先輩からのメッセージ

- 前田 理帆さん
- 神奈川工科大学 大学院
工学研究科 応用化学・バイオサイエンス専攻
(博士前期課程) 修了
自己紹介
現所属:パナソニックインダストリー株式会社
デバイスソリューション事業部 品質保証部 品質技術課
理工系分野を選択した時期・理由
当時は「理工系」という分野を意識していませんでしたが、小学生の頃から理科が一番好きでした。自然を観察するのが楽しく、実験系の教育番組をよく見ていたことも影響しています。手を動かすのも好きで、サンプルを自分で触って観察したり、実験したりするのがとても楽しかったです。「こうだからこうなる」という現象を理論で説明され、それを実際に実験で確かめることが面白く、気持ちよく感じていました。また、学生の頃は文系の仕事をあまり想像できなかったこともあり、好きなことを勉強しているうちに自然と理工系の分野に進んでいた、というのが正直なところです。自分の興味を大切にした結果、理工系の道を選ぶことになりました。
現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ
私は品質保証部の技術課で働いています。仕事の内容は大きく分けて2つあります。開発している新製品が正常に使用できるか品質をチェックすることと、すでにある製品で不良品が出たときに原因を探すことです。私は主に後者を担当していて、不良品がどう壊れたのかをいろいろな方法で調べます。どの工程の設備のどの部分で問題が起きたのか痕跡を見つけ、なぜそうなったのかを考えて検証試験を行い、改善につなげます。うまくいかないことやわからないことも多いですが、いろんな部門の人が集まってチームとなり、謎解きするみたいで、とても楽しいです。新しい現象を見つけて改善し、製造工程が良くなっていくのを見るのもやりがいです。
女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ
学生時代の理科の実験は、答えを確かめる学びですが、大学や社会での実験は少し違います。まだ誰も知らない現象を自分たちで調べて、新しい技術や仕組みを生み出す挑戦があります。社会は常に変化していて、新聞やラジオ、テレビ、携帯電話も時代とともに姿を変えてきました。今はスマートフォンやタブレットが当たり前ですが、いずれ新しい技術に置き換わるでしょう。十年後には、宙に浮かぶモニターを操作しているかもしれません。理工系の仕事は、新しい発見や技術で社会を変え、未来を作り出すことです。ハッキリとした将来の夢がなくても、好き・楽しいという気持ちは最大の原動力になります。もし理科が好きなら、理工系に進んで学びながらこれからについて悩んでみるのも良いと思います。