高校生の頃に物理に興味を持ちました。目の前の実験から宇宙の成り立ちまで、あらゆる世の中の事象を法則で表そうとする物理学が魅力的に思えたからです。祖父に幼い頃から物理の面白さについて聞いていたこともきっかけだったかもしれません。様々な学問のベースとなりうる物理の普遍性に触れ、勉強するほど物理が面白いと感じるようになっていきました。

大学・大学院では宇宙物理を専攻し、計測のための光学系などのモノ作りにも興味を持ちました。その専門性を活かすため、光学メーカーを選んで就職しました。

自分が設計したものが形となっているのを見た時に、仕事のやりがいを感じます。昨年、新しいプロジェクターの試作品に搭載される光学部品を設計する機会がありました。プロジェクターという一つの製品には多数の部品と多様な技術が詰め込まれており、多くの人の努力の結晶だということを実感しました。その中の一部を自身が担っていることを意識すると、責任を感じると共にやりがいも増しました。

個人的には、発展途上国の支援にも興味を持っています。将来は技術や仕事を通じて社会貢献ができる人間になりたいと思っています。

理系では学んだことが仕事に直結するケースが多く、学んだことが無駄になりません。自分が努力して学んできたことが活かせているという感覚は、仕事のやりがいやおもしろさにも繋がります。

大学で物理科を選択したことで、気の合う仲間と出会うことができ、学生時代を楽しく過ごせました。自分の進みたい道に進むことで、興味の共通した仲間に出会うことができます。ご自身の興味があることや進みたい道を大切にしてください。