先輩からのメッセージ
- 佐藤 菜笑 さん
- 電気通信大学 情報理工学部 情報・通信工学科 2年
私は電気通信大学で情報・通信を専攻しています。まだ2年生なので基礎的な勉強が多いですが、研究室の先生に頼み配属の前ですが研究室に通っています。また、7月に行われるICPCという世界的なプログラミングコンテストの国内予選に参加する予定です。理系の専攻ですが、大学に入学して始めた中国語の勉強に夢中になり、春休みを利用して語学留学をしたり、公費留学に行くことができるようにHSKという中国語の試験の勉強もしています。
工学系分野を選択した時期・理由
私は小学生の時から理系に進むことを決めていました。理由は単純で、国語の勉強が嫌いで算数と理科の勉強が好きだったからです。また、私の家は自営業だったため、事務所のパソコンに親が入れてくれていたタイピングゲームでよく遊んでいました。小学生だったころは意識していなかったものの、このことは情報の分野に進むきっかけだと思っています。高校入学後は数学、物理、化学、情報の授業が得意でした。なので、文理で迷うことは全くなかったです。情報の授業でHTMLを使ってHPを作ったことや、周りの友達よりも速くタイピングができていたことが楽しかったため情報の分野に進むことを決めました。また、周りの理系の女の子は医療系に進む子が多かったため、みんなと同じは嫌だと思い、あえて情報を選んだというのもあります。
現在の仕事(研究)の魅力やおもしろさ
私はこの1年数カ月で学んだ中で面白いと思ったものはプログラミングです。プログラミングを大学に入学して初めて行った私にとっては、決して簡単な授業ではありません。しかし、与えられた問題に対して自分で順序立てて考え、調べながらプログラムを書いて、エラーが出たらどこが違うのかを考え訂正し、やっと思い通りに動いた時はものすごく嬉しいものです。プログラムを書くときは必ずその問題を論理的に順序立てて考えなければなりません。この物事を論理的に考えるというのは、プログラムを書く時だけでなく、将来いろいろな場面で必要になってくることです。そのため論理的な思考を身につける事が出来るというのは、情報の分野の魅力の一つだと思っています。
女子中高生・女子学生の皆さんへのメッセージ
理系の中でも工学系に位置する情報の分野においては、女性の数が非常に少ないということは否定できません。しかし、男性が多いからといって何も困ることはありません。きっとこれは私だけでなく、工学系に進んだ多くの女性が思っていることだと思います。だからと言って、まだこれを体験したことのない高校生のみなさんは、不安に思うこともあるでしょう。しかし、その不安を乗り越えて勇気を持って一歩踏み出せば、楽しくて毎日わくわくするような世界が待っています。今まで自分が使っていたモノの仕組みを知ることや、今最先端で研究・開発されているものに自分自身が関わっていく楽しさは、この分野でしか味わうことのできないものです。不安はどんな分野に進む時も少なからずあるものです。だからこそ少しでも興味があれば不安な気持ちに負けずに、理系の道を選んでほしいと思います。