「共同参画」2015年 11月号

「共同参画」2015年 11月号

連載 その2

地域における女性の活躍推進(4) 「ロールモデルとつながり地域における女性の活躍の場を広げる」
内閣府男女共同参画局総務課

今回は、地域における女性活躍推進モデル事業から2事業を紹介します。

○ロールモデル・メンターバンク構築事業(NPO法人男女共同参画フォーラムしずおか)

静岡市女性会館は、働く女性を対象とした事業をこれまでも実施してきましたが、都会に比べ女性管理職も少なく、お手本となる先輩女性社員も少ない静岡市では、「ロールモデル」や「メンター」が求められていることを感じました。

そこでまず、社会人や学生に対し、どのような情報が必要とされているのかニーズ調査を行い、その後、静岡市近郊に住む社会人女性をメンターとしてデータベース化した「Jo-Shizu メンターバンク」を作成しました。利用者がキャリアやライフスタイルについて、長期的な視点に立ったアドバイスを受けることができるシステムを構築し、平成27年2月に運用を開始しました。

ロールモデルをデータベース化しているホームページはよくありますが、本事業の特徴は、メンターと利用者が直接面談できる仕組みにした点です。利用者が面識のないメンターとも安心して会い、アドバイスをもらうことができるよう、静岡市女性会館の指定管理者でもある当団体が事務局となることとしました。また、面談の際にトラブルが起きないよう、メンターと利用者双方から事前に同意書をもらい、個人情報保護や利用規約を整えるなどの事務的な整備も行いました。

スタート時(平成27年2月末)に50人だったメンターの登録数は、現在(平成27年9月末)は70人に。メンターの数と多様性が成否の鍵を握るため、新たな人材の発掘、育成やメンター同士の交流会など、本事業の充実、活性化を図っています。

詳細はHPをご覧ください。

https://joshizu.aicel21.jp/

○ロールモデル・メンターバンク構築事業

完成したサイト「Jo-Shizu メンターバンク」



HP開設オープニングイベントの様子


○育休復帰支援のためのロールモデル紹介事業(NPO法人男女共同参画社会をめざす女性教育を考える会広島)

中小規模の企業が多い広島市では、育児休業や短時間勤務などの制度はあるが、実際に活用し、復帰をしているケースは少ないという状況にあります。前例がない、身近なロールモデルがいないなど、企業と労働者、双方に同様の課題があることが分かりました。

このような課題を解決するため、育休取得者や復帰後のロールモデルを紹介するサイトを作成し、社外メンターの役割を担えるよう取り組みました。また、サイト完成報告会、ロールモデル同士による対面での意見交換会等を実施しました。

今回作成のサイトの特長は、育休取得・復帰に特化し、ロールモデルとなる女性だけでなく、男性取得者、企業の経営者の声も掲載することで、中小規模の企業における課題の解決、及び、意識啓発にも役立つサイトの作成ができたことです。また、サイトの紹介カードを母子手帳交付時に配布してもらい、幅広い方々に関心を持ってもらえるように工夫しました。

サイト利用者のアンケート調査も実施し、今後もサイトの充実を図っていきます。

詳細はHPをご覧ください。
http://www.yui-port.city.hiroshima.jp/?page_id=57

○平成26年度地域における女性の活躍推進モデル事業の概要についてはHPをご覧ください。
http://www.gender.go.jp/policy/chihou_renkei/model_2014.html

○育休復帰支援のためのロールモデル紹介事業

配布したサイト紹介カード


ロールモデルによる交流会の様子