巻頭言
性暴力被害への関心がようやく社会に高まっているように感じます。性暴力の被害は、長期間にわたって心身の苦痛を被害者に与え続けることや、強い恐怖を経験すると、人間はむしろ感情を感じなくなって不自然に淡々としてしまうことなどをあなたはご存知でしょうか。また男性への性暴力もあって、男性被害者は女性と同じように苦しんでいることをご存知でしょうか。PTSDの治療を専門とする私にとって、それは紛れもない現実です。
性は人間の大きな関心事であるにもかかわらず、それを用いた暴力やその後の影響のことはあまりにも知られてきませんでした。被害者は沈黙し、暴力をふるう者の言葉や単なる想像による偏見が、長いこと社会で独り歩きしてきたのです。今年行われた性犯罪に係る刑法改正や、性暴力被害者支援ワンストップセンターの設置がきっかけとなって、性暴力被害がメディアに特集されることも増えています。まずは、それが誰にも身近なものであることを、さらに、支援や治療が充実すれば、被害から回復できる道があることも知っていただければと思います。
武蔵野大学
人間科学部長
小西 聖子
主な予定
11月12日~25日 | 女性に対する暴力をなくす運動 |
---|---|
11月12日~25日 | 家族の週間 |
11月13日~19日 | 全国一斉「女性の人権ホットライン」強化週間 |
11月19日 | 家族の日フォーラム(福井県福井市) |
11月22日 | 「女性のための霞が関特別講演」(上智大学四谷キャンパス) |
11月23日 |
来たれ、リーガル女子! ~女性の裁判官、検察官、弁護士の仕事と働き方ってどんなんかな~(大阪府豊中市) |
11月30日、12月1日 | 大学等における男女共同参画推進セミナー(筑波大学東京キャンパス) |
12月2日 |
AI時代 女性・少女が未来を拓く ─ステレオタイプの殻を破ろう─ (東京都渋谷区) |
12月4日~10日 | 国家公務員セクシュアル・ハラスメント防止週間 |
12月7日 | NWECグローバルセミナー(東京都千代田区) |
12月10日 |
「“九州男女”の共同参画 ~ワーキングスタイルから考えるまちづくり~」 (福岡県福岡市) |
平成30年1月13日 |
「“九州男女”の共同参画 ~ワーキングスタイルから考えるまちづくり~」 (熊本県熊本市) |
平成30年1月19日 | 女性のための公務研究セミナー(京都大学百周年時計台記念館) |
平成30年2月9日 | 女性のための公務研究セミナー(お茶の水女子大学) |