「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」行動宣言

令和4年1⽉21⽇ 地域シンポジウム(秋田県共催)を開催しました

令和4年1⽉、「輝く⼥性の活躍を加速する男性リーダーの会(以下、「男性リーダーの会」)」地域シンポジウムを秋田県と共催で開催しました。基調講演では、本会の発足メンバーのお一人であるカルビー株式会社の伊藤社長から、女性活躍推進に対する想いと取組事例をご紹介いただきました。また、同じく「男性リーダーの会」に参加いただいている秋田県の佐竹知事と株式会社秋田銀行の新谷頭取、そして、イオン東北株式会社の佐々木副社長とのパネルディスカッションでは、⼥性活躍推進における組織トップのコミットメントの重要性について考えました。当⽇は秋田県内外の企業の代表や社⻑等、約300名の⽅に参加いただきました。

「輝く⼥性の活躍を加速する男性リーダーの会」地域シンポジウム(秋田開催)開催報告

日時:
令和4年1月21日(金)13:30-15:00
場所:
秋田県庁第二庁舎/Zoomウェビナー
主催:
内閣府
共催:
秋田県
後援:
あきた女性の活躍推進会議、秋田県商工会議所連合会、秋田県商工会連合会、秋田県中小企業団体中央会、(一社)秋田県経営者協会、(一社)秋田経済同友会、秋田県農業協同組合中央会、日本労働組合総連合会秋田県連合会、秋田労働局、秋田県市長会、秋田県町村会

1.開会挨拶

・野田聖⼦ 女性活躍担当⼤⾂/内閣府特命担当大臣(男⼥共同参画)
 野田大臣は、開会にあたり、全国各地に男女共同参画の裾野を広げ、若い女性がのびのびと力を発揮し、若い男性とともに活躍できるような地域を作っていくことが、地⽅創⽣と少⼦化対策にとっての鍵となることについて述べました。
 また、視聴いただいている企業経営者へもこの認識を共有するとともに、「男性リーダーの会」への参加と、本シンポジウムで得られる⼥性活躍の好事例を組織へ持ち帰り、地域における女性活躍を加速していただくよう呼びかけました。

  • 野田大臣による開会挨拶の写真

  • 佐竹敬久 秋田県知事による開会挨拶の写真

・佐竹敬久 秋田県知事
 佐竹知事は、自身の経験に基づきながら、海外では官民問わず数多くの女性が専門性の高いキャリアを活かして活躍しており、女性一人ひとりが個性と能力を十分に発揮できる豊かで活力ある社会を構築しなければ、日本は世界で取り残されるという危機感を訴えました。また、今回のシンポジウムを契機に、秋田県内の女性活躍が前に進むことを期待する旨を述べました。

2.基調講演

・カルビー株式会社 代表取締役社長兼CEO 伊藤秀二氏
 テーマ:「男性リーダーによる女性活躍推進への想いと取組」

 平成26年の「男性リーダーの会」発足時のメンバーのお一人であるカルビー株式会社の伊藤社長のご講演では、「社員の男女比率=管理職における男女比率」があるべき姿であるという想いの下、女性活躍を進めてきたことをお話しされました。そして、一番大事なのは、組織トップが「女性活躍を進める」という強い意志を持ち、「なぜ女性活躍を進めるのか」「なぜ進めなければならないのか」をトップ自身が納得しなければ絶対に進まない、という熱い想いをお話しいただきました。

  • 基調講演の写真

 また、ダイバーシティや多様な価値観への理解促進のための社内での取組や制度について紹介されました。特に、女性活躍のためには働き方改革が重要であるが、その際、女性のためだけでなく、男性も含めた働く人全てのための改革として進めることが、非常に大きなポイントである旨をお伝えいただきました。
 そのうえで、女性の活躍だけでなく社員全員の活躍を目指すことが、結果として女性管理職の増加につながり、個人の力の集結が企業の成長へとつながることをご説明いただくとともに、女性活躍に取り組み始めて10年が経った今、思うことを率直にお話しいただきました。

3.パネルディスカッション

・株式会社秋田銀行 取締役頭取 新谷明弘氏
・イオン東北株式会社 取締役副社長兼人事総務本部長 佐々木智佳子氏
・秋田県知事 佐竹敬久
・秋田県理事 陶山さなえ(ファシリテーター)
 テーマ:「女性活躍推進における組織トップの役割」

  • パネルディスカッションの写真

 秋田県内の男性リーダー、女性リーダーによるパネルディスカッションでは、女性活躍推進に対するコミットメントや自身が組織トップから受けた影響について発信いただくとともに、今後女性活躍をさらに推進していくために取り組んでいきたいこと、男性リーダー同士で女性活躍について議論を行う意義などについてお話しいただきました。

