- 日時: 平成19年10月15日(月) 15:00~17:00
- 場所: 内閣府庁舎5階特別会議室
(開催要旨)
- 出席者
- 会長
- 袖井 孝子 お茶の水女子大学名誉教授
- 会長代理
- 鹿嶋 敬 実践女子大学教授
- 委員
- 伊藤 公雄 京都大学大学院文学研究科教授
- 同
- 帯野 久美子 株式会社インターアクト・ジャパン代表取締役
- 同
- 久保 公子 財団法人市川房枝記念会事務局長
- 同
- 坂本 純子 特定非営利活動法人新座子育てネットワーク代表理事
- 同
- 桜井 陽子 財団法人横浜市男女共同参画推進協会統括本部長
- 同
- 住田 裕子 弁護士
- 同
- 辻村 みよ子 東北大学大学院教授
- 同
- 平野 治生 財団法人日本広報センター理事長
- 同
- 室伏 きみ子 お茶の水女子大学教授
- 同
- 山田 昌弘 東京学芸大学教授
- 同
- 渡辺 幸子 多摩市長
- 説明者
- 平川 祐作 秋田県生活環境文化部男女共同参画課副主幹
- 同
- 岸田 正則 神戸市市民参画推進局市民生活部男女共同参画課長
(議事次第)
- 運営規則の一部改正について
- 「男女共同参画社会に関する世論調査」の概要について
- 男女共同参画の今後の地域レベルの推進方策について(壮年期向けの施策・事業(ワーク・ライフ・バランス))
- (1)地方公共団体からのヒアリング
(秋田県、神戸市) - (2)意見交換
- (1)地方公共団体からのヒアリング
(配布資料)
- 資料1
-
基本問題専門調査会運営規則の一部改正について(案) [PDF形式17KB]
- 資料2
-
「男女共同参画社会に関する世論調査」
生活の中での,「仕事」,「家庭生活」,「地域・個人の生活」の関わり方~希望と現実~(性別・世代別) [PDF形式23KB] - 資料3
-
ワーク・ライフ・バランスに関する施策・事業例 [PDF形式10KB]
- 資料4
-
秋田県資料 [PDF形式360KB]
- 資料5
-
神戸市資料 [PDF形式386KB]
- 資料6-1
- 基本問題専門調査会第30回議事録
- 資料6-2
- 基本問題専門調査会第31回議事録
- 袖井会長
-
ただいまから基本問題専門調査会の第32回会合を開催させていただきます。
今回も、地方公共団体の方にお越しいただきヒアリングを行いたいと思いますが、その前に、本専門調査会の運営規則の改正について御提案させていただきます。
資料1を御覧ください。本調査会の議事についてですけれども、資料1の次のページにございますが、運営規則の第4条において、会長が出席し、調査会委員の過半数が出席しなければ調査会を開くことができないとされており、例外は認められておりません。現在の委員総数は19人ですので、10人以上が出席しないと成立しないことになっているのですが、皆様がおそろいになることがなかなか難しい事情がございます。この部分につきましては、専門調査会ごとに規定が異なっておりまして、例えば仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する専門調査会では例外が認められております。そこで、本調査会におきましても、それに倣いまして、第4条第1項にただし書を加え、会長が必要と認めるときには調査会を開くことができるようにしてはどうかという御提案でございますが、皆様、いかがですか。 - 平野委員
- 第2項に「議事は、出席した調査会委員の過半数をもって決し」と書いてございますね。この「議事」の中には、例えば専門調査会の意見のまとめも入るのでしょうか。もし入るとすれば、この文章のただし書では、会長が何か決めなければいけないときに急遽委員を集めて、例えば3人しか集まらなくても専門調査会の意見を決められることになりますよね。
- 板東局長
- これは結局、議題いかんということで、例えば報告書のとりまとめなど、そういう重要な審議のときにこの規定によって開かせていただくことはないと思います。前回の会議がそうだったのですが、ヒアリングをさせていただくようなときで、何かを決定するのではないようなときにということだと思います。
- 平野委員
- わかりますけれども、この文章にはそのことが書かれていないから、例えば極端なことを言えば、あることを決めなければいけないときに急遽委員を集めて、5人なら5人で決めてもこの規則どおりですよね。だから、これはちょっと危険な改正じゃないですかということを申し上げているんです。会長が必要があると決めればこの規定で調査会を開ける。しかも、出席した委員だけでこの調査会の意見も決められるということになると、ちょっと幅広くなり過ぎませんか。
- 住田委員
- 私も同じ感想を持ったのですが。第1項の必要性のところで、開くか開かないかをまず決められると思うのですけれども、第2項の方の「議事」で、議事でもいろいろな議事がありますよね。例えばそれまでの調査会の議事録の確認のようなものは少々定足数が足りなくても構わないと思うのですけれども、報告書のようなものについての重要な議決に関してはこの限りでないぐらいの形で、第2項に入れておけば、第1項ではとりあえず開いて、議事のときに縛りをかけるという形に持っていった方がバランスがとれるかなという気はいたしますが。
- 伊藤委員
- それでしたら、第2項の「議事は」の後に「調査会委員の過半数の出席のもとに」とか、そちらを直すことも可能ですよね。第2項につけ加えるということです。
- 住田委員
- ですから、第1項をこのままにしておいて、第2項で、「議事」のうち特別決議的なものに関してはこの限りではないという形で外しておくということですよね。
- 平野委員
- 住田先生がおっしゃることはわかるけれども、そういうふうに直してしまうと、今度は除いた以外の議事が、第2項の直し方によってはおかしなことになってしまいますよということです。
- 袖井会長
- どういう場合はとか、第2項にあまりそういう限定をつけない方がいいんじゃないですか。
- 平野委員
- 第2項につけないとすれば、第1項をどうにかするわけでしょう。
- 住田委員
- 第1項と第2項、両方に手を入れる必要があるんじゃないかということですよね。第1項でとりあえず開くことは開いておいて、議事のときだけ、この議事は今回はやめましょうという形で、そのときは議決はしないという考え方ですよね。
- 辻村委員
- 先ほど伊藤委員がおっしゃったように、第2項を「議事は、過半数の委員が出席した調査会において、出席者の過半数をもって可決し」というふうにすれば。
- 住田委員
- ただ、軽い議決事項があるので。
- 平野委員
- 軽いものも決められないということになってしまう。だから文章をよく検討していただいて。
- 住田委員
- 誤解があった部分を第2項で入れるとしたら、報告書の最終的な議決や男女共同参画会議に上げるような議決等、重要なものに関しては、第1項のただし書の場合にはできない形で縛りをかける。それ以外の軽い議決はできるようにしておく。そういう趣旨ですね。
- 袖井会長
- おわかりいただけましたか。法律の専門家の方によく御意見を聞いて検討してください。
- 板東局長
- はい。いずれにしろ、行き届いていない規定案だと思いますので、御指摘いただいたことを踏まえて、次回にきちんとしたものを提案させていただきます。
- 袖井会長
-
よろしいでしょうか。急遽こういうものが出てきた背景は、前回、ヒアリングをしたにもかかわらず、出席された方が少なくて定足数に足りなかったんです。それをどうするかということがございまして急遽これが出てきたということですが、確かにちょっと消化不良というか、よくこなれていないところがございます。もう一度事務局で整合性がとれるように修正していただいて、次回に皆様にお諮りしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、次に地方公共団体の方からのヒアリングに入りたいと思います。本日は、秋田県、神戸市の方をお招きしております。
その前に報告事項と説明がありますので、事務局から御説明をお願いいたします。 - 安田企画官
-
資料2と資料3としてお配りさせていただいております。
資料2は、先般9月末に報道発表されました「男女共同参画社会に関する世論調査」で、白表紙の冊子の全体版と、特に今回の議論に関わりが深いであろうと思われる部分を別に表としてつくってございます。その表は、冊子の68~73ぺージをまとめたものでございます。生活の中での「仕事」、「家庭生活」、「地域・個人の生活」、それぞれ希望と現実はどうなっているかを世代別・年代別に問いまして、似たような傾向を持つものをグルーピングしているものでございます。これを見ると、希望と現実に一定の差が見られることがおわかりになろうかと思います。詳細は、下の方にコメントを書いてございますので、ぜひ読んでいただければと思います。
それから、資料3でございます。これはヒアリング内容に応じたものを毎回配らせていただいております。この調査会が始まる前に地方公共団体に対してアンケート調査を実施しました。その結果のうちワーク・ライフ・バランスに関する事業の抜粋でございます。
それから、その後ろに論点案として、今の段階でワーク・ライフ・バランスに関してどのようなことが議論のたたき台となり得るかを整理してみました。
1点目は、地方公共団体や男女共同参画センターでワーク・ライフ・バランスに関する施策は一体どのような役割のもとに実施するのかということです。特に現段階においては、まだワーク・ライフ・バランスという言葉がなかなか定着しておらず、施策としてもそれほど成熟したものでもありませんので、ワーク・ライフ・バランスに関する理解浸透のためにどのようなことができるのか、とりあえず特にということで書かせていただいております。
2番目が、やはりワーク・ライフ・バランスは、特に雇用者と事業者との関係が非常に重要だということで、企業をどう巻き込むか。
それから3番目として、ワーク・ライフ・バランスといっても人それぞれで受け取り方が違う。更に、企業や地域の特性、あるいは職種などによっても、それぞれやり方、あるいは意識の持ち方がかなり違ってくるのではないかということで、そのような多様性にどのように対応していくのかということを論点として掲げさせていただいております。その多様性の1つとして、先ほどの資料2の表で、性別・年代別、ワーク・ライフ・バランスに関して、少なくとも20代と60歳以上、それから30歳から、いわゆる働き盛りと言われる層ではかなり違っていることがこれでおわかりになるのではないかと思っております。
