平成19年版男女共同参画白書

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第9章 生涯を通じた女性の健康支援

第1節 生涯を通じた女性の健康の保持増進

1 生涯を通じた健康の管理・保持増進のための健康教育・相談支援等の充実

厚生労働省では,女性の健康をめぐる様々な問題について気軽に相談できる体制を引き続き整備している。また,生涯を通じた女性の健康に関する調査・研究を推進している。

保健所等においては,人生の各段階に応じた健康教育を実施している。

また,女性と仕事の未来館では,働く女性の職場での健康問題に関する相談,情報提供などを実施している。

学校においては,健康診断や体育・保健体育の教科を中心として,健康教育を実施するとともに,文部科学省では,学校と地域保健が連携し,児童生徒の心身の健康相談や健康教育を行うモデル的な事業を実施している。

2 成人期,高齢期等における女性の健康づくり支援

(1)成人期,高齢期の健康づくりの支援

厚生労働省では,平成12年から,9分野70項目の目標を掲げた「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」を推進しており,14年には,「健康日本21」を中核とする国民の健康づくり・疾病予防をさらに積極的に推進するため,健康増進法(平成14年法律第103号)が制定され,15年5月に施行された。

(2)子宮がん,乳がん,骨粗しょう症等の予防対策の推進

厚生労働省では,女性のがん罹患率の第一位であり年々増加傾向にある乳がん及び発症年齢が低年齢化し性感染症との関連も指摘されている子宮がんについて,平成16年4月に市町村が行う乳がん検診及び子宮がん検診の実施方法や対象年齢等の見直しを内容とする指針の改正を行い,疾患の早期発見や死亡率の減少に努めている。

また,老人保健法(昭和57年法律第80号)による医療等以外の保健事業における骨粗しょう症検診については,骨粗しょう症が骨折等の基礎疾患となり,高齢化の進展によりその増加が予想されることから,早期に骨量減少者を発見し,骨粗しょう症を予防することを目的として,市町村に居住する40歳,45歳,50歳,55歳,60歳,65歳及び70歳の女性を対象として実施している。

(3)女性の生涯にわたるスポーツ活動の推進

文部科学省では,国民の誰もが,いつでも,どこでも,いつまでもスポーツに親しむことのできる生涯スポーツ社会の実現に向けて,総合型地域スポーツクラブの全国展開等を推進している。