「共同参画」2015年 2月号

「共同参画」2015年 2月号

連載 その1

こんにちは! 復興庁男女共同参画班です(7) パネルディスカッション「女性の活躍が復興を加速する!」を開催
復興庁男女共同参画班

今回は、12月13日(土)に福島県二本松市にて開催したパネルディスカッション「女性の活躍が復興を加速する!」(主催(共催):復興庁、福島県男女共生センター、後援:福島県)の様子を紹介します。

パネルディスカッションのテーマ

今回は、「男女共同参画の視点からの人材育成」をテーマに開催しました。福島、宮城、岩手の各県で復興活動に携わっている方々からお話を伺い、これらの事例を基に、今後、男女共同参画の視点をもちながら復興活動を行う人材の育成に必要なことを考える場としました。

パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子


福島県の事例紹介

はじめに、吉田恵美子さん(特定非営利活動法人ザ・ピープル)から、「いわきおてんとSUNプロジェクト」の紹介がありました。多くの市民が多種多様な形でまちの復興に参加できるように、このプロジェクトではオーガニックコットン栽培、コミュニティ電力事業、復興スタディツアーという3つの事業を連携させて進める工夫をされているとのことでした。

宮城県の事例紹介

続いて、兼子佳恵さん(特定非営利活動法人石巻復興支援ネットワーク)から、「Eyes for Future」や「石巻に恋しちゃった」という企業・自治体との協働事業の紹介がありました。これらの事業の実施を通じて、女性や若者たちが学ぶ機会や活躍するきっかけをつくり、社会参加の意欲を高めることで復興に貢献しているとのことでした。

岩手県の事例紹介

高橋真央さん(甲南女子大学文学部)からは、関西の女子大学生グループ「関西My Do girls」の活動について紹介がありました。この活動では、岩手県釜石市や大槌町の住民との交流を通して信頼を得た結果、関西と東北という2つの被災地の復興に向き合う力を育んできた過程をお話しいただきました。

事例から見えてくるもの

これらの事例紹介を受け、コーディネーターの丹波史紀さん(福島大学うつくしまふくしま未来支援センター)を中心に意見交換が行われました。その結果、「女性を中心とした地道な取組が地域・世代・性別を超えたつながりを生みだし、新しいまちの魅力の発信に寄与している」ことが3つの事例の共通点であり、こうした取組による変化を見える形にすることで、市民団体・企業・自治体等が連携して復興に取り組む人材の育成につなげていくことが今後重要であるとまとめられました。

交流会の開催

パネルディスカッションに続いて、パネリストと参加者が一緒にテーブルを囲んで情報交換を行う交流会を開催しました。地元の女性農業者が中心となって活動している団体が販売しているお菓子を用意したほか、パネリストの活動についての展示や、福島県で男女共同参画の視点から復興活動を進めている団体の活動紹介スペースを設けて、新たなつながりを作り出す場としました。

交流会の様子
交流会の様子


おわりに

参加者へのアンケートの結果を見ると、「活動を見ているだけでなく、自分も活動に参加することが必要と思った」、「自分が変われるきっかけをもらった」というような意見があり、男女共同参画の視点をもった新たな取組を生み出すきっかけを提供できたのではないかと考えています。

復興庁では、今後もこのような活動を通じて、男女共同参画の視点をもった復興の必要性に対する理解の促進に努めてまいります。

活動紹介コーナー
活動紹介コーナー