以上です。 - 袖井会長
-
どうもありがとうございました。
それでは、早速、地方自治体からのヒアリングに移りたいと思います。今説明していただいた論点案をあらかじめお示しして、こういう内容でお話しいただけることになっております。
初めに、秋田県から説明をお願いいたします。資料4ですね。よろしくお願いします。 - 平川副主幹(秋田県)
-
ただいま御紹介に預かりました秋田県の男女共同参画課の平川でございます。よろしくお願いいたします。
それでは、早速でございますけれども、資料4を御覧いただきたいと思います。
全国的にも少子化・高齢化、それから人口の減少ということが言われているわけでございますけれども、中でも秋田県におきましては、これらのスピードがかなり速い状況がございます。そうした中で、私どもは「元気なふるさと秋田づくり」ということで、さまざまな事業を実施しているところでございます。事業のニーズを把握するに当たって、毎年、県民意識調査を実施いたしております。その中で県民の望む優先政策課題を調査いたしますと、1番に医療・健康づくり、2番に雇用機会の確保、そして3番目に子育て環境の整備。この3つがここ3年ぐらいは常時こういう順番で入っています。安心して子どもを生み育てることができる環境整備、中でも子育てと仕事の両立支援については、55%の方が挙げておられ、優先課題になってございます。
次世代育成支援対策推進法が17年4月に施行されまして、秋田県におきましては、平成17年度から一般事業主行動計画を県内の事業主の方につくっていただきたいということで、子育て促進専門員を設置いたしております。県南・県北・中央、各2名ずつ6名を設置いたしまして、次世代支援一般事業主行動計画の策定に専任で当たってございます。その結果、ここの表にありますとおり、従業員300人以下の事業所におきましても、17、18年度で152社が策定にまで至っている状況でございまして、この数字は東北でも1番の数字になっているようでございます。このように次世代支援法、それから改正育児・介護休業法等、雇用機会均等法の改正、そういった状況の中で徐々に取組は進みつつあると考えております。
一方、全国的な状況と同じように、働く女性の現状につきましては、給与格差や女性の再就職が難しいという面があります。それから、男性については長時間労働が挙げられると思います。
そうしたことを踏まえまして、2ぺージ、課題ですけれども、ワーク・ライフ・バランスを推進するに当たっては、県民、市町村、事業者、県が連携し、県民意識の醸成を図りながら進めていくことがまず必要であろう。それから、私ども男女共同参画課といたしましては、女性活躍推進法もしてまいりたい。多様な働き方を導入したい。併せて、男性のライフスタイルの見直しをして、男性が家事・育児等に積極的に参加するようにしていく必要があるだろうと考えてございます。
3枚目にまいりまして、これらワーク・ライフ・バランス推進事業の数値目標についてでございます。わかりやすい形で比較的インパクトがあるものをと考えまして、やはり男性の育児休業の取得率をアップしてまいりたい。当県におきましては、女性の育児休業取得率が81.3%、平成18年の数字でございます。これに対して男性の取得率は1.2%と、グラフで見ていただくとおり、男性については地を這うような状態で推移している状況でございます。こういう状況を踏まえまして、男性が育児休業を取得することを通じて、女性が仕事を続けられたり、男性も働き方、暮らし方を考えながら家事・育児・介護等に積極的に参加できるようにしたいと考えております。平成22年度までに男性の育児休業取得率を何とか10%以上に持っていくことを目標に据えてございます。
4ぺージ目にまいりまして、ワーク・ライフ・バランス推進事業で秋田県が実際に実施しております内容をここに書いてございます。内容としては、3つに分けて考えてございます。
まず1つ目が企業・団体等への支援。それから、広報・情報提供・学習機会の充実。それから、これらを土台で支える部分として男女の働き方の見直しを掲げて、3つに分けて考えているところでございます。それでは、この中から主だったところを御説明申し上げたいと思います。
初めに、「男女共同参画職場づくり事業」でございます。資料の中に、男女共同参画職場づくり事業フロー図がございますので、これを御覧になっていただきたいと思います。この事業は平成18年度から実施してございます。県に入札参加資格を登録している種類といたしましては、建設工事、建設コンサルタント、それから物品供給等の業者さん、庁舎等維持管理の業者さん、これらを併せまして計5,500社ございます。これらに調査表を配布いたしまして、その調査結果に基づきまして、入札参加資格審査において評点を付与するのがこの事業の流れでございます。具体的な調査の内容をいいますと、主にここに挙げてあります3つ。その中で、両立支援対策は2つに分けまして、この4項目のうち、2項目以上該当すれば10点を加算することになっております。今回、平成19年度から(2)の両立支援対策の1番、育児休業取得状況ということで、過去3事業年度中に10日以上の育児休業を取得した従業員が男女それぞれ1名以上いれば、加点の1つの要素を満たしたことにするということで、ここでも男性の育児休業の取得を促進したいということで、この項目を置いてございます。最初のうちは、「入札参加資格審査において、工事の施行能力で評価されるのであればわかるけれども、それ以外の項目で評価されるのはちょっと」という方もおられましたけれども。去年は事業を実施いたしまして、概ね了解を得ながら進めまして、報道機関等にもかなり取り上げられてございます。この事業は、内容等を確認書類によって審査しなければならないので、時間的にも結構な分量になりますけれども、業者さんにとりましては、インセンティブということがありまして、建設業協会さん等にも協力をお願いして、積極的に取り組んでいただいて事業を進めてまいりました。
それから、少し戻りまして、事業3つを区分けした表を御覧いただきたいと思います。「仕事と家庭の両立支援レベルアップ推進事業」についてでございます。これは、社会保険労務士や中小企業診断士など、企業経営の専門家を対象に研修を実施いたしまして、企業経営アドバイザーとして個々の企業に派遣いたします。そして、一般事業主行動計画の策定、それから認定に向けた助言をするといった事業でございます。
それから、右の方にまいりまして、広報・情報提供・学習機会の充実についての事業でございます。これについては、カラーの「男女イキイキ職場宣言」事業所募集という資料を御覧いただきたいと思います。これは平成17年度から取り組んでいる事業でございまして、男女共同参画、女性の能力の活用や両立支援対策に積極的に取り組んでいる事業所と県が協定を結びまして、協定を結んだ後に各企業の取組の内容などにつきましてパンフレットにまとめ、新聞紙上において、またはホームぺージにおいてPRしていくという形で企業の取組を支援する事業でございます。平成17年度、18年度の2年間に、67の事業所に宣言していただいているところでございます。これにつきましても、3年目になりまして、1年目、2年目よりも事業所の募集に当たっては苦労する点もありますけれども、職場づくり事業と絡めながら進めてまいりたいと考えております。
続きまして、1つ飛ばしてしまいましたので、左側の企業・団体等への支援の中で、「お父さんも育休促進事業」という事業も実施してございます。これは、子育て支援・育児休業についての県の研修を受けた事業所の中で、男性の育児休業を実際に取った方がいれば奨励金を交付するという事業でございます。これについては、昨年度までは男性の育児休業取得期間が20日以上ということでしたけれども、平成18年度から10日間といたしまして事業を進めているところでございます。
それでは、下の方の「男女の働き方の見直し」のところを御覧いただきたいと思います。「ワーク・ライフ・バランス推進事業」の中のまた推進事業ということになります。先ほど申し上げましたとおり、男性の育児休業の取得率の向上を目標として挙げておりますので、その取得のキャンペーンということで、ここに記載している事業を実施いたしております。この事業を進めるに当たっては、トップの意識改革が重要ですので、県の経営者協会、中小企業団体連合会、そうした団体の例会等に県職員を派遣しまして出前講座を随時実施いたしております。それから、資料の中に、こういう形で「ワーク・ライフ・バランスでお父さんも育児休業がとれる社会に」という小さいパンフレットを入れてございます。この資料7につきましては、出産予定の夫婦の方を対象とする研修会、具体的にはお父さんとお母さんが来る研修といいますと、子どもの沐浴のさせ方、あるいはお父さんが妊婦を体験するということで、5キロ程度の重しをつけて妊娠された奥さんのお気持ちをわかってもらうという研修会でございまして、マタニティ教室と呼ばれているようでございます。こうした研修会へ私どもの方でこのパンフレットを持っていきまして、20~30分の説明をして、育児休業の取得をお願いするということがございます。今の若い人たちは、我々の世代よりもお母さんと一緒に育児をしたいとか、子どもの行事にも積極的に参加したいといった方が多くなってきている感じがいたします。実は昨日も行ってまいったのですけれども、会場には30人ぐらいの人が集まっていまして、「育児休業を取得するつもりのある方はいますか」というお話をしましたところ、取得したいという方は1名だけでしたけれども、おられましたので、若い方はそういう気持ちがあると言えるのではないか。ただ、一般的には、企業を回ってもわかるのですが、そういういい制度・仕組みが結構あるのですが、経営者の方や担当者の方がよくわかっていないところもあるかと思います。そこで、Q&Aで、こういった給付金がありますよ、県の制度としても奨励金もありますよというような形で、個々に具体的に説明をしているところでございます。なお、この資料につきましては、各市町村にお願いをしまして、母子健康手帳に折り込んで挟んでもらって、子どもがこれから生まれる家庭に配布する形をとってございます。
