理工チャレンジ 女子中高生・女子学生の理工系分野への選択

先輩からのメッセージ

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大野富生仮イメージ
  • 大野 富生 さん
  • 九州大学工学府エネルギー量子工学部門
  • 非常勤研究員

人工知能技術を使った原子炉の情報処理に取り組んでおり、現在は異常診断技術を中心に研究しています。

工学系分野を選択した時期・理由

小学生の頃から、ものを作るのが好きだったのですが、最終的に工学部への進学を決めたのは高校生の時だったと思います。また、原子力系の学科を選択したのは、物理で学習した原子核反応と核エネルギーについての興味と工学とを結びつけられる分野だったからです。

現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ

私が用いている人工知能技術は脳の神経細胞ネットワークを模擬したもので、データを学習したり、複数の情報を同時に加味したり、人間の脳と良く似た機能があります。原子炉の異常診断には"一を聞いて十を知る"ような高度な性能が求められ、いかにそのような実用性の高い性能を実現するかが研究のポイントとなっています。まだまだ、人間の脳には追いつきませんが、今までのコンピュータが苦手としていた処理を自分の設計した人工知能が少しずつでもできるようになると、とても楽しいですね。

女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ

今の学生さんの世代はそうではないかも知れませんが、ラジコンやプラモデルは男の子のおもちゃ、お人形やぬいぐるみは女の子のおもちゃ、という漠然とした認識が無いでしょうか?でも、男性であれ女性であれ、触れてみて面白いものは面白いですよね。私が子供の頃は、両親には叱られたものの、好奇心を抑えきれず、よくおもちゃをねじ回しで分解して中を調べていました。"ここに電池があって、このモーターの力がこの歯車で車輪に伝わって・・・"ということを自ら調べた経験は、今の研究生活に大きくプラスの影響をしていると感じます。自然に興味を持てる分野は人それぞれ違うと思いますが、皆さんの自由な好奇心が将来大きな研究成果に結びつくといいですね。

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