先輩からのメッセージ

- 加藤 昌子 さん
- 奈良女子大学大学院人間文化研究科
- 共生自然科学専攻助教授
専門は錯体化学で、現在は、発光性金属錯体の開発と光機能性の研究に従事。日本化学会、錯体化学会、光化学協会会員。
Nitto 企業情報
理学系分野を選択した時期・理由
中高生の頃は文学歴史も好きでしたが、高校2年の時の進路選択では迷わず理系に進みました。理系の勉強をきちんとすることは、将来どの分野に進もうとも自身の知識の基盤として、必ず役に立つものと思ったからです。大学2年の時に、一瞬で色が変化する化学反応や、混沌から純粋な物質が得られる蒸留などの面白さに惹かれて化学を専攻しました。
現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ
専門は、無機物と有機物の複合系である金属錯体化学です。現在は発光性の金属錯体に興味を持っており、おもしろい性質や現象を示す新しい系を作り出していきたいと考えています。自分が知りたいこと,やってみたいことを、自分で(あるいは仲間で)いろいろ試すことができるところに大学での研究の楽しさがあります。実験は、思い通りの結果にはならない場合が多いのですが、溶液の中からきらっと輝く結晶が析出したとき、明るく光る試料を顕微鏡で見たとき、構造解析がうまくいってコンピュータ上に分子構造が現れたときなど、研究を通じてうれしい瞬間も多いのです。
女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ
若い皆さんは、自由と可能性にあふれています。いつの時代にも大人が若者に言う言葉だけれど、女性に対して本当にそういえるのは、21世紀になった今であると思います。あなたの可能性を阻むものは、社会や家族にもまだあるけれど、実は、自分自身の中にあるのかもしれません。意識しないうちに作ってしまうその壁を、意識して打ち崩していかなければ、飛躍はできないのです。がんばる人にはサポーターもきっと現れると思います。