それから、ワーク・ライフ・バランス推進事業のマル2にいかせていただきまして、「ワーク・ライフ・バランス推進研究会」を開催してございます。これは、先ほど申し上げました「イキイキ職場宣言」をした事業所のうち7社に集まっていただきまして、メンバーの企業や、メンバー以外の方でも先進的な取組をされている事業所の事例発表を行っております。今後、ワーク・ライフ・バランスに関する調査を、「イキイキ職場宣言」をしていただいた67の事業所と、19年度も若干していただくところがありますので、併せて100社程度を対象にワーク・ライフ・バランスに関する調査を実施いたしまして、秋田県内の企業において取り組みやすいワーク・ライフ・バランスの事業について検討していきたいと考えております。
ちょっと早足でございましたけれども、以上が秋田県におけるワーク・ライフ・バランスの推進に関する事業でございました。よろしくお願いいたします。 - 袖井会長
- どうもありがとうございました。討議の時間は後ほどたっぷり設けてありますが、ここで確認事項や簡単な質問等がおありでしたらお受けしたいと思うのですが。
- 伊藤委員
- 男性の育休を焦点にした動きだと思いますけれども、奨励金の支給は個人なのか企業なのかということと、加点10点とおっしゃいましたけれども、10ポイントというのは全体の中でどのぐらいの割合なのかということをお聞きしたいと思います。
- 平川副主幹
-
給付金、奨励金につきましては、企業については20万円でございます。ただし1回限りでございます。育児休業をとった男性の御本人には5万円。これについては、基本的には制限がないということでございます。
あと、加点制度における10点の重みということかと思いますけれども、経営事項審査等で1,000点取る業者さんもあれば、そうでない業者さんもいますけれども、入札参加資格審査において、例えば土木のAを取るとなると800点ちょっといる。その中の10点ですので、比較的少ないということもあろうかと思いますけれども、ただし、10点を獲得するとなると、建設業協会さんのお話では、「一般に1級土木施工管理技師を2名雇うことと10点は匹敵する。そういった意味では大きいよ」と言われたりもしております。 - 袖井会長
- よろしいですか。
- 住田委員
- 1つだけ。一般事業主行動計画の策定状況が1ぺージ目の表に出ているのですけれども、これで2年になったわけですが、策定義務があるところは大体どのぐらいの達成率でしょうか。また、300人以下のところは努力義務ですけれども、これは数としてはわかりますでしょうか。
- 平川副主幹
- 策定義務のある事業所での策定率は100%でございます。子育て促進専門員を置きまして、これは全国的にも珍しいと言われておりまして、その促進専門員は2年間で558社を回りまして、延べ1,300回ほど訪問したということをお話ししておりました。対象になる事業所については、12,000事業所程度ではないかと思います。
- 平野委員
- ちょっと確認だけ。さっきの加点制度はおもしろいんですけれども、フロー図に調査票が載っていますね。その調査票の下から3分の2ぐらいのところですけれども、「建設工事(県外)、コンサルタントは除く」と書いてございます。そうすると、やっているのは建設工事の県内と物品供給の業者だけという意味ですか。
- 平川副主幹
- 制度として加点できるものであれば、私どもとしては加点をしたいと考えておりましたけれども、入札参加資格審査の制度の中で県として加点できるものと考えますと、県内の建設工事、それから物品供給等、これは県内も県外も両方ですけれども、それ以外のところでは加点する余地がないということでございましたので、そういうことになりました。
- 平野委員
- わかりました。
- 山田委員
- これは全くの確認だけですけれども、資料を1枚めくった2ぺージ目に、例えば週60時間以上働いている男性の世代別比率がありますね。これは秋田県のデータですか。全国のデータでしょうか。
- 平川副主幹
- 秋田県のデータとして出したかったのですけれども、労働力調査の中ですぐにはできなかったものですから、全国の数字で出させていただきました。
- 鹿嶋委員
- 22年度まであと3年ですが、男性の10%以上というのは何か具体的な方法を持っているのですか。
- 平川副主幹
- 10%の数字としては、国の方も10%と伺っておりますので、その数字を挙げさせていただいております。確かに、今1.2%で厳しい状況にはあるかと思いますけれども、奨励金の支給、それからレベルアップ事業、職場づくり事業、さまざまな事業を実施しておりますので、何とか頑張っていきたいということでございます。
- 伊藤委員
- 卑下される必要はないと思います。平成13年から平成17年、18年で0.1から1.2~1.4ですから、12倍から14倍増ですよね。1人が12人になったという計算ではないかと思っていますが。むしろ増えた原因とか、どういう職場が多かったのかということはチェックされているのでしょうか。
- 平川副主幹
- 確かに、今御指摘がありましたとおり、1.2%というと全国的には悪い数字ではないと思うのですけれども、その詳細については、今後実施予定のワーク・ライフ・バランスに関する調査等の中で把握していければと考えております。
- 帯野委員
- つまらないことですが、庁内の男性職員の育児休暇取得率はどれぐらいですか。これをされることにより、やはりそれも上がったのかどうかを伺いたくて。
- 平川副主幹
- これはもしかして聞かれるのではないかと思いまして用意してきましたが、秋田県職員は18年度、男性は2.3%でございます。
- 帯野委員
- かなり高いですね。
- 平川副主幹
- 取得者数としては3人ですが。
- 帯野委員
- それからもう1つ、議会の認識も高いのですか。
- 平川副主幹
- 子育てに関する委員会が設置されておりまして、その中でもこうした制度について報告を求められております。事業のやり方とか、効果的な推進についての指摘はありますけれども、事業そのものについて、うまくないんじゃないかというようなことはないと思いますが。
- 袖井会長
- ありがとうございました。よろしいですか。
- 室伏委員
- ちょっと伺いたいのですが、先ほど「イキイキ職場宣言」をした事業所が67というお話でしたけれども、県内に30人以上の事業所はどのぐらいあるのでしょうか。
- 平川副主幹
- 約2,000事業所程度ではないかと思います。
- 室伏委員
- 規模の大きい事業所が宣言しているとか、満遍なくいろいろな規模のところが宣言しているとか、そういった傾向についてお聞かせください。
- 平川副主幹
- 建設業関係の皆様が10社程度、あと、ホテル業界の皆様もおります。あとは、葬祭関係の事業所、さまざまな事業所に宣言をしていただいております。
- 袖井会長
-
よろしいでしょうか。後でまた議論の時間がございますので、次に移らせていただきます。どうもありがとうございました。
それでは、続きまして神戸市から御説明をお願いいたします。資料5ですね。 - 岸田課長
-
(神戸市) 神戸市市民参画推進局男女共同参画課の岸田でございます。本日は、神戸市に基本問題専門調査会におけるヒアリングの機会を与えていただきまして光栄でございます。
神戸市の市民参画推進局には参画推進部と市民生活部の2つの部があり、市民生活部の中に男女共同参画課のほか、消費生活課、勤労市民課、青少年課の4課がございます。男女共同参画課は、課長1名、主査2名、担当2名の体制でございます。男女共同参画センターは、館長1名、主査1名、担当1名の市職員3名と、嘱託職員5名、派遣社員3名の体制でございます。愛称は「あすてっぷKOBE」。明日へのステップという意味でございます。
男女共同参画推進体制としましては、庁内の推進組織である男女共同参画推進本部と市長の附属機関である男女共同参画審議会、男女共同参画苦情処理委員及び地域団体、経済団体等の連携推進組織である男女共同参画推進会議がございます。
平成15年4月に施行しました神戸市男女共同参画の推進に関する条例に基づき、平成16年4月に策定しました現行の男女共同参画計画の計画期間は平成16年度から19年度であり、現在、男女共同参画審議会に計画の見直しについて諮問し、審議いただいているところでございます。
計画の重点的に推進すべき施策としては、マル1 仕事と家庭の両立支援・子育て支援、マル2 事業者との連携・啓発、マル3 女性に対するあらゆる暴力の防止、マル4 市の事業所としての取り組み、マル5 調査・研究の5つでございます。
前段は以上でございますけれども、現状の神戸市におけるワーク・ライフ・バランスに関する施策・事業としましては、重点施策マル1、マル2においてさまざまな施策・事業を実施しています。主なものといたしまして、まず「こうべ男女いきいき事業所表彰」がございます。資料はリーフレットの方を御覧いただきたいと思いますが、こうべ男女いきいき事業所とは、表紙のところにございますように、女性・男性の参加・参画が少ない分野において、女性・男性の能力開発や職域拡大に努めるなど、就業の場における男女平等の推進、積極的な取組、それから仕事と家庭の両立を支援するための工夫や努力、その他男女ともに働きやすい職場づくりのためのユニークな取組を行っている事業所でございます。15年度からこの事業を始めておりまして、15、16、17、18と4年間で合計16事業所。それから1枚もので、「こうべ男女いきいき事業所」が19年度は5事業所ございまして、現在、合計21事業所、表彰している事業所がございます。
続いて「企業セミナー」でございますけれども、こちらの方は先進的な取組を行っている企業の経営者及び人事担当者を対象としたセミナーでございまして、19年度は松下電器産業株式会社の福島常務様による講演でございます。この「こうべ男女いきいき事業所表彰」と「企業セミナー」につきましては、10月の「こうべ男女共同参画推進月間」のさまざまな啓発事業の1つとして行います。「こうべ男女共同参画推進月間」のチラシの方を御覧いただきたいと思いますが、10月20日、あすてっぷ講演会ということで、今年は慶應義塾大学の向井万起男様の講演で、その第1部として「こうべ男女いきいき事業所表彰」を行います。あと、企業セミナーとしては、松下電器の福島常務様から「男女が共にイキイキと活躍する多様性あふれる松下電器を目指して」ということで行います。
このチラシに使用しております「参画で仕事にやりがい暮らしに生きがい」という標語ですけれども、こちらの方は19年度に実施しました標語コンテストの最優秀作品でございます。ワーク・ライフ・バランスにちょうど内容が合致するものが今年は最優秀作品になりました。
