理工チャレンジ 女子中高生・女子学生の理工系分野への選択

先輩からのメッセージ

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リコチャレ写真
  • 大学時代の専攻は理学部の地球科学科でした。鉱物に関する研究で身に着けた無機化学の知識はセメントでも活かせるかもしれないと思い、セメントメーカーへ就職しました。就職してから7年、ずっと研究開発業務に従事しています。例えば、私はセメントの深海における耐久性調査に取り組んできました。これは様々な研究機関との共同研究プロジェクトとして行われ、これまでに多くの成果(論文等)を出しています。そのほかにも、ドイツの大学への留学とPh.D.(博士号)の取得や、国際学会を含む様々な学会への参加、大学生時代に達成できなかった国際ジャーナルへの論文投稿など、私一人ではなしえなかった経験を、多くの人の力を借りながらさせてもらっています。

理工系分野を選択した時期・理由

高校時代は文系科目が得意で、理系科目はとても褒められた成績ではありませんでした。それでも、数学や化学の問題が解けたときの達成感や原理原則をひとつひとつ理解していく面白さがどうしても諦められず、先生や両親の心配をよそに、理系を選択し、そのまま大学へ進学しました。大学で専攻した地学ですが、実際に地層を見に行ったり、鉱物試料の採取に行ったり、そのフィールドワークの楽しさから大学院へも進学しました。就職活動に際しては、自分に技術系職が務まるだろうか、研究開発職なんて…、と沢山悩みました。そんなとき、恩師に「興味があるなら挑戦してみればいいじゃないか」と背中を押してもらい、今に至ります。

現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ

自分の立てた仮説を実験や分析を通じて、ひとつひとつ実証していけることが楽しいです。特に仮説が間違っていた時、予想しなかった結果が得られたときに始まる“謎解き”のような時間が好きです。また、様々な分析設備を使ったデータ取りも、どんな結果になるだろうかといつもワクワクしています。頭を悩ませることも多いですが、何とか導き出した答えを論文として世に発表し、社外の研究者の方々にも興味を示してもらえた時はとても嬉しいです。

女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ

セメント業界もまだまだ女性の数が少なく、入社した頃は男女比のバランスの悪さに圧倒されたこともありました。しかし、世界を見ると、この研究分野で活躍する女性研究者の数の多さに驚きます。その中には非常にパワフルで著名な研究者も多く、誰にでも挑戦できる分野であることは証明されています。そもそも身の回りのインフラで広く利用されるセメント・コンクリートに興味を抱くのに性別は関係ないはずです。これは多くのモノ・コトに言えるのではないでしょうか。みなさんが日頃抱く興味関心をとにかく大切に育み、様々な分野で挑戦していかれることを楽しみにしています。

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