館7階大会議室/Zoomウェビナーのハイブリッド形式

●主催:輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会(事務局:内閣府男女共同参画局) 

●共催:滋賀県

●後援:仕事と生活の調和・女性活躍推進会議しが

開会挨拶

◆加藤 鮎子 女性活躍担当大臣/内閣府特命担当大臣(男女共同参画)

加藤大臣のご挨拶の様子
加藤大臣のご挨拶の様子

加藤大臣は、開会挨拶の中で、女性役員比率の高い企業の方が企業としてのパフォーマンスが高いことについて触れるとともに、多様性の確保が企業の成長だけでなく魅力的な地域の実現、日本経済の発展につながるものであるとして、シンポジウムの参加者に女性活躍の重要性を訴えました。

また、シンポジウムで得られた学びをそれぞれの組織に持ち帰り、トップ主導の下、組織内及び地域の女性活躍を加速してほしいと呼びかけました。

◆三日月 大造 滋賀県知事

滋賀県の三日月知事は、男女共同参画社会の実現及び女性活躍の推進が、人権やジェンダー平等の観点とともに、人材育成や働き方改革の観点からも重要である旨を述べました。

三日月知事のご挨拶の様子
三日月知事のご挨拶の様子

また、組織トップのコミットメントが極めて重要との考えの下、知事自身が男性リーダーの会に参加し、そこで得た知識や情報を活かして県庁内、県下自治体、県内企業での取組推進を図っていることを紹介しました。

同時に、多くの課題があるものの、それらをまだまだできることがあると前向きに捉えることで、イノベーションや風土を変えることにつながると訴えました。

基調講演

テーマ:「男性リーダーによる女性活躍推進への 想いと取組」

帝人株式会社代表取締役社長執行役員CEO 内川 哲茂氏

内川社長のご講演の様子
内川社長のご講演の様子

基調講演では、帝人株式会社の内川社長よりご講演いただきました。内川社長は、まず、不確実性が増大し、ステークホルダーも多様化する現代において、女性がいきいきと働くことのできる職場を作り、組織を活性化させることは経営者の責務であると力強く述べられました。内川社長ご自身も管理職及び役員における女性比率をKPIとして設定し、投資家や社員など社内外のステークホルダーにその達成をお約束されているとのことです。

さらに取組を展開する際には、内川社長ご自身が「なぜ女性活躍を推進する必要があるのか」について折に触れてメッセージを発信されていることをご紹介いただきました。他にも、定期的に社員の皆さんの職場に対する評価を調査したり、直接ご意見を聞く機会を積極的に設けられたりと、双方向のコミュニケーションを心がけていらっしゃるとのことでした。「企業風土の変革には時間がかかるので、今できる精一杯を今日から!」という印象的なご発言もありました。

パネルディスカッション

テーマ:「女性活躍推進における組織トップの役割」

◆パネリスト及びファシリテーター

・たねやグループCEO 山本 昌仁氏

・たち建設株式会社執行役員経営推進室室長

 /企画本部工務部部長 桐畑 絵里氏

・滋賀県知事 三日月 大造

(特活)Gender Action Platform理事 大崎 麻子氏(ファシリテーター)

■女性活躍推進に対する組織トップのリーダーシップについて

・社員がやりがいを持てる環境整備を徹底的に行うことがリーダーの役割。社員の声を聴き、細かなことを一つ一つ積み重ねていくことが大事。

・組織トップが果たすべきことは2つ。1つは目標を明確にすること。女性管理職の登用目標を設定し、その達成のために計画的に管理職候補を育成していくことが重要。もう1つは早い段階から男性の意識を改革する必要がある。特に、男性の育休取得がポイントとなる。

三日月 大造 滋賀県知事
三日月 大造 滋賀県知事

・管理職になった後に、一対一で社長や上司と話をしたことで、なぜ私が管理職に登用されたのか、何を期待されているのかがわかり、前向きになれた。社内でのコミュニケーションが重要。

桐畑 絵里 たち建設株式会社執行役員
桐畑 絵里 たち建設株式会社執行役員

■男性リーダー同士が議論を行う意義

・男性リーダーの会を通じて全国にネットワークができることが経営者としてはありがたい。自分たちのやっていることが間違っていないかどうか、他社の取組を知ることで答え合わせができる。

山本 昌仁 たねやグループCEO
山本 昌仁 たねやグループCEO

・他の組織で上手くいった取組を横展開することができる。イノベーションが必要だ、人材不足だと言われる中、男性も女性も活躍できる職場を作るために努力することは、組織にとって今や最低限のスタートラインにならないといけないと感じる。

大崎 麻子 (特活)Gender Action Platform理事
大崎 麻子 (特活)Gender Action Platform理事

シンポジウムの内容や、参加者の声はこちらでも紹介しています。


シンポジウムの内容や参加者の声は、こちらからご覧ください。
https://www.gender.go.jp/policy/sokushin/male_leaders/event/index_20231130.html


「男性リーダーの会」へのご参加はこちらから!
https://www.gender.go.jp/policy/sokushin/male_leaders/join.html


内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)
法人番号:2000012010019