続いて、「こうべ男女共同参画推進月間」の啓発事業の1つとして、このチラシの裏でございますけれども、「女性のための再就職チャレンジ支援セミナー」を10月30日、11月6日、13日と3回シリーズで行います。あと、「就業・チャレンジ相談」といいますのは、あすてっぷKOBEの女性のための相談室のリーフレットがありますが、こちらの方は女性のための相談の1つの内容として、「就業・チャレンジ相談」を19年度から新たに月1回新規で設けております。それ以外に、こころの悩み相談、法律相談、からだの相談等がございまして、こちらは男女共同参画センター、あすてっぷKOBEで行っている事業でございます。
あと、「【仕事と子育て】カウンセリングセミナー」といいますのは、P&GがサポートしておりますNPO法人仕事と子育てカウンセリングセンターと神戸市の初の協働事業ということで、両立支援のためのセミナーとカウンセリングを実施したものでございます。そのほか「育児休業からの職場復帰準備セミナー」、「神戸ワーク・ネットワーク」、こちらは教育界、経済界、労働界、NPO、国・県・市などで構成される神戸就業促進協議会を設置して、女性のための就業支援についても検討している協議会でございます。
以上が現状の取組でございますけれども、続きまして、ワーク・ライフ・バランスに関する今後の施策・事業展開案でございます。ワーク・ライフ・バランスの推進については、計画の見直しの中でも今後重点的に取り組んでいくべき事業と考えています。ワーク・ライフ・バランスを推進するに当たり、そのための啓発や企業等関係者による実施を促進するため、集中的な取組を行うモデル的な地域を設定し、展開していくことを検討しています。モデル地域の1つの候補地として、神戸市の最も東に位置する東灘区の人工島である六甲アイランドを考えています。六甲アイランドでは、住民組織、企業、施設、学校等で構成された地域振興会などが存在し、地域の結びつきを強めています。また、P&G、株式会社トーホーなど、「こうべ男女いきいき事業所表彰」を受けた先進的企業、外資系企業が存在しています。
具体的な取組については、六甲アイランド島内の企業、自治会の方など関係者が検討することとなりますが、現時点で想定されるものとしてはここに示しているようなものがあります。現状のワーク・ライフ・バランスに関する施策は、仕事と家庭の両立支援という視点で、どちらかといえば女性の就業支援という男女共同参画の視点でありましたけれども、今後は仕事と生活の調和という視点で、男性も女性もあらゆる世代の人を対象とする施策の展開を検討しております。そのため、男女共同参画課、消費生活課、勤労市民課、青少年課の市民生活部の4課がワーク・ライフ・バランスの切り口で横断的に合同で取り組んでいこうとしている内容でございます。六甲アイランド島内の企業、自治会の方に一部意見を聞きましたところ、関心を示していただいておりますが、具体的な取組を検討していくことが今後の課題であると考えております。現在、地域イベントの共同実施などはされておりますが、イベント以外への広がりが今後の課題でございます。現在、検討していく機会の提供ということで、場を提供していきたいと考えておりますが、企業は平日、自治会は土日が都合がいいなど日程調整が困難なこともありまして、点を線、面に広げていくことが今後の課題と考えております。モデル地域で具体的な取組を推進していくための御助言、御支援がいただければ幸いでございます。
最後になりましたが、ワーク・ライフ・バランス関係以外で神戸市が特に力を入れている施策・事業としましては、計画の重点施策の「女性に対するあらゆる暴力の防止」がございます。平成18年11月に神戸市配偶者暴力相談支援センターの業務を開始してから19年3月末までの相談件数は480件で、1日平均3.9件となっております。こちらの配偶者暴力相談支援センターのリーフレットを作成し関係機関等に配布しております。電話番号だけの広報で、場所は公表しておりません。
平成19年度は、内閣府から委嘱を受けまして、高校生におけるデートDV等に関する意識調査を実施いたします。女性に対するあらゆる暴力の防止については、計画の見直しの中でも今後重点的に取り組んでいくべき分野と考えており、平成20年1月の改正DV防止法の施行を受けて、今後、神戸市DV対策基本計画の策定、恋人間のDV防止などの予防啓発などを検討していく必要があると考えています。
以上で神戸市における男女共同参画に関する施策・事業についての説明を終わらせていただきます。御静聴ありがとうございました。 - 袖井会長
- ありがとうございました。それては、簡単な御質問をお受けしたいのですが、ちょっと私の方からお聞きしたいのは、六甲アイランドというのはポートピアをやったあたりですか。
- 岸田課長
- ポートピアは中央区です。六甲アイランドは東灘区で、ポートアイランドの東に人工島がもう1つあります。
- 袖井会長
- わかりました。どうもありがとうございます。どなたか御質問はありませんか。
- 住田委員
- 質問というより要望です。神戸市は私の出身県の県都なので、頼もしく報告を聞かせていただきました。私が伺ったときにも、今回はいきいき事業所ということですけれども、このような表彰されているということで、これは平成15年から始まったのですか。
- 岸田課長
- はい、そうでございます。
- 住田委員
- それぞれ規模の大小にかかわらず、一流企業の証であるという形でどんどんこれを広げていっていただければ、他の企業にも励みになるのではないかと思っています。それぞれよい企業ですから、潰れたところはまだないですよね。ちょっと小さいところは気になるのですけれども。
- 岸田課長
- 21事業所のうち300人以下の中小事業所は6事業所ほどありますけれども、現在、どこも存続しております。
- 住田委員
- 最後に、女性の活躍推進と企業業績という21世紀職業財団の調査がありますけれども、これを神戸市独自でもできる形で数を増やしていっていただければありがたいと思っております。以上です。
- 岸田課長
- ありがとうございます。
- 袖井会長
- 他にどなたか質問は。
- 辻村委員
- 今の表彰制度のことですけれども、先ほどの入札に絡んだ加点制度とか、県のレベルでは、他の県でもいろいろな取組がされていると思うのですが、神戸市の場合は、表彰して、その後はどのように展開していかれるつもりですか。表彰が何か具体的な効果に結びつくことになるのでしょうか。
- 岸田課長
- 表彰事業所のメリットという意味でしょうか。こういう形でリーフレットで広く市民や事業者にPRしたり、ホームページに載せたり、あるいは今年は広報番組、サンテレビの「好き神戸」という番組でも紹介したりといったことはさせていただいております。応募する事業所がどんどん増えるように取組を参考にしていただきたいと考えているのですが、先ほどの秋田県さんのように、入札加点とか、そういったことのメリットは神戸市においても検討しているのですけれども、経理契約などの考え方としては、施工能力とかを重要視する考え方であり、実現には至っていないのが現状でございます。
- 袖井会長
- よろしいですか。
- 室伏委員
- 六甲アイランドにおけるモデル地域のことですけれども、これはどのぐらいの期限でやろうとしていらっしゃるのですか。つまり、例えばここですばらしいモデル事業が確立したとして、それを次の段階にはいろいろな地域へと波及させるわけですね。これは大体どのぐらいの年限で、どんなところを目標にと考えていらっしゃるのですか。
- 岸田課長
- これはまだ始めてもいませんので、何とも申しあげにくいところはあるのですけれども、この取組が成功すれば、それを他地域に広げて神戸市全体に広げていきたいと考えております。ただ、現状を申し上げれば、企業の皆様も、自治会の皆様も、なかなかそこまで重要性とか、理解が進んでいるわけではございませんので、まずは第一段階として、できるところから始めていって、それを他の地域へと広げていくことを考えているところでございます。
- 袖井会長
- 2008年3月の「まち開き20周年」のときに、記念イベントか何かを企画していらっしゃるわけですか。
- 岸田課長
- 六甲アイランドの地域振興会では20周年の記念イベントを考えておられるようです。毎年数回、イベントなどを考えておられまして、イベントは集客してすぐ目に見える効果があらわれてくるのですが、こちらの方のワーク・ライフ・バランスについては、すぐに目に見える効果があらわれるという性格のものではございませんので、もう少し息長く検討していく必要があるのかなと考えております。
- 袖井会長
- 他に質問がありますでしょうか。
- 坂本委員
- 六甲アイランドのモデル事業をやられた後の成果の評価は、どういう点でなされる予定でしょうか。事業評価といいますか。
- 岸田課長
- 現在、国で憲章とか、行動指針とか、ワーク・ライフ・バランスの指標といったものが検討されていると聞いておりまして、何をもってワーク・ライフ・バランスが進んだというのか、何をもって評価するのかは、そのあたりの国の動きを参考にしながら、それを見て評価というか、この事業がうまくいったかどうかを評価していくことになるのかなと考えております。
- 平野委員
- 簡単に。これはいつごろスタートしようという計画なのか。
- 岸田課長
- やはりお金がかかる話ですので、こちらとしては、来年度に向けて、あくまでも予算が認められたらという話で、予算がなければできないかもしれませんので、できるところからと考えております。ここに具体的に想定している内容も、企業や自治会から具体的な話として聞いた内容ではございませんので、今後、ヒアリングをしながら具体的に合意できたものから実施できないかと考えているところでございます。
- 袖井会長
-
ワーク・ライフ・バランスのモデル地域は余り聞いたことがなくて、アイデアとしては非常に先進的なので、がんばっていただきたいと思います。
他に質問はよろしいですか。それでは、自由討議に入ります。ワーク・ライフ・バランスに関する施策や事業を中心に御自由に御発言いただきたいと思います。先ほど事務局から出していただきました論点ペーパーなどを参考にしていただければと思います。別にこの論点ペーパーに沿う必要はございませんが、何でも御自由に御発言いただきたいと思います。 - 伊藤委員
