「共同参画」2019年3・4月号

連載/その2

地域における女性の活躍推進⑳ 女性の力で地域の課題を解決する
内閣府男女共同参画局総務課

今回は、平成29年度・平成28年度補正「地域女性活躍推進交付金」から2事業を紹介します。

○もしかして私リケジョかも!(滋賀県)

滋賀県では、女子中学生に対し、特に志望が少ない分野(理系等)の学科・職業について紹介を行うことにより、多様な進路を考えてもらうきっかけとすることを目的として、理系女子高校生による取材を元にした動画教材を作成しました。

ストーリーは、理系科目が好きな女子中学生リカコが、「女子で理系が好きって変わっているのかな…」と悩んでいるところへ、県内の高校に通う女子高校生4人が『リケジョ探検隊』として登場、「全然変じゃないよ。これから、理系の分野で活躍している先輩女性にインタビューに行こう」とリカコを誘います。リカコと高校生達は、理系の分野で活躍する先輩女性の姿を通して、自分の将来には多様な可能性があることを知り、性別に関わらず、好きなこと・興味のある分野に進んでいくことを決意するというものです。

昨年度、映画館を借りて、しがの女性活躍応援フォーラムを開催し、この動画の発表を行ったところ、非常に好評でした。また、動画作成時にアドバイザーをお願いした滋賀県立大学教授に大学の女性史・ジェンダー論の講義で活用いただきました。

今年度も、しがの女性活躍☆ステップアップ・プロジェクトとして、女性の参画が少ない職域に対して、「女性には向いていない」といった先入観の払拭やイメージアップを図るための取り組みを進めることとしております。

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県内映画館における完成発表会の様子

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動画DVD「もしかして私 リケジョかも!」
(滋賀県)


○小・中学生からの女性活躍推進事業(大阪府豊中市)

豊中市では、固定的な性別役割分担意識を持つ市民の割合が大阪府や全国と比べて高く、第2次豊中市男女共同参画計画改定版において、「若年層に対する男女平等教育のより一層の推進」が重点施策の一つに掲げられております。

性別にかかわりなく、それぞれの個性を生かし、尊重しあいながら将来について考える機会を教育の場の中で提供するため、小学4~6年生、中学1~3年生をそれぞれ対象とした男女共同参画・キャリア教育等に関する副教材を作成しました。

この副教材は、作成の過程で小・中学校の教員の意見を取り入れ、模擬授業を行いながら企画検討を行い、児童・生徒の反応を内容に反映させ、身近な家庭における役割分担を通して性別役割分担意識について学ぶきっかけとしたほか、性別にかかわらず自分らしさを見つめなおし、将来像を膨らませる内容となっています。

さらに中学生版においては、地域の身近なロールモデルとして、市内で活躍する女性起業家や育児参加休暇を取得した男性消防士へのインタビューを掲載し、自らのキャリア形成や働き方を考えることができる内容としています。

この副教材は、2018年~2022年の5年間、豊中市の小学4年生、中学1年生に配布し、3年間にわたって活用することとしています。

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教材表紙(上:小学生版、下:中学生版)
(大阪府豊中市)


○交付金事業による取り組みの詳細はHPをご覧ください。

http://www.gender.go.jp/policy/chihou_renkei/kofukin/h29/jisshi_h29.html

内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)
法人番号:2000012010019
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