「共同参画」2015年 6月号
行政施策トピックス1
平成27年度における第3次男女共同参画基本計画関係予算について
内閣府男女共同参画局調査課
1.平成27年度関係予算の総額
平成27年度における第3次男女共同参画基本計画関係の政府予算(※)は、7兆9,064億円であり、平成26年度当初予算から、2,073億円(2.7%)の増額となっています。
これは、子どものための教育・保育給付が約1,254億円の増額となったことが主な要因です。
分野ごとの内訳でみると、第8分野「高齢者、障害者、外国人等が安心して暮らせる環境の整備」が総額の46.4%を、第5分野「男女の仕事と生活の調和」が総額の34.0%を占めています。
※「男女共同参画推進の見地から当面特に留意すべき事項」とされている予算。第3次男女共同参画基本計画の推進に関係する施策から、「国民年金及び厚生年金保険(国庫負担)」と「特定障害者に対する特別障害給付金」を除いたものの予算の合計。
2.平成27年度予算の主な新規・拡充等の項目(1.の記載事項以外)
●子育て経験等を活かした地域貢献等の支援
子育て経験豊かな方々が地域で活躍できるよう、平成27年度から、都道府県や市町村等で「子育て支援員」の研修制度を創設する。(6.5億円)<厚生労働省>
●地域子ども・子育て支援の推進
子ども・子育て支援法に基づき、市町村が地域の実情に応じて実施する利用者支援事業、放課後児童健全育成事業、延長保育事業、病児保育事業、一時預かり事業、地域子育て支援拠点事業、子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事業)等を支援する。(1,085億円)<内閣府>
●ダイバーシティのある研究環境の実現
研究と出産・育児・介護等との両立や女性研究者の研究力の向上を一体的に推進するなど、研究環境のダイバーシティ実現に関する目標・計画を掲げ、優れた取組を体系的・組織的に実施する大学・国立研究開発法人等を選定し、重点的に支援する。(11億円)<文部科学省>
3.内閣府男女共同参画局の予算
内閣府男女共同参画局の平成27年度予算(復興特別会計計上分を含む。)は、4億9千万円です。
主な経費としては、
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第4次男女共同参画基本計画の策定
男女共同参画基本計画改定のための経費(1千4百万円) -
女性が輝く社会の実現に向けた取組
総理主導の全国的なムーブメント促進のための「地域版 輝く女性応援会議」開催経費(1千7百万円) -
仕事と子育て等の両立支援のための働き方の見直しの促進
男性にとっての男女共同参画促進のための人材育成・啓発事業(1千2百万円) -
女性に対する暴力の根絶に向けた取組
性犯罪被害者等のための総合支援に関する実証的調査研究事業(1億円)
配偶者に対する暴力の加害者更生に係る実態調査研究事業(6百万円) -
東日本大震災による女性の悩み・暴力に関する相談事業
(6千7百万円・復興特別会計計上分)
等を計上しています。