- 秋田県は次世代育成支援対策推進法に基づいた行動計画のリストを出されています。私は、この次世代育成支援対策推進法の行動計画はすごく大切だと思っています。ただ、つくったにもかかわらず、従業員の方にどこまでこれが周知されているのかがすごく疑問です。これは均等室では把握しているはずですけれども、各都道府県のいわゆる行動計画の中身がどんなふうにつくられてきたのかがどうも見えない。例えば、秋田県はこれを把握されていますか。どんな行動計画がつくられているかはそれなりに把握されているのかどうかということですけれども。
- 平川副主幹
- 県の子育て支援課のホームぺージに、行動計画を作成した事業所の一覧がまず掲載されておりまして、その中で公表してもいいと了解を得た分についてはホームぺージに掲載されております。
- 伊藤委員
- 何社ぐらいありますか。
- 平川副主幹
- 約50社程度はあったかと思います。
- 伊藤委員
- 大体従業員301人以上のところはほぼ100%つくっておられると思うのですけれども、せっかくつくったものが顕在化しないのはすごくもったいないと思うんです。秋田県は今10ぐらいは把握しておられるようですけれども、各地域の独自性を考えたら、各地域でどんな行動計画を立てられているのかをある程度まとめながら、それを広げていくことが必要です。そのことが地域における子育てと仕事の両立の枠組みをつくる上ですごく大切じゃないかと思っています。少なくとも従業員が、自分の職場にはこういう行動計画があるということがわかるぐらいの周知がほしい。それは行政でもかなりバックアップできると思います。そういうことを進めていただけたらありがたいと思います。それがワーク・ライフ・バランスの一歩になるのではないかと思っているからです。これは、むしろ厚労省のヒアリングが必要な問題なのかもしれないと思いますけれども。
- 辻村委員
- 私は、この取組において、県と市がどのような役割分担ないしは連携をされているかをお伺いしたいと思います。神戸市につきましては、以前に兵庫県の取組について御紹介があったかと思いますが。今、予算のことも出てきましたけれども、やはり県でした方がいい取組と、市の方が適切である取組があると思うのですが、両者の間でどのように相談や連携をして取り組まれているのかという質問でございます。秋田県については、実は以前に岩手県のヒアリングに私は出られなかったのですけれども、非常に気になっていることがあります。即ち、秋田県では、県庁所在地の秋田市はたしか男女共同参画の条例を制定していないですよね。していましたか。
- 平川副主幹
- 推進計画ではなくて、条例ですか。
- 辻村委員
- ええ。計画はあるのですけれども。それで、岩手県も実は県にはあるのですけれども、盛岡市にはないんです。県庁所在地に条例がないところは非常に珍しいそうです。県にあるからもういいじゃないかという雰囲気であるということを聞いたことがあります。秋田も恐らくそういうことがあるのかなという感じがいたしましたので、県自体の取組を大変積極的にされているのですけれども、例えば市のレベルに働きかけるといいますか、指導するといいますか、そういう施策についてはどのようになっているかというのが質問でございます。よろしくお願いいたします。
- 平川副主幹
- 確かに、条例については、県内に潟上市というところがありまして、条例はそこ1市のみの制定です。ただし、推進計画については。
- 辻村委員
- 条例は秋田市にはないんですね。
- 平川副主幹
- はい。ただし、市町村の推進計画については、ただいま25市町村ですけれども、今年度中には100%いく見込でございますので、条例はそういう状態ですけれども、推進計画は概ね今年度中に出そろう形でございます。
- 袖井会長
- では、神戸市の方からお願いします。
- 岸田課長
- 神戸市と兵庫県との役割分担ということでございますけれども、兵庫県で取り組まれておりますひょうご女性チャレンジひろば、ひょうご女性チャレンジねっと推進会議について説明があったのかどうかわかりませんけれども、県内の民間団体とか、国関係、市町関係が構成メンバーとなりましたネットワークがありまして、女性チャレンジねっと推進会議というのですけれども、神戸市も参画しまして、情報交換、情報の共有化ということで、年に数回、そういう会議等で情報交換しております。また、神戸ワーク・ネットワークということで、国と県と民間団体、神戸市も入りまして、一緒に就業促進協議会を設立しておりまして、その中で女性のための就業支援も一緒に検討しているところでございます。以上です。
- 袖井会長
- どうもありがとうございました。他に。
- 室伏委員
- 企業を巻き込むということですが、先ほどの秋田県では経済団体等の会議へ出前講座をしていらっしゃるというお話でした。いろいろな企業の方から、やはりトップの意識改革が極めて重要だということを聞いております。トップが意見を変えなければ、どんなにみんなでがんばっても駄目という状況があるようですけれども、この経済団体等への出前講座はどのぐらいの効果を挙げていらっしゃるのでしょうか。それから、わりあい大きな企業では、皆さん、トップの方がいろいろ意識改革をしてくださるのですが、小さな、どちらかというとワンマンでいらっしゃるような経営者の方はなかなか意識改革が進まないということも聞いております。その辺のことはどんなふうに考えていらっしゃるのかも、お聞かせください。
- 平川副主幹
- 出前講座については、経営者協会さん、建設業協会さんなどに行ってお話をさせていただいております。具体的な効果というと、19年度に始めたばかりでなかなかわからないところもあるのですけれども。男性の育児休業について経営者の方にお願いすると、例えば建設関係であれば、「今それどころではない」と率直な意見をこちらにぶつけていただく形で忌憚のない意見が出てくるので、そういった意味ではいいのかなと思っております。確かにトップの意識改革は大変難しいのですけれども、男性の育児休業についてお話ししても、「それどころじゃない」と言うのですけれども、「秋田県は高齢化が進んでおりますので、育児休業もだけれども、介護休業についてもこれから考えていかないと会社は回っていかないんじゃないですか」と言うと、ちょっと聞いてくれるような気もしておりますので、育児休業と介護休業をセットで説明するようにしております。
- 袖井会長
- どうもありがとうございました。建設業界というのはわりに男性中心のような気がするのですけれども、そういう業者さんというのはかなり御理解いただけるのでしょうか。
- 平川副主幹
- そうですね。建設業界は特に厳しい状況にあるものですから、なかなか厳しいとは感じておりますけれども、中には、働きやすい職場づくりをしていかないと、いい施工管理をする方、現場代理人をする方が引き抜かれたりすることが秋田県でも見受けられるというお話もありまして、そういった意味からもやはり進めなければ駄目だなという経営者の方も中にはいるという状況かと思います。
- 袖井会長
- どうもありがとうございました。
- 山田委員
- 主に秋田県の方に質問したいのですけれども、私は社会学者でして、地域社会の研究等もしています。特に東北地方は結構フィールドにして入っています。例えば秋田県でしたら、ある村で若い女性がほとんどいないような、男女共同参画どころじゃないという所にも入って調査したことがあります。そういう地域特性についてお聞きしたいのですが。中央がこういうワーク・ライフ・バランスなどをつくりますと、やはり大都市・大企業に勤める正社員をモデルにした施策から始まると思うのですけれども、現実には、例えば自営業の人がワーク・ライフ・バランスをどうするとか、非正規の人がワーク・ライフ・バランスをどうするとか、更に、正社員であっても収入が低くて、育児休業をとったら生活ができなくなるといった状況の家族もあると思うのです。もちろんそういう状況の所は都会でも存在すると思うのですが、特に地方の場合では、そういう人の割合が結構多いと思うのですが、そういうときに、自営業の人とか小規模の人とか、非正規の人とか、収入が低い人たちに対してワーク・ライフ・バランスを浸透させ、実現していくための何か都会の政策とは違った工夫とか配慮とか、そういうものがもしなされていれば教えていただきたいのですが。
- 平川副主幹
- 大変難しい質問でなかなか答えられないのですけれども、確かに、企業を回ってみますと、大企業のように経営基盤がしっかりしているとは言えないところもありますので、従業員の人数も5人とか、それぐらいであれば、1人抜けた場合にやっていけないということは切実な問題としてあることはあります。ただ、逆に、社長がやると言ってしまえば、例え制度的に整えていなくても、社長のリーダーシップで進んでいくという面もあります。あとは、そういうふうにトップの意識改革を図っていくのがポイントになると思うので、先ほど申し上げたアドバイザー制度とか、日常、社会保険労務士さんとかその会社と日頃からつき合いのある方を派遣したりするわけですので、そういった身近な人からアプローチしていくことも、これからもしかすれば効果が上がっていくかもしれないとは思います。答えになっていないと思いますけれども。
- 袖井会長
- アドバイザー制度というのは大変ユニークでおもしろいと思うのですけれども、女性が多いんですか。男女比とか、そういうのは。
- 平川副主幹
- ほとんど男性です。女性の方も2~3人ぐらいは研修に参加しておられたかと思いますが。
- 袖井会長
- 大体どういう背景の方ですか。
- 平川副主幹
- 中小企業診断士の方とか、社会保険労務士の方で、地元で活躍をされている方を対象に、その方がアドバイザーになっています。
- 袖井会長
- これは無給ではないと思いますけれども、ほとんど実費ぐらいですか。
- 平川副主幹
- 1派遣当たり2万円となっています。企業は無料です。それは県で負担します。
- 山田委員
- 答えていただけなかったのは、特に農家等の自営業に対するアプローチはいかがでしょうか。
- 平川副主幹
- 例えば農家でありますとか、大潟村などは大規模な農家ですけれども、そういったところに男性の育児休業の取得ということでお願いしたいと言っても、「関係ない」と言われてしまうということがございます。ただ、JAが県内におきましてはかなりインパクトのある事業所ですので、農協については今現在、個別に回って、「イキイキ事業所宣言」についてとか、そういった事業に関わってほしいというお話はしております。
