「共同参画」2015年 9月号

「共同参画」2015年 9月号

行政施策トピックス1

国連関係機関における日本人(女性)の更なる活躍に向けて
外務省国際機関人事センター

1 はじめに

国連事務局やUNICEF、UN Womenなど、世界共通の利益のために世界各地に置かれる様々な国連関係機関では、1990年代に国連難民高等弁務官として活躍した緒方貞子さんに代表されるように、これまで多くの日本人が活躍してきました。

国連関係機関における日本人の更なる活躍に向けては、「女性活躍加速のための重点方針2015」(本年6月26日すべての女性が輝く社会作り本部決定)において、国連など国際機関で活躍する日本人(女性)の飛躍的増加に向けた目標が掲げられたことに加え、本年6月30日に閣議決定された「『日本再興戦略』改訂2015」の中短期工程表では、2025(平成37)年までに国連関係機関で勤務する日本人職員数を1,000人とする目標が掲げられました。

2 国連関係機関職員の現況

国連関係機関の専門職職員数32,011人(2013(平成25)年12月末現在)のうち女性職員は13,318人(41.6%)であり、国連関係機関における女性職員はまだまだ多いとは言えません(グラフ1)。このことから、潘基文国連事務総長は、女性職員を全体の半数にすることを目標として掲げており、世界的に見ても国連関係機関における女性の活躍が求められています。

一方で、日本人職員に目を向けますと、国連関係機関における職員数が766人(全体の約2.4%)と、まだまだ全体から見ると職員数はかなり少ないものの、そのうち女性職員は463人(60.4%)であり、女性の活躍が見て取れます(グラフ2)。

これは、国際機関が、(1)国籍や性別でなく、個々人の能力・経験を重視したキャリアシステムであること、(2)出産・育児期間の休職制度も充実していることといった理由から、グローバルに活躍したいという日本人女性が、自身の能力を発揮できる場として国際機関を選択している結果であると言えます。

グラフ1:国連関係機関の職員数(専門職以上)の推移


グラフ2:国連関係機関の日本人職員数(専門職以上)の推移


3 今後の取組み

外務省では、国際機関で勤務する日本人職員が一人でも増えるよう「邦人増強戦略」を策定し、以下の取り組みを行っています。

(1) 若手日本人の送り込み強化

外務省では、若手日本人を、外務省の経費負担により原則2年間国際機関に派遣し、勤務経験を積む機会を提供することで派遣終了後に国際機関職員への途を開くことを目的としたJPO派遣制度を実施しています。

JPO派遣制度は派遣終了後の国際機関の採用率が7割を超え、国際機関就職への非常に効果的な施策です。ここ数年は年間30人~40人程度を派遣していましたが、国連関係機関の邦人職員数を一層増加させるべく、今年度より派遣者数を60人以上へ倍増させることを予定しています。

(2) 潜在的な候補者の発掘

日本人、特に若者の「内向き志向」が叫ばれている中、国連関係機関の職員となり得る潜在的な候補者を発掘するため、国際関係の大学だけでなく、スーパー・グローバル・ハイスクールとして指定された高等学校や社会人向けにもガイダンスを実施しています。

今後は、これらに加え、どの国際機関でも必要とされる人事や法務、会計などといった、これまで国際機関を就職先としてイメージしにくかった分野にも目を向け、弁護士や公認会計士など高度な専門性を有する方へのガイダンス等を積極的に実施していきたいと考えています。加えて、理系女子(リケジョ)や医療関係(医師や看護師・保健師)といった新規分野での人材発掘に向け、関係団体との連携を深めていきたいと考えています。

4 おわりに

国際機関への就職は、日本の雇用制度とは異なること、語学力の懸念などから敬遠されがちです。しかし、多くの日本人の先輩が活躍していることも事実です。前述の取り組みを中心に、一人でも多くの日本人が国際機関の扉を開けてくれるよう今後も様々な取組みを実施していきたいと考えています。

なお、外務省が行うガイダンス以外にも、国際機関の人事担当が優秀な候補者を発掘すべく来日するアウトリーチ・ミッションが実施されており、本年も10月中旬に東京で開催される予定です。是非ご参加いただき、国際機関への就職を身近に考えてみてはいかがでしょうか。

(参考)
外務省国際機関人事センター
○ ホームページ
http://www.mofa-irc.go.jp/
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ジンセくん
(国際機関人事センターマスコット)