先輩からのメッセージ

- 姫井 芳奈さん
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日本ケイデンス・デザイン・システムズ社
フィールドエンジニアリング&サービス本部
デジタルインプリメンテーション
リードアプリケーションエンジニア
大学で情報工学を学び、イメージセンサ素子や画像プロセッサ等の開発に携わりました。いまは半導体を設計するためのソフトウェア等を販売する会社で、開発チームと半導体設計者であるお客様を繋ぐアプリケーションエンジニアとして働いています。
理工系分野を選択した時期・理由
両親が理系だったことや文系の科目が苦手だったことから、自分は理系だろう、という今思えば勝手な思い込みで高校の後半から理系の道に進みました。
そのまま理系の大学に進み、女性が一割程度の中で学ぶことになりました。大学では数学や情報工学はもちろんですが、今では小学生からの教育が始まろうとしているプログラミングの基礎を学びました。言語を使用し、自分で指示したことがそのままコンピューター上で実行されることの面白さを、小学生の頃から知ることができる現代の子供達は羨ましいです。
当時は”IT”という言葉が流行し始めたころで、一般家庭や個人のIT化も進み、個人の携帯電話が当たり前になり始め、これからどんなことができるようになるのだろうと、世の中がワクワクしている時代でした。
現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ
初めてデジタルカメラやテレビの画像処理方法を学んだ時は、なんて壮大なことがこんなに小さな物の中で行われているのだろうと、ただただ感動し、夢中になりました。その技術は私が大学生の時に初めて基礎的な仕組みを学んだ時からは大きく改善され、新しい技術もたくさん生み出され続けています。
新入社員だった頃に、携帯電話の呼び出し音を生成する部分の開発に携わったことがありました。当時の携帯電話の呼び出し音は音楽ではなく、電子音を同時に何音出力できるかがポイントのとてもシンプルなものでした。今ではスマートフォンが当たり前で、以前の電子音の呼び出し音なんて聞いたことがない方がたくさんいらっしゃると思います。
あっという間に技術は進歩し、やりたいと思っていたことがいつの間にか当たり前にできるようになります。そんな日々成長する技術の中で仕事をするのはとても刺激的であり、そこに少しでも影響を与えることができていると思えることはとても嬉しいことです。
また、高校の頃には進まなかった文系の道ですが、今ではプレゼンテーションや資料作成、要求されていることの理解や説明が必要とされるため、表現力、文章力、読解力、そして語学力も大いに試されています。学生の頃に学んだ専門知識はもちろんですが、今まで学んだことや経験のありとあらゆる物事をフル稼働で一生懸命になれる現職はとても面白いと思っています。
女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ
気がつけば、理系の道に進んでからは女性が一割前後の中で学んだり仕事をしたりしています。私自身はそれを特に気にすることはなかったのですが、不安を感じる方がいらっしゃるでしょうか。
もしかすると女性が少ないが故に気づいてもらえないことや困難があるかもしれません。
そんな時は問題点や自分の要求を並べるだけではなく、前をみた意見や提案ができるような、そして何でも楽しんで向かう姿勢は、きっと誰かの心に残ります。
理系だから、文系だから、という枠の中におさまらず、自分がやりたいことや興味のある方向に向かって進んでみませんか?