• 梅澤いづみ さん
• 株式会社リコー
  プロフェッショナルサービス部 品質統括・CFセンター
  品質統括室 製品環境保証グループ

• コピー機等のオフィス機器の環境性能の品質保証をしています。世界各国で商品を販売する上で必要な、機器の消費エネルギー、騒音や化学物質、機器の回収・リサイクル等の環境性能を満たしたものづくりをするための仕事です。

「中学生のころ、レイチェルカーソン著の「沈黙の春」を読みました。化学には、利便性と有害性の両面があることを知り、「化学っておもしろいな」と関心を持ったことが理系に進んだきっかけです。大学・大学院では、無機化学の中の金属錯体（さくたい）の研究をしました。物質が持つエネルギーによって色が変化することを知り「色」に関して、興味を持ちました。ただ、技術にはまるということはなく、人と関わる仕事がしたかったので、文系採用で就職活動をしていました。華やかな都会で、営業やマーケティングをする仕事をするという社会人をイメージしていたからです。結果、理系出身でしたが、文系採用となりました。

文系採用でしたが、入社後、新規事業製品の安全性に関する品質保証を行う部署に配属されました。３Dプリンターや産業機器など、今までリコーが扱ったことのない製品を担当しました。認証機関を訪問したり、仕入れ先メーカーと一緒に安全性の検討をしたり、いろんな人と会えて話を聞くのがとても楽しかったです。現在は、コピー機の環境性能の品質保証をしています。弊社製品は、機器の素材に環境に配慮した再生プラスチックなどを使用しているので、技術的な知識も必要で社内の技術者との打ち合わせも多くあります。また、環境性能については、世界各国で規制や法律が違うので、情報を先取りする力やマーケティング力も必要です。理系の仕事は、ひとりでコツコツと取り組むものだと思っていましたが、人と関わる仕事もたくさんあるというのが実感です。

環境への取り組みはヨーロッパが先進ですが、リコーは日本の中でも先陣を切る企業です。さらに高い環境目標を掲げ、その目標を実現することで、他の日本企業を牽引していきたいです。

自分が、興味を持ったもの、魅力を感じたものがあれば、面倒くさがらずに、挑戦、行動を起こしてほしいです。チャンスはどこに転がっているかわかりません。今まで、いろんな困難や挫折がありましたが、助けてくれたのは、両親や友達でした。大変な時に、背中を押してくれる人たちのアドバイスに耳を傾けることができたからこそ、今の自分があると感じています。みなさんも、周りにいる家族や友人は大切にしてほしいと思います。