<パネルディスカッション内容>

1 女性活躍推進に対する自身のコミットメント、自身が組織トップから受けた影響について

  • 「男性だから~」「女性だから~」というアンコンシャス・バイアスを無くし、トップ自らが行動を起こし風潮を作ることが必要。
  • 「前に進みたい」という想いを持つ女性を周りが助ける風土を作ることが、企業として人材が活躍する場を作ることにつながる。
  • 株式会社秋田銀行 新谷頭取の写真
    株式会社秋田銀行 新谷頭取

2 女性活躍推進のために、今後取り組んでいきたいことについて

  • イオン東北株式会社 佐々木副社長の写真
    イオン東北株式会社 佐々木副社長

  • 多様化する価値観や働き方への対応は企業によって異なるが、課題を明らかにし対応していくことが必要だと考える。
  • 共働き世帯がほとんどの中、家庭内の性別役割分担を見直し、いかに女性の負担を軽くすることができるかが重要。
  • IT化が進み、男性と女性の仕事の区別はなくなっている。社会の進歩を多様な面で認識することで、女性の活躍の場を広げることができるという意識を企業が持つことが必要である。
  • 男性と女性の違いを活かしながら女性活躍に取り組まなければならない。まずは、女性活躍推進のための環境整備に取り組みたい。

3 男性リーダー同士で女性活躍について議論を行うことの意義について

  • 先進的な取組をしている企業の話を聞く機会は有意義であり、課題に対する新たな解決の糸口を見つけるきっかけとなるので、そうした機会を活かしていきたい。
  • 秋田県 佐竹知事の写真
    秋田県 佐竹知事

4 シンポジウム参加者へのメッセージ

  • 秋田県 陶山理事(ファシリテーター)の写真
    秋田県 陶山理事(ファシリテーター)

  • 「なりたい自分になれる」「自分の努力次第でどんなこともできる」といった、性別に関係なく活躍できるステージを提供するのが自分の仕事。長く活躍し、挑戦を持続的にすることで自分の成長や会社の成長につなげていきたい。
  • 女性活躍の推進は、目的ではなく手段。人を活かし企業を成長させ、地域経済、産業の競争力を高めるとともに、地域の価値を高め、地域経済にインパクトを与えることが本来の目的。自社、企業経営者、女性当事者、地域における慣習、意識を変えていくことが、地域を変える大きな力になる。機会があればその旨を発信するとともに、地域企業とともに努力していきたい。
  • 歴史的に見て、コロナ下のように社会・時代が大きく変わるときは、女性の活躍がキーになる。これを認識しながら経営者、行政とともに進んでいくことが、これからの秋田の将来を決めると思う。
  • 女性の活躍推進は、女性だけでなく男性にもメリットの享受があり、社会全体にも活力を与え、日本が抱える様々な課題の解決の糸口になる。女性の活躍推進を皆様の手で進めていただきたい。

4.閉会挨拶

・林伴子 内閣府男女共同参画局長
 閉会にあたり、林局長より、女性活躍の推進は、優秀な人材の確保・定着につながり、地域経済を支える企業、ひいては地域全体の持続的な発展のために必要不可欠であると述べました。
 また、男女の意識や働き方は、トップの一言で大きく変わるため、ぜひ男性リーダーの皆様には組織内外に強い意志を示していただきたい旨を伝えました。

参加者からの声

<基調講演>

  • トップが強い意志を持ち、働く人のために改革を行っていかないと進まない、というお話に大変心を打たれた。何のために女性活躍を推進しているのか、女性活躍自体が目的化していることはないか、今一度考えて自社の推進を行っていきたいと深く感じた。
  • 先進的な取組を行っている視点から、女性活躍が全員活躍に繋がるというお話をいただけて希望が持てた。
  • 女性活躍推進のための目的意識や課題、具体的な取組を知ることができ満足した。少しでも自社に取り込んでいきたいと思った。

<パネルディスカッション>

  • 女性活躍推進は手段であって目的ではない、目指すべきは地域の価値を高めること、という言葉に合点がいった。
  • 秋田県のリーダーであるパネリストたちが、女性活躍に対して非常に積極的に取り組んでいることが分かり、確実に時代が変わっているのだと感じることができた。
  • それぞれの立場からトップや男性リーダーに求めること、企業が大切にすべきこと等を聞くことができ、非常に参考になった。

<その他>

  • 女性活躍推進と同時に組織体制の変更や、アンコンシャス・バイアスについて研修等を行い、一人ひとりが変わっていかなければいけない、自分自身も変わらなければいけないと実感した。
  • 弊社は、全国に拠点があり地域ごとに課題感も異なるため、各地域の推進体制や先進企業の取組について話を聞くことができるのは、非常に参考になった。
  • 今後は、女性割合の低い業種や、中小企業の取組について話を聞いてみたい。

募集チラシはこちら[PDF形式:2,971KB]別ウインドウで開きます

内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
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