「共同参画」2015年 10月号

「共同参画」2015年 10月号

行政施策トピックス3

有村女性活躍担当大臣と望月環境大臣・高橋環境大臣政務官による環境省女性レンジャーとの座談会について
環境省自然環境局

環境省自然系技官(レンジャー)とは

レンジャーの業務ー国立公園の管理と野生生物の保護

  • <座談会の開催>
  • 日 時:平成27年8月3日(月)15時~16時
  • 会 場:環境省 環境大臣室
  • 出席者:有村女性活躍担当大臣、望月環境大臣、高橋環境大臣政務官、女性の自然系技官(レンジャー)10名

「『自然を活かした地方創生』と女性の視点」をテーマに、有村女性活躍担当大臣と望月大臣及び高橋政務官が、環境省で国立公園管理等の自然環境関係の業務に従事する女性の自然系技官(レンジャー)と座談会を行いました。

冒頭、望月大臣より、「環境省では自然系技官(レンジャー)について、近年は採用数の4割強を女性が占め、在籍者全体でも約350名中90名、4人に1人が女性となっている。近年深刻化している鳥獣被害の対策等、活動の幅がますます広がっているが、大いに活躍してもらいたい。」との期待が述べられました。

レンジャーは全体のうち約3分の2が全国に100余りある地方環境事務所等の事務所に、3分の1が環境省本省や他機関に配属されています。農学や林学等の専門知識をもち、自然を活かした地方創生にもつながる業務に取り組む様子が、国立公園管理と野生生物の保護管理の具体例を通じて紹介されました。

意見交換では、「特に現地の仕事で地域の人たちと接する中で、どんなやりがいを感じますか?また、レンジャーは、地域づくりにどのように役立てると思いますか?」との望月大臣からの問いかけに対し、出席した女性レンジャーから、各地で学んだ経験の引き出しを蓄積することで新任地において還元できることや地域に頼りにされることにやりがいを感じること、子どもたちを通じ親世代にも理解を広げることで、その地域の自然を活用しながら次世代に残していくことの重要性に改めて気づいてもらえることなどについて発言がありました。

次に、有村大臣から「仕事をしていて、女性ならではの大変さを感じたり、また逆に強みを感じたりすることはありますか?」との問いかけに対して、昨年度末に女性レンジャーを対象に行ったアンケート結果では、勤務時間や転勤への対応が課題と感じる人がやや多かったこと、「相手に覚えてもらいやすい」ことを女性ならではの強みと感じている人が多かったことなどが紹介されました。また、国立公園の利用計画や施設を作るときは、女性ならではの視点をとりいれて、女性利用者も楽しんでいただけるものを作るように心がけていることについて発言がありました。

さらに、高橋大臣政務官から、「今後どのように経験を積んでいきたいですか? またワークライフバランスも重要ですが、環境省としてこういう風になると良いという提案はありますか。」との問いかけがありました。これに対しては、国際会議で海外の女性が活躍している姿を見て、地域の方とも海外の方とも信頼関係の構築という意味では通じるところがあると思うので、国内外問わず様々な経験を積んでいきたいとの発言や、プライベートのスタイルも多様化しているので、ジェンダーに関係なく、プライベートと仕事のバランスについて様々な選択肢をもてるような制度が広がると良いと思うとの発言がありました。また、自然環境行政において母親としての視点を入れることは重要だと考えているが、もともと人手不足なので産休・育休に入ると周りの職員に負担がかかってしまう状況であり、男女を問わず十分な定員の確保があるとよいとの発言がありました。この提案に対して、有村大臣から「今年度からワークライフバランス推進の観点から別枠定員を本省には配置したところ。地方事務所には配置していないので、検討したい」、望月大臣から「レンジャーの組織を大きくすることは重要なこと」との発言がありました。

司会を務めた高橋大臣政務官による総括後、有村大臣から、「自然環境に関わる仕事への自信と誇りを感じ感銘を受けた。同時に、全国転勤の多さやワークライフバランスの問題なども伺い知ることができ参考となった。今後とも社会の課題解決を主導する女性人材の育成を進めていく。レンジャーについては理工系の女性人材のロールモデルとしても応援していきたい。」との激励の言葉があり、座談会は終了しました。

座談会の様子(1)

座談会の様子(2)

記念写真