- 桜井委員
-
企業の中に男女共同参画ということを入れていくのは本当に大変だろうと思っています。大変いい試みを伺わせていただきまして、ありがとうございました。
私の質問は、これから先、こういう仕組みをつくらなければならない自治体に対してのアドバイスをお願いしたいのですが、予算や権限が大きいといわれる商工部ですとか、経済部ですとかいった部署に対して、理念型といいますか、調整型の仕事を担う男女共同参画の部署がどのように調整していったのか。庁内でこういう仕組みを具体的につくるということはすごく大変だったのではないかと思うのですが、そこのところの御調整をどういうふうになさったか、御苦労なども含めて伺いたいということが1つ。
それからもう1つは、神奈川県や横浜市あたりですと、企業へのアプローチというのは、国の均等室や21世紀職業財団が既に行っています。もう既に企業を把握して、組織化しているわけですね。自治体の男女共同参画の推進の部署が後発として出ていくとき、そうした組織との役割分担をどう考えていらっしゃるか。私たちはどの部分を担ったらいいのかということについて、教えていただきたいと。
それからもう1つは、更に商工会議所とか、農業団体とか、そういったところの意識が変わらない限り、個々の組織のワーク・ライフ・バランスは進まないと思うのですが。例えば秋田県などですと、農業のところで家族協定の進み具合と多分パラレルになるのではないかと思うのです。そういうところとの関係もできれば伺いたいと思いました。3点です。
神戸市の方にも同じことを聞きたいのですけれども。 - 袖井会長
- では、まず秋田県からお願いします。
- 平川副主幹
-
各課との調整、県庁内の話になりますと、入札参加資格の職場づくり事業については、土木関係の部局、それから出納関係の部局、それぞれ制度が若干違っておりますので、そことの連絡調整は結構やりました。それから、ワーク・ライフ・バランスを進めるに当たっては、私どもの方の子育て支援課と、雇用労働政策課と、私ども男女共同参画課が連携チームというか、会議を随時やっておりますし、事業があれば一緒にPRするような形で皆さんにお知らせする形にしておりまして、関係課との調整はそれなりに実施させてもらっております。
2番目の21世紀職業財団とか労働局さんとか、それから私どもと市町村との役割分担というお話でしたけれども、そこはなかなか難しいところなので、私自身がどうというのはなかなか言えないところもありますけれども、確かに企業にとっては同じようなことで何回も来るので、「今度はおまえが来たのか」と言われることはよくありますが、その際も県の事業としての趣旨をお話しして理解をしてもらっております。
それから、商工会議所とか、農業関係、そういったところへの働きかけは、秋田県においては商工会館というビルがあって、そこに経済団体が全部入っていますので、直接行って全部回らせていただいております。会報を発行するに当たっては、「私どもの事業を載せてください」とお願いしております。農業関係団体のJAは、例えば総代の中の女性割合を決めて取り組んでいるJAもありますし、農業自体が女性の労働力がかなり必要だということもありますので、そういった積極的な取組をしているJAも県内にはあります。家族経営協定については、私どもの担当ではないのですけれども、昔ながらのやり方をしてきたところもあって、農業者の中でも「どうかな」という方もおりますけれども、県内においても、農業経営、家族経営協定を結ぶところは増えておりますし、推進計画の項目の中で家族協定を結んだ方の数を載せて、県としても推進するようにしております。 - 袖井会長
- では、神戸市の方。
- 岸田課長
-
神戸市の関係で、まず1点目の関係各課との連絡調整というのは、男女共同参画推進本部という本部会議がありまして、そこで、例えば女性の審議会委員の登用とか、局ごとに計画を立てて取り組んでもらうなど、全庁的に連絡調整しながら行っております。ただ、市の場合、労働行政をしていないという関係もあって、企業への直接の働きかけという意味では、神戸市の産業振興局もなかなかそういうルートがないということで、どうしても神戸市の男女共同参画の「こうべ男女いきいき事業所」とか、そういったところが中心になっているわけですが、そういった意味で、県や21世紀職業財団の企業に対する取組の支援はやはり必要であろうと思います。また、一般事業主行動計画の策定も国で取り組まれていることですが、それを進めていくことが男女共同参画を推進することだと思いますので、こちらも、「こうべ男女いきいき事業所」を、応募していただいて、内部の審査会で選考して表彰するのですけれども、その際、一般事業主行動計画を策定しているかどうか、内容を聞いたり、計画書を出してもらったりしております。応募があって、中小事業所で一般事業主行動計画などを策定していないところについては、策定についてアドバイスも行っております。
あと、県の方でも、表彰ではないのですけれども、男女共同参画社会づくり協定とか、子育て応援協定などを結ばれているのですが、それと「こうべ男女いきいき事業所表彰」はちょっと意味合いが違って、棲み分けはできているのかなと考えております。
それから、関係団体との調整ですが、この10月のこうべ男女共同参画推進月間は、チラシの裏の一番下のところに主催ということで、男女共同参画推進会議と神戸市ということになっています。ここに24団体あります男女共同参画推進会議と共催という形で推進月間の事業を行っておりまして、PRの協力とか、あるいは推進会議のメンバーの進んだ取組を、年2回発行しております推進会議のニュースで紹介したりしております。特に企業セミナーについては、この推進会議の中でも経済団体の6団体と共催という形で行っておりまして、各団体の方から、各団体に属する企業の経営者の方々に直接働きかけをお願いして、できるだけたくさん出席していただくようにしているところでございます。以上です。 - 袖井会長
- ありがとうございました。他には。
- 鹿嶋委員
-
企業にとっての男女共同参画というのは、私の理解ですとやはり人権の一種なんです。私のところにもときどき大企業から講演の依頼がくるのですけれども、人権推進室などが多いです。男女共同参画を人権問題と考えることに異論はないし、出前講座で一番多いのも、企業向けはセクハラ問題ですが、これなども人権という枠内で考えることができるわけです。ただ、企業にもっと積極的に男女共同参画を理解してもらうには、やはりそこに何か経営の視点がないと駄目で、その意味でワーク・ライフ・バランスというのは企業にアプローチする格好のテーマではあるわけです。ただ、企業も、ワーク・ライフ・バランスといった場合に、生産性がどの程度上がるのかとか、労働力率をどう改善できるのかといったような問題があるわけで、そう考えていきますとどうしても、秋田県、神戸市ともに言ったように、行政も商工とか、子育て支援とか、雇用政策とか、そういった部署との連携がないと多分、企業とのタイアップは難しいだろうと思って聞いていました。ただ、やはり我々がやっているのは男女共同参画という大枠の中のワーク・ライフ・バランスですから、そこを外すものであってはならないことも確かです。そのあたりは十分に理解していっていただきたい。
それからもう1つ、秋田県がやっているような、いわゆる入札制度の問題にしても、入札の結果だけが飛び抜けてよくて、他の男女共同参画関連のものはどうもいま一つというのであっては、これもまたおかしなことになってしまうので、ワーク・ライフ・バランス行政という大枠の中で入札も位置づける。それが、常にチェック&バランスが必要なのかなと思っています。ただ、かつて千葉県でそういう条例案をつくるときに、この問題も入れようとして時期尚早だと批判を受けたけでですけれども、そういう意味で時代は少し変わったのかなという感じもしますが、やはり大枠の中でどう位置づけるかというチェックは必ずしておきたいと思っています。
それから、神戸市は大企業が多いと思うのですけれども、秋田県は中小企業が対象なんですよね。ですから、その経営者にどういうふうにアプローチしていくかは非常に大きな問題で、実は私が所属しているワーク・ライフ・バランスの推進会議でも、やはり問題はそこなんです。中小企業の経営者の皆さんにワーク・ライフ・バランスをどういうふうに理解してもらえばいいのか。なかなか腰を上げてくれないんですよね。「そんなことを言われても、それは大企業の問題だ」と。非正規で働いている人たちや中小企業で働く社員には無縁だという声もあるし、中小企業の経営者にとっても無縁だという声があって、何となくうまく食いついてもらえない。そこをどう克服するのか。秋田県でいいアイデアがあれば、ぜひ教えていただきたいと思っています。
それから、神戸市については、兵庫県も表彰制度を持っているし、独自の認定マークを持っていますよね。 - 岸田課長
- はい。
- 鹿嶋委員
- ああいうものとの整合性といいますか、県下に大都市を抱えている、それは神奈川県も一緒だと思うのですが、神奈川県も横浜市という大きな市があるので、そういうところとの整合性はないわけですか。そちらは神戸市にお聞きしたいと思っています。
- 袖井会長
- 何かありますでしょうか。秋田県には中小企業の問題、それから神戸市では県と市の表彰の関係についてお伺いします。
- 岸田課長
- 先ほども少し触れたのですが、県が実施されていますのは、男女共同参画社会づくりの協定とか、子育て応援の協定ということで、協定を結んだ企業の取組をホームぺージなどでPRする、事例を紹介するという内容でございます。表彰とは違います。ただ、協定の締結式はされております。神戸市の場合は、具体的に取組の内容についてヒアリングをして、選考委員会で審査して表彰するということですから、県と協定を締結している企業とか、当然重複している企業も出てきておりますけれども、必ずしも全ての企業が一緒ではございません。
- 袖井会長
- 秋田県はいかがですか。
- 平川副主幹
- 私どもの方でも、やはり経営者、リーダーの意識を変えてもらうということがポイントではないかと思っていまして、まず私の中では、「イキイキ職場宣言事業所」を募集するに当たっては、各振興局から推薦をいただいて、そういった業者の方を1日4件ぐらいずつ回っていくということで、各地域を満遍なく回ったり、担当者の方とか、経営者の方と直接お話しできる機会を持ちながら、地道にやっていければいいかなと思っています。何か特効薬のようなものがあれば教えてもらいたいと思いますが、そういう形で地道なところから、毎日というわけにはいきませんけれども、回っているのが実情でございます。
