「共同参画」2016年5月号

「共同参画」2016年5月号

取組事例ファイル/企業編

女性が輝く先進企業表彰受賞企業の取組紹介

平成27年度「女性が輝く先進企業表彰」を受賞された7社をシリーズでご紹介します。今月は「内閣総理大臣表彰」受賞企業2社の取組です。

女性が輝く先進企業表彰2015ロゴ


~ダイバーシティで強くしなやかに~「価値観の多様化で新たな発想を生み出そう」 株式会社 千葉銀行

当行は、1986年に全国の銀行で初めて女性を支店長に登用するなど、以前から女性活躍推進に取り組んでまいりました。

2005年に女性活躍推進の全社的な理念を定めた「女性いきいきキャリアアップ宣言」を公表し、昨年3月には、この宣言を発展させる形で「ダイバーシティ行動宣言」を策定しました。当行はダイバーシティ推進を持続的成長のための経営戦略と位置付け、有識者を招いてダイバーシティ・フォーラムを開催したり、職場単位でダイバーシティ勉強会を実施する等、職員の意識改革に努めているほか、「職域拡大(仕事をつくる)」「人材育成(人を育てる)」「環境整備(職場をつくる)」の3つの視点で女性活躍推進に取り組んでいます。

また、業界全体の取組として、全国地方銀行協会の会員行に「輝く女性の活躍を加速する地銀頭取の会」の発足を呼び掛け、一昨年11月に同会が発足しました。昨年4月には、会員行の職員が結婚・配偶者の転勤等を理由とした転居に伴い退職する場合、本人の希望があれば転居先近隣の会員行へ紹介する「地銀人材バンク」をスタートさせ、累計で成約47件、紹介20件(2016年3月末現在)の成果が出ています。

地域に根ざす地方銀行が、それぞれの地元で女性活躍を推進し、人材の活性化を図ることは地域の持続的発展にも寄与すると考えております。今後もこうした取組が広がるよう、当行としても力を尽くしてまいります。


ダイバーシティ行動宣言


「輝く女性の活躍を加速する地銀頭取の会」の様子

一人ひとりの個性・価値観を尊重し、能力を最大限活かす組織に向けて SCSK株式会社

SCSKでは、 一人ひとりの個性や価値観を尊重し、互いの力を最大限に活かすために、その土台となる働きやすい職場環境作りの取組に力を入れています。

特にIT業界特有の長時間労働から脱却するべく、2013年度から「スマートワーク・チャレンジ20」と銘打ち、月間平均残業時間を20時間未満、年次有給休暇の20日間完全取得を目標に掲げた働き方改革に取り組み、女性に限らず全社員が限られた時間で効率的に働き、成果を出す風土づくり・意識改革を進めています。女性への働きかけとしては、「2018年度までに女性管理職100名」の目標を掲げ、女性を対象に階層別の選抜型研修プログラムを実施し、新たなステージへのチャレンジを後押ししています。また、若手・中堅層の女性には、中長期のキャリアを考えるセミナーや社内のロールモデルとの交流の場を設け、先を見据えた活躍の仕方を自ら考える機会を提供しています。

さらに、今後より一層女性が活躍していくためには、社会・文化的背景に根ざす旧来の男性中心の企業文化を改革する必要があるとの課題認識のもと、本年1月には経営層を対象に有識者を招いた、セミナーを実施しました。今後も男性上司・同僚・部下など全ての社員に対し、新たな企業文化への納得感を醸成する取組を進めていきます。

女性が活躍できる風土は、より広義なダイバーシティを実現していくための重要な礎となることから、真に女性が活躍する職場環境をできるだけ早く実現したいと考えています。


働き方改革~スマートワーク・チャレンジ20


「若手女性向けキャリアデザインセミナー」の様子