第1節 男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする教育・学習の充実

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第10分野 教育・メディア等を通じた男女双方の意識改革、理解の促進

第1節 男女共同参画を推進し多様な選択を可能にする教育・学習の充実

ア 校長を始めとする教職員への研修の充実

1 校長を始めとする教職員や教育委員会が、男女共同参画を推進する模範となり、児童・生徒の教育・学習や学級経営等において男女平等の観点が充実するよう、各教育委員会や大学等が実施する男女共同参画に関する研修について、研修内容及びオンラインを含めた実施方法の充実を促す。【文部科学省】

2 独立行政法人国立女性教育会館において、初等中等教育機関の教職員、教育委員会など教職員養成・育成に関わる職員を対象に、学校現場や家庭が直面する現代的課題について、男女共同参画の視点から捉え理解を深める研修の充実(オンラインの活用を含む。)を図る。【文部科学省】

イ 男女平等を推進する教育・学習の充実

1 男女共同参画推進連携会議において作成した副教材「みんなで目指す!SDGs×ジェンダー平等」について、各学校や都道府県・男女共同参画センター等での活用を促す。また、初等中等教育において、男女共同参画の重要性に関する指導について、学習指導要領の趣旨を周知する。【内閣府(男女共同参画局)、文部科学省】

2 小・中学生を対象に、男女の尊重や自分を大事にすることの理解、固定的な性別役割分担意識解消の理解を深める教育プログラムを活用して、児童生徒に対して、性差に関する偏見や固定的な性別役割分担意識の解消を図るプログラムの実証を行う。【文部科学省】

3 学校教育や社会教育において、男女共同参画センターや民間団体等の講師派遣や講座を活用し、教職員以外による多様な学習機会を提供する。【内閣府(男女共同参画局)、文部科学省】

4 図書館や公民館等の社会教育施設において、学校や男女共同参画センター、民間団体等と連携し、情報・資料の提供等を通じて学習機会の充実を図る。【文部科学省】

5 独立行政法人国立女性教育会館において、関係省庁、地方公共団体、男女共同参画センターや大学、企業等と連携を図りつつ、男女共同参画を推進する組織のリーダーや担当者を対象にした研修や教育・学習支援、男女共同参画に関する専門的・実践的な調査研究や情報・資料の収集・提供等を行い、男女共同参画社会の形成の促進を図る。【文部科学省】

6 先進的な教育支援活動を行っている企業・団体を表彰する「キャリア教育アワード」や、教育関係者と地域・社会や産業界等の関係者の連携・協働によるキャリア教育に関するベストプラクティスを表彰する「キャリア教育推進連携表彰」を実施することで、キャリア教育の普及・推進を図る。

また、社会全体でキャリア教育を推進していこうとする気運を高め、キャリア教育の意義の普及・啓発と推進に資することを目的として、「キャリア教育推進連携シンポジウム」を開催する。【文部科学省、経済産業省、厚生労働省】

ウ 大学、研究機関、独立行政法人等による男女共同参画に資する研究の推進

1 高等教育機関において、男女共同参画社会の形成に資する調査・研究を促進する。また、それらの成果を学校教育や社会教育における教育・学習に幅広く活用する。【文部科学省】

2 独立行政法人国立女性教育会館において、教育・学習支援、男女共同参画に関する専門的・実践的な調査研究や情報・資料の収集・提供を行う。【文部科学省】

3 日本学術会議において、ジェンダー研究を含む男女共同参画社会の形成に資する学術研究及び教育制度について、多角的な調査、審議を一層推進する。【内閣府】

エ 多様な選択を可能にする教育・能力開発・学習機会の充実

1 初等中等教育段階において、総合的なキャリア教育を推進する際に、男女共同参画の意義、ワーク・ライフ・バランスなどの知識や技術の習得が図られるよう、教育委員会を通じて各学校の取組を促す。【文部科学省】

2 保護者や進路指導の担当教員等に対し、女性が高等教育を受けることや理工系分野等女性の参画が進んでいない分野における仕事内容や働き方への理解を促進する。【文部科学省】

3 大学や高等専門学校等における女子生徒を対象としたシンポジウム、出前講座、キャリア相談会の開催を促進する。【文部科学省】

4 大学や地方公共団体、男女共同参画センター等と連携し、学び直しを通じて女性のキャリアアップやキャリアチェンジ等を総合的に支援する取組を促進する。【文部科学省】

5 大学入学者選抜において性別を理由とした不公正な取扱いが行われることのないよう、各大学に対し周知徹底を図るとともに、特に医学部医学科入学者選抜に係る入試情報については、引き続き、各男女別の合格率を把握し、公表を行う。【文部科学省】