- 鹿嶋委員
- 公契約で自由な経済活動を制約する要因になるといったような、一部反対はあったと聞いていますが、そういう強い反対というか、そういう声も一部、あるいは一部の団体にはあるのですか。
- 平川副主幹
-
入札参加資格の対象になるのは、先ほど申し上げましたとおり4種類あって、一番反発というか、批判的なことがあるかなと思ったのが建設関係でございましたので、事業実施に当たっては、県庁のすぐ裏にあって近いということもありますので、建設業協会さんなどに直接足を運びまして、御説明申し上げたということがありました。
それから、宮城県で入札参加審査における加点制度をやっていたとこともございまして、秋田県で導入する少し前に、今度、そういう制度ができるかもしれないという話も新聞などであったりして、流れ的にそこら辺はスムーズにいきまして、特に表立った批判というものはなかったと思っています。何件か電話はありましたけれども、「ニンジンをぶら下げてやるような制度じゃないか」とか、「机の上で考えた仕組みで実態に合わない」とか、「現場に来てみろ」というような話は若干ありましたけれども、それ以外はスムーズだったと思います。 - 辻村委員
- 今、秋田県についてお話が出ておりましたけれども、点数をつけて入札に影響させるという制度は宮城県が最初に始めまして、内閣府のポジティブ・アクション研究会でヒアリングをさせていただいたことがあります。それに関連して、同じような地域で、近隣諸県のネットワークのなかで互いに影響し合うというか、モデルを出し合うのは非常にいいことではないかと思います。ともすれば競争だけになってしまって、バラバラな対応になることがあるかもしれませんけれども、例えば東北地方であれば、各県それぞれに優れた取組をしておられるので、このネットワークのようなものがあるとずいぶん違うと思うのですが。実際に各県の担当者が集まって話し合う機会はあるのでしょうか。例えば先ほどの農村の家族協約などは福島県が先んじてやっておりますし、それぞれ知恵を出し合うと取組も非常に進むのではないかと思うのですが、このあたりはいかがでしょうか。
- 平川副主幹
- 毎年秋に内閣府で、北海道・東北ブロックの会議を開催していただいておりまして、その中で各県の事業などをお話しさせていただくことがあります。そういった中で各県の担当者と直接話したり、名刺交換をしたりして、その後に直接御連絡申し上げて、職場づくり事業であればどういった形で進められたのかというようなことをお尋ねすることはありました。
- 辻村委員
- それ以外に、自主的に何かしましょう、話し合いを持ちましょうという気運はないですか。
- 平川副主幹
- 私どもは、職場づくりについては、宮城県に直接参りましたし、青森県からも当県に先月直接参りましたし、そういった意味の直接の対面での連絡調整はありますけれども、今はそういう状態でございます。
- 辻村委員
- わかりました。ありがとうございます。
- 坂本委員
-
前回、兵庫県の男女共同参画センターの話を伺った後、兵庫県のセンターを訪問していろいろ詳しくお話を聞いてきたのですけれども、先ほど来からも質問にあるように、神戸市と兵庫県とがわりと重なるような事業をされていると思うのですけれども、いずれの方でも、グローバルカンパニーの表彰をされていると思うのです。個々のワーク・ライフ・バランスのセミナーなどを持っていくときにも、そういう企業の御協力を得たりされている事例が出ていましたけれども、そういう国際的なビジネス展開をした企業にとって、海外でこういう取組がどういうふうに伝えられているのか、もし御存じだったら教えていただきたいということが1点、神戸市さんの方にはあります。
それから、秋田県さんのお話の中に、子育て促進専門員が行動計画策定のときに関わったとありました。その後、継続してそういう方たちを配置されて、具体的な講座か何かを1,300件されているというお話があったかと思うのですが、どんな中身をされているのか伺いたいのと、実は秋田県の子育てネットワークをつくる人たちの活動に協力してくださいと前に言ったことがあるのですけれども、そのときおっしゃっていたのは、秋田の自殺の多さの話があって、そことワーク・ライフ・バランスはかなりリンクしているのではないかと思っていたのですけれども、その辺のことは全くこの辺の資料には出ていないので、もう少しメンタルヘルスみたいなことを強く出されてもいいのではないかと思うんです。非常に先進的な取組が働き過ぎの問題にあると思うのですけれども、そのあたりはあえて触れないポイントとなって進んでいったのか、実は表面には出していないけれども、やはりそういう問題もあるということなのか、教えていただきたいと思います。 - 袖井会長
- では、神戸市の方が簡単なようですから先に。
- 岸田課長
- 海外に対して情報発信しているかどうかは、P&Gは、「こうべ男女いきいき事業所表彰」とか、県と協定を締結したりということで、会社としてダイバーシティとか、ワーク・ライフ・バランス、ベターワーク・ベターライフとか、そういった取組の発表会のようなものを年1回されていますので、それは多分、ダイバーシティの企業ですから、企業として海外にも発信されているのではないかと思います。兵庫県と神戸市もP&Gが開催されるフォーラムに参加しております。以上です。
- 伊藤委員
- グローバル企業で積極的にやっているところは、例えば各企業のアジア地域の会議とか、世界レベルでの会議で点検をしているはずです。
- 袖井会長
- 秋田県の方はいかがでございますか。
- 平川副主幹
-
最初に子育て促進専門員のことについてですけれども、これは平成17年、18年度の2カ年間に限って県内3地区に設置いたしまして、19年度からは専任の者はそういう形では置いておりません。
それから、ワーク・ライフ・バランスとメンタルヘルスとか自殺などの関係でございますけれども、御承知のように、秋田県は自殺率が全国的にも高い状況にありまして、取組もがんばって進めているところですけれども、私どもの方の推進事業の資料の中には直接はなかなか出せないというか、出さなかったのですけれども、やはり働き過ぎとか、暮らし方の見直しということもありますので、そういう視点は踏まえて入れてあると思っています。 - 渡辺委員
- 私は、基礎的自治体に何ができるかという観点から、秋田県さんに特に御質問申し上げます。ワーク・ライフ・バランスを社会が大きく動くうねりとして変えていくということから言いますと、都道府県あるいは国の規模での取組になろうかと思います。秋田県さんがこれだけのとても斬新なというか、先進的な取組をしているお話を承って思いましたのは、基礎的自治体の市町村との情報共有、役割分担、これだけ県がなさっているので、基礎的自治体はどんなことができるのかということについて、連携という観点も含めて何かありましたらぜひ教えていただきたいと思います。お願いいたします。
- 平川副主幹
- 秋田県におきましては、市町村数が69という時代が結構長かったのですけれども、今回の平成の大合併で25にまでなっているということがございます。それで、推進計画については、69のうち65まで合併前にいった経緯がございましたけれども、その後、合併でまず新たに策定しなければならないといいますか、そういう状態になりましたが、合併後の計画づくりも進みまして、今年度中には100%の策定率になる見込でございます。そういったこともありますので、今年度の単年度事業として、そういう計画策定を記念して、市町村との今後の連携のあり方等についてのフォーラムを来月開催する予定で、今計画を進めているところでございます。
- 渡辺委員
- 計画の策定と併せて、先ほどちょうど兵庫県さんと神戸市さんの表彰制度の関係性について御質問があったと思うのですけれども、もう少しワーク・ライフ・バランスに焦点を合わせたときに、市町村との関係で何かアイデアがありますでしょうか。
- 平川副主幹
- ワーク・ライフ・バランス事業自体が19年度から始めた事業でございますので、現在は要望等があれば出前講座などの中で市町村にお邪魔をして、まず直接お話を申し上げることになっています。例えば今やっているのは、マタニティ講座とかハローベビー講座といったところに直接伺いまして、若い人たちにお話をさせていただいております。市町村によっては、検診などはやっているのですが、そういう講座までやっているところが、市はやっていると思うのですけれども、町村レベルではなかなかないので、もう少し範囲を広げて、若い方よりも少し上の方も対象にした研修というか、講座の機会があればということで呼びかけることは計画しております。
- 桜井委員
- これは私自身もこれから考えてみたいと思っているのですが、今、お2人のお話を伺っていて、ワーク・ライフ・バランスについての企業へのアプローチには、男女共同参画センターは影も形も出てこないわけですよね、今までのお話の中では。そうしますと、自治体の担当課、男女共同参画課の役割と、男女共同参画の拠点施設としての男女共同参画センターの役割等を考えたときに、ワーク・ライフ・バランスについて企業にアプローチしていくときは、男女共同参画センターはあまり役割を担うことがないということでしょうか。自分も考えてみなければいけないと思っての質問ですけれども。
- 袖井会長
- もし何かありましたら。
- 平川副主幹
- 秋田県につきましては、男女共同参画センターは県内に3カ所ございます。お話しすればよかったのですが、男女共同参画センターにおいてもワーク・ライフ・バランスの対話劇とか、寸劇とか、基礎講座の中で、各市町村にお邪魔をしてやったりはしております。3カ所ございますので、センターと連携をしながらワーク・ライフ・バランスについても進めていきたいと思っております。
- 岸田課長
- 神戸市の場合も、男女共同参画センター(あすてっぷKOBE)で、一部、先ほど就業チャレンジ相談ということで相談業務をやっていると申し上げましたけれども、それ以外に独自にチャレンジセミナーということで、起業とか就業とか、ワーク・ライフ・バランスに関する独自のセミナーも開催しております。あと、一緒に企業セミナーとか、あすてっぷ講演会というのも、神戸市の場合、男女共同参画センターと一緒に協力しながらやっておりますので、そのあたりは役割分担を図りながら、当然、一緒にやっていくべき事業と考えております。
- 伊藤委員
- それに関連して質問です。例えばそういう各センターの運営委員会などに経営者協会とか商工会議所が入っているところはどれぐらいあるのでしょうか。秋田県、神戸市はどうですか。運営委員会の中に、例えば労働組合であるとか、経営者団体であるとか、商工会議所などを入れているかどうかということです。もしかしたら、その辺から何か新しい可能性が出てくるのかなという気がしていますのでお聞きするのですけれども。
- 平川副主幹
- 秋田県は、3つのうち2つのセンターに指定管理者制度を導入しております。一応モニタリングという形で、センターを受託している指定管理者が利用者懇談会を年2回ほど開催しております。県におきましても、モニタリングということで運営委員会を今月の24日に開催する予定で進めております。構成メンバーでございますけれども、学識経験者が入っておりますが、経営者団体の関係者はメンバーに入っておりません。
- 伊藤委員
- そうした仕組みづくりはまだあまりないと思います。向こう側のニーズをセンターに持ってきてもらうような回路が、つまり経営者や企業のニーズを汲み取るようなことが必要なのかもしれません。今のところ、センターの運営に関しては、そうした回路がなかったと思うんです。審議会などには経営者団体の方に入っていただく、あるいは労働団体の方に入っていただくことは多いのですけれども、センター運営にそういうところの声が返ってくる仕組みは少ないのではないかと思います。その辺の工夫ももしかしたら可能性があるかなと思いますけれども。
- 袖井会長
- 私からもちょっとお聞きしたいのですが。ワーク・ライフ・バランスというと、どうしても育休の話が中心になると思うのですが、介護休業あたりは神戸市とか秋田県は、そういう計画は施策の中に何か入れていらっしゃいますか。
- 岸田課長
- セットで考えておりますので、どうしても取得率とか、そういった数字的なことになると育休が中心になりますけれども、当然、介護休業の問題も計画の中には入ってきます。あと、「こうべ男女いきいき事業所表彰」の審査するポイントにも、介護休業の取得実績とか、どういう規定があるかとか、一般事業主行動計画にも定められておりますけれども、そういったことも当然考慮の対象にはなっております。
- 袖井会長
- 秋田県はいかがでしょうか。
- 平川副主幹
- 御指摘がありましたとおり、男性の育児休業の取得をまず目標に掲げて事業を推進しております。ただ、男性の育児休暇の話を始めると、経営者の中には、「そんなことはなかなか難しい」という意見の方もいますが、話の進む中で、「これからは介護についても考えていかないと、従業員が介護しなければならない状態になったときに会社が回っていかないという話もありますよ」と言うと、「それはそうだな」という形で経営者の方も聞いてくれる場合もありますので、私どもも、男性の育児休業、それから介護についてはセットでお話をするようにはしております。
- 袖井会長
- ありがとうございました。そろそろ時間も終わりに近づいたのですが、何かこの際是非という方はいらっしゃいますか。
- 桜井委員
- 何度も済みません。今、お2人のお話を伺っていて、私、これが本当に大事なことだと思ったのは、市の課長さん、あるいは県の課長さんが企業を足で回って1つずつの企業に面と向かってというか、顔を合わせて、直接に「男女共同参画を企業でも進めないと困りますよ」とか、あるいは、「それを進めてください」ということを、それこそ地道に1つずつやっている。こういうことがすごく大事だなということがよくわかりました。やはりこれは男女共同参画センターではなかなかできなくて、県や自治体が来ることのプレッシャーにはかえ難いと思いました。是非こういう足で歩くことを続けていただきたいし、他の自治体でも広げてもらいたいと強く思いました。
- 鹿嶋委員
- 大変なんじゃないかな。
- 桜井委員
- でも、やってくださっているのだから。
- 鹿嶋委員
- 私は、業界団体もチャレンジ支援で組織化されているわけだから、あれをもう少し活性化してワーク・ライフ・バランスに利用するのがまず1つの手だと思うんです。県で潰していくのは大変ですよ。
- 袖井会長
- 秋田県はかなりいろいろやっていらっしゃいますし。
- 伊藤委員
- 群馬県もかなり動いていますね。
- 桜井委員
- ええ。指定管理者制度のもとで、NPOが男女共同参画センターの指定管理者になって、そのNPOが企業にワーク・ライフ・バランスをといって回っても、どれだけ話を聞いてくれるか。「何を言っているの」という程度にしか受け止めてくれないのではないかと思います。やはりここは自治体の出番なのではないかと。
- 袖井会長
-
活発な御意見ありがとうございました。いろいろお話を聞いていると、男女共同参画の推進には自治体の力がかなり大きいということがだんだんわかってまいりました。今日は神戸市と秋田県に来ていただきましたが、本当にいろいろな新しい試みをして、足で歩いていらっしゃって、私どもの参考になることをずいぶん教えられました。そして、やはり関係各課とか関連団体との連携・協力、あるいは情報の共有とか、そういうことを今後もっと進めていく必要があると思います。それから、何人かの方から出ましたけれども、やはり経営者の意識を変えることですね。これが多分一番必要かと思うのですが、なかなか難しいと思うんです。大企業の場合は育休や介護休業をとっても、人数が多いですからお互いにカバーできますけれども、中小企業などの場合には、1人が休むと、代替要員とか、空いた穴をどうするかという問題もありまして、山田さんからあった地域差の問題もあるし、あるいは企業規模の問題とか、正規と非正規の問題とか、いろいろな日本社会に存在する格差とか、相違とか、そういうものを超えて、どうやって男女共同参画、あるいはワーク・ライフ・バランスを広げていくかというのはなかなか難しい問題かと思います。でも、皆様方の貴重な御意見をいただきまして、今後考えていく上での非常にいいヒントが得られたのではないかと思います。神戸市と秋田県の方、どうもありがとうございました。
以上で議事は終わりますが、資料6を御覧ください。事務局で第30回、第31回の専門調査会の議事録案をまとめていただきました。これにつきまして、このとおり決定し、内閣府のホームぺージ等で公開することとさせていただきます。 - 辻村委員
-
本日の議事次第の3番の資料に出ております世論調査の結果に関連して2分ぐらい情報提供させていただきたいと思います。
この世論調査の結果の49ぺージに性別役割分業についての賛否を問うところがあるのですが、その中で「学生・その他の無職」というジャンルがありますが、「学生・その他の無職」というところが役割分業に賛成という数値が非常に高くなっていて、反対が非常に低くなっている状況があります。要するに、「学生・その他の無職」というのはフリーターとか、そういう人も入ると思うのですけれども、この点で意識啓発が重要だということを示すデータが1つ出てきましたので御紹介したいと思います。
学術会議の科学者委員会男女共同参画分科会というところで、今回初めて私立の大学を含めまして男女共同参画に関するアンケート調査をいたしました。これまで私立が入っていなかったんですけれども、今回、544の私立大学を含めまして、705の国公私立の大学全部に対して調査しましたところ、453校、64.3%の回答がありまして、私立から317あったのですが、この結果につきましては、学術会議の対外報告は来年の夏になってしまいますので、速報に関するところだけちょっと申しますと、「男女共同参画についての学内調査の実施はありますか」という質問に対して、「いいえ」が91.8%でちょっとびっくりしたんです。これまで国立の資料ばかり見ていましたから。 - 袖井会長
- この資料は大変貴重なので、事務局にお渡しいただけませんか。
- 辻村委員
- これはまだ公表できないのでちょっと簡単に。それで、「広報や啓発を男女共同参画についてしましたか」と尋ねたら、「検討中」と「未検討」という回答欄があって、普通だったら「検討中」に○をつけるだろうと思うのに、「未検討」につけてきたところが64.5%。それで、「男女共同参画推進のための指針がありますか」という設問には「未検討」が71.5%。「男女共同参画を担当する組織や委員会がありますか」は「未検討」74%。これはちょっと予想を超える数字でございまして、私立の現状がこれまで全く見えていなかったのですけれども、多分男女共同参画が浸透していないのではないかということで、それが先ほどの世論調査の学生の意識などにも反映している可能性があるかなと感じております。これは、もちろんクロス集計でこれから分析をいたしますけれども、速報値ということで情報提供だけさせていただきます。
- 袖井会長
-
ありがとうございます。各大学でかなりいろいろ進んでいますけれども、駄目なところもあるようですね。
それでは、第30回、第31回の議事録につきましては、速やかに公開することといたします。なお、前回の委員ヒアリングの記録は、出席された委員の方々にお送りして内容の確認をしていただいているところです。前回のお話では、定足数の関係で基本問題専門調査会として成立しませんでしたので、最初は議事の模様は公表しないことになっておりましたが、実際に自治体の方からお話をお伺いして、委員の方々から多くの御意見をいただきましたので、正式な議事録とは区別して、内閣府のホームぺージ等で公開してはどうかということでございますが、いかがでございましょうか。
よろしいですか。
それでは、そのようにさせていただきます。どうもありがとうございました。
事務局から何か連絡事項はありますでしょうか。 - 塚崎推進課長
-
次回の開催でございますけれども、11月29日を予定しております。詳細につきましては、後ほど事務局の方から御連絡をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
また、少し早いのですけれども、来年以降の日程の調整もさせていただいておりまして、期日までに御連絡をいただければと思います。よろしくお願いいたします。 - 袖井会長
-
それでは、これで基本問題専門調査会の第32回会合を終わります。
本日はどうもありがとうございました。遠方から来ていただいた方々にお礼申し上げます。
(以上)